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「孤独を感じたことはない」 ぼっちを演じた橋本環奈に友達が多い理由

集英社オンライン / 2022年10月12日 14時1分

青春ループ型ホラー映画『カラダ探し』(10月14日公開)で橋本環奈が演じたのは、孤独を抱えるぼっちの高校生。自身とは「真逆のキャラ」と語る彼女に、映画の撮影の裏側や、青春と友情について聞いた。

登場人物が毎日殺されるのに、ちゃんと面白い

――映画『カラダ探し』(2022)は、人気小説を映像化したホラーです。出演が決まったときの感想を教えてください。

もともと漫画が好きなので、原作小説を元にした漫画はお話をいただく前から読んでいたんです。何度も同じ日を繰り返すストーリー展開も含めて斬新だなと思いました。同世代のこれだけ豪華なキャストのみなさん(眞栄田郷敦、山本舞香、神尾楓珠、醍醐虎汰朗、横田真悠)と一緒に出演できたので、たくさんの人に見ていただきたいという気持ちです。



ただ、ホラーとしてすごく怖いので、映画化したときに見る人をせばめてしまわないか不安でもあったんです。でも、いざ完成した作品を見てみたら、すごくおもしろい映画になっていて。こんなに登場人物たちが毎日、毎日、殺されるのに、緩むことなくストーリーが展開して楽しめる作品はなかなかないぞって思いました。

――橋本さん演じる高校生の明日香は、5人のクラスメイトと共に時間のループに取り込まれ、毎晩のように真夜中の校舎で血まみれの少女の霊に殺される日々を繰り返します。

撮影でも毎日、みんながいろんな殺され方をしました。最初に篤史(神尾楓珠)がカラダを真っ二つにされて殺されるんですが、現場ではスタッフさんが足の方向にこだわりを持って微調整していたのが印象的でした。

私もバラバラにされたカラダを下駄箱に押し込まれるシーンがあるんですが、何人かのスタッフさんと一緒に手や足を下駄箱から出して撮影しました。後ろからみたら、みんながお尻を向けている光景がおもしろかったかも(笑)。

――ホラー映画ならではの撮影の大変さは?

カット数が多いことと、CGの処理が加わるので、想像でお芝居しないといけない大変さはありました。あとは血のりでベタベタだったこと(笑)。あれ、なかなか取れないんです。ホラーなので恐れおののくお芝居も多いのですが、リアリティを感じさせるために、実際には結構オーバーに演じなければいけなかったんです。

たとえばラストに巨大な敵と戦うシーンは、3日連続で撮影したんですけど、実際には10分くらいの繋がった映像になるわけで。2日目の朝一番に、1日目の最後に撮ったマックスの恐怖の状態に持っていかなきゃいけなかったり。そのつながりを意識するのが難しくて、かなり気持ちを振り切って演じました。

あとはプールのシーン。室内の温水プールでしたが、長時間水に浸かるので、体が冷えてきて頭まで痛くなりました。キャストはもちろん、アクション部のみなさんも、水中から私たちを引っ張ったり。もう、全員が大変なシーンでしたね(笑)。

劇中にはグロテスクな描写もあるけれど、それはCGや音楽や撮影の仕方による部分が大きいので、撮影中に怖いと思う瞬間はあまりなかったです。

――今回、橋本さんが演じた明日香は、友達がいない、ぼっちの女の子です。

私と真逆のタイプですね。今まで演じた主演作の中で、一番台詞が少なかったんじゃないかな。台本を覚える上では少し楽だったけれど、その分、表情で見せなければいけないのは難しかったです。

――ホラーとタイムループと青春、3つの要素が絶妙に描かれています。

前半はすごく怖いけど、タイムループしていくうちに6人が仲良くなって青春の色が強くなっていく。その3本柱のグラデーションがあるから、見ている人も怖さを押し付けられることなく、新鮮な気持ちで楽しめると思うんです。それぞれに違う事情を抱えた6人が、お互いを支え合う過程はすごく素敵だと思いました。

――海で6人がはしゃぐシーンは、ホラー映画とは思えない爽やかさでした。

もうあそこはほぼアドリブ。一度テストで(醍醐)虎汰朗が転んで海の中に入っちゃったんです。でもそれが面白かったから、本番で(眞栄田)郷敦や(神尾)楓珠も「念の為ね」と言いながらマイクを外していました。3人とも、まんまと海に入っていましたね(笑)。

泊まり込みで撮影していたので、みんなとすごく仲良くなれたし、このメンバーで共演できてよかったなと思います。

自分が自分でいられる友達の存在

――橋本さんご自身の青春の思い出は?

高校時代は文化祭とか修学旅行とか、行事にはほとんど参加ができなかったのですが、毎日とにかく楽しかったです。みんなで学校帰りにラーメン屋さんに寄ったり、プリクラを撮ったり、そういう日常がすっごく思い出に残っています。

福岡の高校に通っていたので、東京と福岡を1日おきに移動していた時期もあって。「今、どっちにいて何をしているんだろう?」みたいなときもありましたけど、学校に行くと友達がお弁当を作ってきてくれたりもしました。

日本アカデミー賞の新人賞をいただいたときは、誕生日のお祝いと共に黒板にみんなが手書きのメッセージを書いてくれていて。卒業式にも参加できませんでしたが、別日に友達がわざわざ学校に来てくれて、学校帰りにみんなでご飯を食べに行きました。本当にいい同級生に恵まれたなと思いますね。

――明日香はとても孤独を感じている少女ですが、橋本さんが孤独を感じることは?

マジでないですね(笑)。この業界には、人見知りや友達が少ない人も多いんです。けど、私はもう、自信を持って「友達が多いです」と言えます。ひとりでいるのも好きではあるけど、あまり時間として長くないというか。すごく寂しがり屋なので、基本的にはやっぱり、友達といたいタイプです。

――映画では、明日香が敵に絶対に渡したくないものを宣言するシーンが。橋本さんは、絶対に誰かに渡したくないものはありますか?

渡したくないというよりも、無くしたくないと思うのはやっぱり友達。ひとりで立つことはできないので、支えてくれる周りの人の存在は、かけがえがありません。

このお仕事をしていると、結局、消費されているなと感じることも多くて。そこまで深く悩んでいるわけではないし、不満を持っているわけでもないんですけどね。でも、“好き”だけでは続けられない瞬間があるし、いろんな人の目にさらされたり、SNSなどでいろんな意見をもらうこともあって。

そういうお仕事をしているからこそ、自分が自分でいられる場所ってすごく重要だと思うんです。芸能のお仕事をしている友達も、全く別のお仕事をしている友達もいますが、その人たちの前では、普通に暮らしているひとりの人間でいることができる。私に何があっても絶対に近くにいてくれるし、信じてくれる安心感があります。

――絶対に信じてくれる人を作るには、何が必要?

相手を信じること。もしかしたら裏切られちゃうこともあるかもしれないけれど、自分が信用していたということが何よりも大事だと思うんです。それに、人のことを疑っていたら、裏切られても仕方がないですしね。自分が100%身を委ねられるくらい信じている人が何人かいるので、その存在がいるだけで、とても心強いです。

取材・文/松山梢 撮影/浜村菜月 ヘア&メイク/森本淳子 スタイリスト/鈴江英夫(H)

『カラダ探し』(2022)上映時間:1時間42分/日本


7月5日、明日香(橋本環奈)の高校生活は一変した。いるはずのない少女から「ワタシのカラダ、探して」と言われ、深夜0時を迎えた瞬間、気づくと明日香は高広(眞栄田郷敦)たちクラスメイトと共に、学校にいた。そして、全身が血で染まった少女“赤い人”によって、6人は次々と殺されてしまう。目を覚ますと、また同じ7月5日。その日から、6人は何度も“赤い人”に殺され、同じ日をループすることに。明日を迎える唯一の方法は、校内に隠されたバラバラのカラダを探し集めることだった。

10月14日(金)より全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/karadasagashijp/
©2022「カラダ探し」製作委員会

橋本環奈 はしもと・かんな
1999年2月3日生まれ、福岡県出身。主な出演作は『セーラー服と機関銃-卒業-』(2016)『ハルチカ』(2017)『銀魂』シリーズ、『キングダム』シリーズ、『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』シリーズ、『バイオレンスアクション』(2022)など。『ブラックナイトパレード』(12月23日公開)『湯道』(2023年2月23日公開)が待機中。

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