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「おじさんを転がすコツは?」「休むのは政界進出の準備でしょ?」古市憲寿が加藤綾子に聞く

集英社オンライン / 2022年10月21日 11時1分

今年9月、『Live News イット!』のメインキャスターを卒業したフリーアナウンサーの加藤綾子。休業前のラストインタビューということで、同番組でもコメンテーターとして活躍する古市憲寿との特別対談が実現。収録の裏話や休業後の予定など、ふたりのアフタートークは続く。

噂話が飛びかう「綾子の部屋」

加藤綾子(以下:加藤) 古市さんとは『イット!』でしか会ったことないですよね。だから、違う場でも会ってしゃべってみたかったんです。

古市憲寿(以下:古市) 『イット!』って3時間以上の番組ですけど、コメンテーターが話す時間って合計3分くらいですよね。だけど本番前後のスタジオには余裕があるので、加藤さんとおしゃべりできる時間も長かったです。



加藤 本番前とかはずっと気になったニュースについてしゃべってましたね。一部の人からは「綾子の部屋」って言われていました(笑)。

古市 柳澤秀夫さんとか、宮家邦彦さんとか、コメンテーターの方々は「綾子の部屋」が楽しみで、いつもウキウキでスタジオに来ていたという噂です。一時期、リモートで別部屋になった時なんて、みなさん寂しそうでした。

加藤さんってアナウンサーとしての才能はもちろんですけど、おじさんを転がすのがすごく上手ですよね。おじさんたちを転がすコツってあるんですか?

加藤 おじさん!? 転がしているつもりはないですけど(笑)。でも思ったのは、私の母が6人兄弟で、うち男性が4人いるんです。だから私のまわりにはからかってくる「おじさん」たちが常に近くにいるような状態で。それをどう回避するかを考える環境にいたので、おじさんたちの対応には慣れているのかもしれません。

古市 確かに、環境もあるかもしれないですね。僕は妹がふたりいるんですけど、男性アナウンサーって女兄弟いる人が多いと聞いたことがあります。 そのほうがお茶の間から好かれやすいというか、女性に対してフラットというか。

加藤 女性はこうだって、変に決めつける感じが無いから良いのかもしれないですね。そういえば古市さん、妹さんとずっと話してないんでしょ?

古市 妹のひとりとは、もう20年くらいしゃべってないですね。家族と会うときも直接会話をするんじゃなくて、目の前にいるのに「あの話ちゃんと言っておいてね」って感じで、親などを介しての伝聞形式なんですよ。妹からも「わかったって言っておいて」みたいに伝聞形式で返ってきます。

ところで、加藤さんって都会派ぶっているけど埼玉出身なんですよね(笑)?

加藤
古市さんも同じ埼玉出身だから! もうね、生放送でもこういうこと言ってくるから、「あなたも埼玉でしょ!」って言い返したことがありましたね(笑)。お互い、地元が近いんですよね。

古市 一応アピールしておくと、僕は東京生まれで、埼玉は途中からなんですけどね(笑)。

緊急生放送となったあの日

加藤 古市さんって芸能界や政界などすごく顔が広いので、番組の外ではよく「あの件ってどうなっているんですか?」って聞くんです。あの人はこういう感じとか、こういうやり取りをしたとか、独自の話を聞けるのはすごく貴重でした。

古市 そこでしゃべっておかないと本番中にしゃべっちゃうから。生放送だと取り返しがつかないじゃないですか。

加藤 「絶対にそれ言わないでくださいね」っていうことの毒抜きみたいな?

古市 そう、毒抜き。先に全部しゃべっておくと、本番中はちゃんとマイルドに話せるんです。けれど、本番前に加藤さんにしゃべりすぎちゃうと、本番中は「もうこの件に関して語ることはないんだよな」とか思うこともありました。

加藤さんは、『イット!』で思い出深い回とかあったんですか?

加藤 やっぱり突発的に起こる事故や事件のときですね。それこそ、安倍さん(安倍晋三元首相)のニュースが入ったときは急遽6時間くらい放送があったじゃないですか。

古市 あの日は、生放送中に、事態がどんどん進んでいきました。確定情報が少ない中で、とにかく時間を繋がなくちゃいけない、でも絶対に間違ったことは言えない。大変な緊張感と重圧ですよね。

加藤 専門家の方にスタジオ入ってもらって、「とりあえず繋いでください!」みたいな状況でした。繋いだあとに何をやるかも決まらず、とにかく今ある情報から考えられることを専門家の方に質問をして…。

古市 文字通り、生放送中って何が起こるかわからないですもんね。事件も起こるし、地震などの天災に見舞われることもある。しかもそういう緊急時って、今でも真っ先にテレビをつける人が多いじゃないですか。その意味で、毎日生放送に関わっている人というのは、本当にすごいと思います。

加藤 生放送は、アナウンサーとしての勉強になることがすごく多い現場でした。

古市 それにしても加藤さんって貴重なアナウンサーなんじゃないですか? いわゆる「人気女子アナ」とくくられるような人って、事件が起こると報道のアナウンサーに代わられることもありますよね。加藤さんみたいに人気もあって、報道番組でも臨機応変に対応できる人って意外といない気がします。

加藤 そこはバラエティーで鍛えてもらったのかもしれませんね(笑)。でも、『イット!』が始まったばかりの頃は報道の場に慣れず、すごく苦しいときもあって。場数を踏むことで勉強させてもらえるいい現場だったなと思います。

古市 小手先じゃないし、誰も不快にさせない。ニュースを理解して、噛み砕いて伝えるアナウンサーとしての技術もありながら、おじさんも転がせるっていう(笑)。

すごい稀有な才能だと思います。実は自分の意見もちゃんとあるし、うまくバランスを取りながら仕事をしているのが、売れっ子の理由だと思います。

加藤 そんなことを言ってもらえてうれしい! ありがとうございます。

テレビの世界から離れる怖さ

古市 なんで辞めちゃうんですか? あ、引退じゃないですよね(笑)?

加藤 一旦お休みです(笑)。家庭の時間をなかなか取れなかったので、「料理をちゃんと作る」みたいな課題を課しながらやっていこうかなと思って。単発でやりたいって仕事と巡り合うかもしれないし、どのくらい休むとか期間も決めてないんです。

でも働き方でいえば、子供を授かることができたら子育てに意識を向けてやっていきたい思いはあります。

そう考えると、今は旦那さんとのふたりの生活もちゃんとやっておきたいというか、料理を作ることさえちゃんとやれていないまま進んでいくのはちょっと怖いなと思って。

古市
テレビから離れることの恐怖感はないんですか? みんなに忘れられるんじゃないかとか。

加藤 意外とないんですよ。戻るときは直前になって不安になるんだろうなと思うんですけど、決断して離れることに対しての怖さはなくて。

むしろ今は、家庭のことをどうやって身につけていこうっていう方に意識がいっているかな。忘れられてもいいというか、また機会があって表に出たときに「あの人また出てきたんだ。久々だな」でいいじゃないですか。

古市 これからは自分の新しい趣味を見つけて活動するってこともあり得ますよね。
ところで趣味ってあるんですか?

加藤 ないんですよね。プライベートで何が好きとかもないので、初めてハマったのが仕事っていうくらい仕事が楽しかったんです。自分を探す旅じゃないですけど、新しいものを見つけないとなぁと思っています。

アナウンサーを軸として

古市 卒業してから、まずはどうしましょう。

加藤 外に出る動機づけがなくなっちゃうので、何をすればいいと思います?

古市 えー、なんか政界進出の準備とかが僕はいいと思うんですけど(笑)。

加藤 絶対そういうこと言うと思ってました! 周りがざわつくことばかり言って、この対談が生放送じゃなくてよかったです(笑)。

古市 冗談ですよ(笑)。休業中にこれを絶対したいってことは?

加藤 旦那さんと海外に行きたいですね。国内はあるんですけど、海外旅行はまだ行ったことがなくて。古市さん、恋人とふたりで旅行できないでしょ?

古市 できますよ。でも一緒に行っても、泊まる部屋は分けたいです。飛行機も隣の席はイヤなので、ちょっと離れた席にして。だって、いくら仲が良くてもずーっと一緒って疲れちゃいません?

加藤 それじゃあツアーで一緒になった人じゃないですか(笑)。古市さん、海外よく行きますよね?

古市 8月にヨーロッパ、9月にニューヨークへ行きました。11月にまたヨーロッパ、1月にアメリカの予定が入っています。確かに結構行ってますね。

仕事がいわゆる帯ってわけじゃないので、週1だとバイトのシフトみたいに変えてもらえるじゃないですか(笑)。コメンテーターは本業じゃないし、テレビに絶対出続けないといけないとも思ってないので。

加藤 自分の軸に社会学者という専門性があって、いろいろ話せるって強みですよね。すごくいい働き方だなと思って。

古市 自分の世界が一つしかないとそこにしがみつかなきゃいけないけど、仕事や得意分野を分散させると気分的にもラクです。居場所はここしかないって思うと大変ですよね。

加藤 うん、大変だと思う。同じ現場にずっといると、自分自身も更新されないじゃないですか。

古市 アメリカでは、もともとは日本のアナウンサーで、今はアメリカのシンクタンクで安全保障の専門家として働かれている方に会いました。そういう、キャリアごと変えるってパターンもありますからね。

加藤 今は選択肢が広がっているなと思いますね。ただ、私はやっぱりアナウンサーを軸としてやっていきたいなという気持ちがあって。

古市 アナウンサーに限らず、30代くらいで1回環境を変えたくなる時期ってありますよね。どんどんロボットみたいに仕事ができるようになるというか、半ば自動的に対応できるようになってしまって、違うことをやりたいなって思うのかも。

加藤さんが卒業しても『イット!』には出る予定があるんですけど、どんな感じになるんだろう。新しいキャスターの宮司愛海さんとはどんな会話をしていていいか、まだ想像できません。

加藤 もしかしたら…寂しくて泣いちゃうかも(笑)!?

古市 逆に、盛り上がっちゃうかもしれない(笑)。また新しい場所でもいいと思うので、加藤さんはまだまだ活躍して欲しいなって思います。まあ、どうせもう色々なことを計算し尽くしているんでしょうけど(笑)。

加藤 もう、またそんな周りがざわつくジョークばっかり(笑)!! けど、今回はお忙しいところ時間調整してくださって、本当にありがとうございました! またいつかこうやって対談できたたら嬉しいです。


文/釣本知子 撮影/中村和孝 スタイリング/岡田涼子(加藤綾子) ヘア&メイク/野口由佳(ROI)(加藤綾子)、猪狩友介(Three PEACE)(古市憲寿)
衣装(加藤綾子)/ワンピース(FABIANA FILIPPI/アオイ ¥177,100円) ブーツ(FABIANA FILIPPI/アオイ ¥220,000円) ピアス(AHKAH/AHKAH GINZA SIX店 ¥204,600円)
※古市憲寿着用分はすべて本人私物

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