1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

大判・ログ書き込み・フリーページ…紙派に送る2023年度版手帳のトレンド速報

集英社オンライン / 2022年10月22日 18時1分

来年の手帳が売り場に並び始める、この季節。まだまだ紙の手帳愛用者も多いのが実状だ。自分に合う手帳選びのヒントを探るべく、株式会社ロフト 商品本部 文具雑貨部 バイヤーの土谷貴史さんに2023年手帳のトレンドについて話を伺った。

株式会社ロフト 商品本部 文具雑貨部 バイヤー 土谷貴史さん

2023年の手帳トレンド1:日々を記録する使い方

株式会社ロフトの商品本部 文具雑貨部でバイヤーを務めている土谷さんによると、近年、手帳は予定を管理するためだけのツールではなくなっているという。

「手帳といえば予定を管理するためのツールというイメージが強いと思うのですが、近年はそれに限らず、自分の思ったことを整理したり、思い出をログ(記録)するツールとして使用する人が増えています。その日、起きた出来事を1から書く日記帳とは違って、これから起きる予定と、これまでに起きたことを一緒に書けるのが魅力です。また、仕事の予定は社内のクラウドサービスで管理している方が増えたというのも一因となっているようです」



実際、InstagramやTwitterなどのSNSで「#手帳」のハッシュタグを見てみると、思い思いにシールやマスキングテープを貼り手帳をデコレーションする人、簡単なイラストを添える人とさまざまな。

ただ、このような投稿を見ていると「こんなにキレイに描けない……」と怖気付いてしまう人もいるだろう。

これに対し、土谷さんは「手帳のおまけページに、あらかじめログ専用のコンテンツページがある手帳も増えました。また、キャラクターたちのイラストが描かれていて、ふきだしが空欄になっているコミックデザインのダイアリーも人気です。記録してみたいけど、華やかなページを作るのは少しめんどくさい、自信がないという人は、そのような手帳を選んでみても良いかもしれません」と教えてくれた。

言われて嬉しかった言葉リストだなんて、あとから見返して幸せな気分になること間違いなし

映画の感想はフィルム風のページへ

忘れがちな贈り物リストもかわいく記録

2023年の手帳トレンド2:大判サイズのノートタイプ

さらに2023年版手帳のトレンドについて土谷さんは、大判サイズのものが人気だと教えてくれた。

カレンダー型のマンスリーページも1枠1枠が大きい

「10年ほど前からコロナ禍になる以前までは、スマートフォンと同じくらいのサイズのコンパクトな手帳が人気でした。しかし、ここ2〜3年はA5サイズの手帳の売れ筋が好調です。理由は様々ですが、リモートワークが進んだことにより、持ち運びの利便性を考える人が減ったことや、ログとして手帳を使う人が増えたことから、より大きなスペースに自由に書き込みたいとのニーズが増えているからだと考察します」

また、トレンドの変化は手帳サイズに限ったことではない。1日のスケジュールを時間軸で管理できるような定番のフォーマットよりもフリーログタイプが人気を集めているそうだ。

人気のフリーログタイプ

「各社によってフォーマットの名称は異なるのですが、フリーログタイプが人気です。フリーログタイプは、予定を書く欄は最小限に、残りのスペースは自由に使用できるものが特徴。

ある週は曜日ごとに細かく予定を書き、そこまで忙しくない週には会議の議事録を取るノートとしてなど使用できるので、変則的な日々の中で自由な使い方ができるのが人気の理由かなと分析します」

「自由度の高さでいうと、ロルバーンダイアリーのような最初にマンスリーページがあって、残りはノートページで構成されているものは根強く人気です。近年、ビジネスのもの=黒という風潮がなくなったこともあり、表紙はお気に入りのテイストのものをチョイスする方が多く見受けられますね。クリアポケットには細々とした仕事の資料や名刺を入れて持ち運びができるのも、使い勝手が良いと好評です」

資料などのビジネスツールはもちろん、ノートを華やかにしてくれるステッカーを持ち歩くのにも便利なクリアポケット

育児日記には3年連用手帳…おすすめフォーマットは?

では、実際にどんな手帳がおすすめなのか。

土谷さんは「以前はビジネス用、ファミリー手帳など用途別の手帳が多く展開されていたのですが、今は職種やワークスタイルが多様化したことにより、用途別に一括りにまとめてしまうことが難しくなりました。ですので、あまり用途に囚われすぎず、気になるフォーマットの手帳やデザインが好きなものをチョイスしていただくのがいいのかなと思います」とコメント。

その上で、次のように教えてくれた。

●会議やアイディアを考える仕事が多い人

「会議やメモを取る機会が多い人にはフリースペースが豊富なフリーログタイプや、ノートページが多い手帳を使うのがおすすめです。もちろんノートでも良いのですが、手帳の場合、基本的には1年を通して使えるような頑丈な製本の仕方や紙質となっているので、そういった点でもおすすめです」

クリーム色の紙質が特徴のロルバーン

●しっかりと手書きでスケジュールを管理したい人

「マンスリーページだけでは心もとないという方、手書きでしっかりとスケジュール管理をしたいという方は、バーチカル式やレフト式が良いでしょう」

●子どもや家族に関することを記録したい人

「お子さんや家族に関する予定やログを記録するのに、3年連用手帳、5年練用手帳を使う方も増えている印象です。毎年、この行事の時には何を準備する必要があるかみたいなことをぱっと振り返れるのが便利だそうですよ」

「実は振り返りやすい」改めて気づく手書きの良さ

さらに土谷さんによると、手帳を1冊に絞らないユーザーも増えているという。その理由についてお伺いすると、デジタルにはない手書き特有の魅力が隠されているように感じた。

「最近は仕事用の手帳はこれ、趣味やログ用にはこれ、家族の管理はこれと複数持ちしている人も増えています。

紙の手帳の良さは、やはり検索性が高いからではないでしょうか。例えば、3年前のこの時期に何があったのかを調べたい時、スケジュールアプリを遡るよりも、その年の手帳を取り出して、特定のページをパッと開いた方が案外楽だったりします。

あとは、1冊を使い終わって厚みが出たときの達成感も手書きならではです。ぜひ、デジタルと手書きの手帳、両方を使い分けながら自由に楽しんでいただければと思います」


取材・文/於ありさ
撮影/梁瀬玉実

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください