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高級インフレ化が止まらない焼肉。高額を支払う価値のある、価格以上の満足を味わえる店の条件は2つ

集英社オンライン / 2022年10月21日 16時1分

1回の焼肉に1万円以上かける価値は果たしてあるのだろうか。年間300食焼肉を食べる、自他ともに認める“肉バカ”が、昨今急増する高級焼肉店の真価について語る。

どうして焼肉はこんなに高級になったのか?

焼肉店の高級化が止まらない。

かつては1万円を握りしめて行けば、ほとんどの焼肉店で当たり前のようにお釣りを受け取っていた。
いや、1万円どころか大抵の焼肉店では8,000円あれば十分満足できる焼肉を食べることが出来た。

あの頃から20年。
もちろん今でも昔と変わらず安くて旨い焼肉店は存在する。
しかし、お酒を飲まずにウーロン茶でも、お腹が満足するまで食べれば、15,000円を超える支払いは日常茶飯事となった。
かつてはこんな超高級店は都内でも数店しか存在しなかったが、今では当たり前のようにどこにでも存在している。



では20年前と今の焼肉業界は何がそんなに違うのだろうか。

そもそも牛肉の仕入価格が上がったのは間違いない。
それ以外の変化としては、焼肉店で扱う部位の高級化がある。

以前は焼肉店で扱う部位といえば、カルビとして提供されていたバラ(お腹側の筋肉)やロースとして提供されていたモモが主流だった。
そこから1頭買いや希少部位をウリにする焼肉店が出てきたことで、今までは高級ステーキ店やすき焼き店で扱われていたサーロインやリブロース、ヒレといった高級部位を焼肉として食べる流れが生まれたのだ。

そしてこうした1頭買いや希少部位ブームによって焼肉業界は大きな波に乗る。ステーキやすき焼きといった牛肉を扱う飲食店では1つの部位を食べるのが一般的なのに対して、色々な部位を食べ比べることが出来る焼肉の人気は他の牛肉料理を大きく引き離したのだ。

今や国民食といっても過言ではない焼肉

高級食材、ブランド牛にこだわる店

そこからさらに10年ほどで一部の焼肉業界に広がったのがウニやキャビア、トリュフといった高級食材を牛肉にあわせるという荒業だ。最近では短い季節限定で、花山椒や松茸を扱う焼肉店も少なくない。

焼肉店のメニューとは思えない瀟酒な一品も

そしてここ5年ほどで急速に増えたのが、但馬牛を筆頭とした希少で高級なブランド牛の仕入れで、さらに牛飼い名人と呼ばれるような生産者の名前も前面に押し出した牛肉をウリにする焼肉店が増えてきた。

これまでは一部の高級ステーキ店でしか見ることが出来なかったレベルの牛肉が、今では焼肉店の方が多く見かけられるほどだ。
また、タンやハラミといった焼肉に欠かすことのできない部位は、正肉以上に値上がりしているだけでなく、高級焼肉店ではそれらを厚切りで提供するのがスタンダードにもなっている。

高級店ならではの厚切りタンは絶品だ

ここまでくれば、今の高級焼肉店の価格が決してボッタクリでないことは分かる。
仕入れを考えれば、適正な価格なのだろう。
しかし、こういった高級店がひしめき合っているがいる中だからこそ、残念な焼肉店が存在することは否定できない。
ウニやキャビアといった高級食材と牛肉との相性を考えずに、ただ闇雲に合わせているお店がある。これでは牛肉だけで食べた方が美味しいだろうと思えるほどだ。
また、せっかく最高級の牛肉を仕入れても、カットや味付けへの研究が不十分で、素材の持ち味を活かせていないお店も多い。

行く価値のある高級焼肉店の見極め方

せっかく奮発して高級焼肉を食べるのであれば、こういった残念な焼肉店ではなく、素材を昇華させた焼肉店に巡り合いたい。

これだけ情報が溢れた時代の中で、本物を見つけるのは大変なことだが、まずはそれらを見抜く、目と鼻と舌を磨くこと。
そして、お店の方とコミュニケーションを取り、焼肉への思いを感じること。
そうすれば、おのずと店選びでの失敗はなくなるだろう。

例えば松茸とブランド牛をどう合わせるか、は店の腕の見せどころだ

本当に払う価値のある、価格以上の満足を味わえる高級焼肉店はいくつか存在するが、本稿で全てを紹介することは難しい。

まずは前回紹介した【蕃YORONIKU】で高級なコースを堪能してみてほしい。
できればOMAKASEで予約できるヒレカツサンドが含まれるコースがオススメだ。
YORONIKU以外のお店についても、こちらで今後紹介していくつもりだ。

文/小池克臣

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