頼まれごとの多い堀川次郎と、皮肉屋で大人びた松倉詩門。高校の図書委員を務める少年二人の推理と友情を描いた連作青春ミステリー『本と鍵の季節』から約四年。シリーズ続編にあたる長編『栞と噓の季節』が刊行されます。今回二人が遭遇するのは、トリカブトの押し花を使った栞をめぐる謎。堀川と松倉は事情を知っているらしい女子生徒・瀬野とともに栞の出所を探り始めます。しかしこの三人はそれぞれある理由から噓をついていて……。
絶妙な距離感が生み出す、青春の苦みときらめき。直木賞受賞後第一作となる、米澤青春ミステリーの最新作について、お話をうかがいました。
聞き手・構成=朝宮運河/撮影=露木聡子/撮影協力=北沢書店