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「赤ワインVS白ワイン」「うどんVSそば」どっちが温まる? 寒暖差疲れを解消する温活のススメ

集英社オンライン / 2022年10月30日 14時1分

寒暖差が大きい秋は、体も冷えやすく、体調を崩しがちに。冷えは万病の元と言われているからこそ、本格的な冬に備えて今から誰でも簡単にできる「温活」について、イシハラクリニック副院長、石原新菜医師に解説いただいた。

「頭寒足熱コーデ」で下半身を温めて、冷え改善に

昼間はシャツやカットソーで過ごせても、朝や帰宅時には上着が必要となったり、今日は夏日だったのに明日は初冬並みに寒くなったりなど、秋はとにかく寒暖差が大きく、体がその気温の変化についていけず不調が起きやすい季節です。

不調の原因の一つにまず「体の冷え」が挙げられます。
体が冷えると自律神経のバランスが乱れて、血流が悪くなり、疲れやすくなったり、むくみや便秘がちになったり、などの不調を起こしやすくなるのです。


本格的な冬を前に、自らの力で体を温めることができる「温活」の習慣作りをすることで、不調を改善し、冷え知らずの体を作りましょう。

「温活」は難しいことはありません。日常生活でも服装、食事、入浴、運動などにおいて体を冷やさないようにひと工夫するだけなので、ぜひ取り入れてみてください。

まず、服装の基本は「頭寒足熱コーデ」と「腹巻き」の2点です。
「頭寒足熱コーデ」とは、トップスは薄着でボトムスや足元は厚着すること。
よく冬になると首周りはぐるぐるマフラーを巻いているけど、ボトムスや足元は薄着という服装の人がいます。
確かに首には太い血管があるのでマフラーで温めるのは有効なのですが、足先は心臓から一番遠いため、冷えていると血液の巡りが悪くなります。
全身を温めるには、まずは下半身に熱が巡るように厚手のソックスをはく、レッグウォーマーを利用するなどしましょう。

もう一つは「腹巻き」を活用しましょう。
お腹に腸、肝臓、腎臓、子宮などの臓器が集中している部位です。腹巻きを着用することで腸が温まり、血流がよくなることで自律神経のバランスも整います。
基礎代謝も上がるので、ダイエット効果も期待できますよ。
また、子宮が温まるので、生理痛のお悩みがある人にもおすすめです。
私も1年中、腹巻を愛用していますが、効率よく全身を温められるので、冷え性の人はぜひ試してみてください。

赤ワインVS白ワイン、りんごVSバナナ どちらを食べると体が温まる?

体を温めるために、食事をしっかりとることは大切です。食べることで体に吸収された栄養素が分解されてエネルギーとして産生されるため、体は発熱するのです。
温かいものや加熱されたものを食べるようにするのは、もちろんですが、体を温めてくれる食材選びが温活のポイントになります。

赤ワインVS白ワイン、りんごVSバナナ、にんじんVS大根。
どちらが体を温める食品かわかりますか?

正解は赤ワイン、りんご、にんじんになります。

漢方において、食品には体を温める「陽性食品」と体を冷やす「陰性食品」があります。
陽性食品の特徴は冬が旬で、北でとれるもの。色は赤、黒、橙色が特徴です。
対して、陰性食品は夏が旬で、南でとれるもの。色は白、緑色が特徴です。

赤ワインは色が赤、りんごは北でとれる、にんじんは橙色でビタミンやミネラルが豊富なので、温め効果があるのです。

また、そばVSうどんは、そばのほうが体が温まる陽性食品です。
そばは、精製しないそばの実が原料で作られますが、うどんは精製された小麦が原料になるため、陰性食品であり、体を冷やす食べ物なのです。

だからといって、うどんをはじめとした陰性食品は全て避けたほうがいいというわけではありません。
おすすめなのが、スパイス、薬味や食材をちょい足しすることです。
うどんなら七味唐辛子を薬味に使う、大根はお味噌をつける、バナナは焼いてシナモンをかけるなど、ちょい足しすることで陽性食品に変えることできます。
スパイスのちょい足しは、白湯を飲む習慣のある人にもおすすめです。
シナモンは体の冷えを取り除く成分はあるので、白湯にかけるだけで温まり甘く優しい香りに癒やされて飲みやすくなります。

また定番ですが、「しょうが」は体を温める陽性食品で血行促進、新陳代謝を高め、殺菌作用もある優秀な食材です。
料理に取り入れたり、飲み物に入れたりすると体の中から温まりますよ。

短時間で温まるなら、全身浴がおすすめ

冷えにくい体作りのために、習慣化してほしいのが入浴と適度な運動です。
特に入浴は、湯船に5分浸かるだけで、体が温まるだけでなく疲れもとれて睡眠に入りやすくなります。

半身浴と全身浴はどちらが温まりますか?とよく質問を受けるのですが、どちらももちろん温活にはおすすめです。
ただし、これからの季節は半身浴の場合、38℃~40℃のぬるめお湯だと浸かっていない肩回りが冷えてしまうので、42℃以上お湯で10分ほど全身浴するほうが短時間で温まり、時間がない人におすすめです。

さらに時間が少し取れるなら、41℃くらいのお湯に15分浸かって、湯船から上がって体を3分くらいで洗って、また42℃くらいのお湯に10分浸かるようにすると、汗が出やすく、新陳代謝もよくなります。
お風呂に長く浸かるのが苦手な人は浸かる時間を短くして、繰り返し浸かるのがおすすめです。

また最近「ととのう」ということでクローズアップされているサウナも温活には有効です。
サウナに5~10分入り、冷水シャワーをかける、を4~5回繰り返すと体の芯から温まります。
サウナ初心者の人は、息苦しくならないように 鼻と口に濡れタオルを当てて呼吸しやすくしたり、サウナ後は水分、塩分をしっかりとるようにしたりなどを心掛けてください。

もう一つ、習慣化してほしいのが運動です。
筋肉量が少ないと体内で熱が作られず、体が冷えやすくなります。筋肉量が少ないと基礎代謝も低下し、むくみや老廃物が溜まりやすくなるので、少しでも体を動かすようにしましょう。
忙しくて時間がない人は下半身だけでも動かすように心掛けて。下半身には体の筋肉の75%が集中しているため、効率よく筋肉を動かすことができます。
おすすめなのが、入浴前にスクワットを30回することです。
股関節、太もも、ふくらはぎの筋肉を動かすことができ、お風呂に浸かる習慣と合わせて行うと体が温まりやすくなります。

これから冬に向かって寒さが進み、ますます体が冷えやすくなります。体が冷えると、風邪やさまざまな感染症の心配はもちろん、疲れやすい、寝つきが悪い、顔色がくすみがちなど不調の原因になることも。
今の時期から服装、食事、入浴、運動の中から何か一つでも習慣化して、体を温めて元気に過ごせるようにしましょう。

取材・文/百田なつき

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