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ウィノナ・ライダーやグロリア・イップが人気に。表紙初登場のトム・クルーズが今でもハリウッドに君臨する理由は?

集英社オンライン / 2022年11月2日 12時1分

アリッサ・ミラノ、エマニュエル・ベアールにウィノナやリヴァー。ヤングアイドル全盛期だが、その中に今でも第一線にいる俳優はいない。だが、トム・クルーズは違う。初表紙を飾った彼が、現在もハリウッドのTOPにいる理由が、1989年に見えてくるのだ。

4人ものフレッシュな顔が表紙初登場

ウィノナ・ライダーも初登場 ©ロードショー1989年8月号/集英社

前年、彗星のごとく現れたアリッサ・ミラノが最多3回表紙を飾っている。8シーズン続いたシチュエーションコメディ『Who’s the Boss(原題)』(1984~1992)は絶賛放送中で、複数テレビ映画に出ていたので、アメリカにおけるメディア露出が多かった。うがった見方だが、表紙起用が増えたのは、読者人気が高かったことに加えて、写真の入手が容易だったからではないだろうか。



そして、1987年に初めて表紙登板のリヴァー・フェニックスが、1989年にはなんと2度も表紙になっている。1972年の創刊以来、同じ年に単一男優が複数回表紙を飾ったのは、リヴァーが最初である。

理由は、『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』(1989)が公開されたことだ。本作は「ロードショー」の読者にとってみれば、『スター・ウォーズ』のジョージ・ルーカス、『E.T.』のスティーブン・スピルバーグ、人気アイドル=リヴァー・フェニックスが組んだ奇跡のコラボ作品である。本作はリヴァーが出演した数少ないエンタメ作品のひとつだ。

新人に目をむけると、香港女優のグロリア・イップがいきなり2度も表紙に。香港で日本人にスカウトされたという彼女は、日本と香港との合作『孔雀王』(1988)のアシュラ役に抜擢。歌手としてもデビューしている。『孔雀王』の原作漫画は週刊ヤングジャンプの人気連載だったので、同じ出版社の「ロードショー」がバックアップするのは当然の流れだろう。

※グロリア・イップの人気を物語るエピソードはこちら

ウィノナ・ライダーは8月号に初登場。青春映画『ルーカスの初恋メモリー』(1986)を経て、ティム・バートン監督のカルト映画『ビートルジュース』(1988)が公開され、まさに人気急上昇中だった。

もうひとりの新人はフランス女優のエマニュエル・ベアール。『愛と宿命の泉 PART II 泉のマノン』(1986)でセザール賞の助演女優賞を受賞した彼女は、『天使とデート』(1988)でハリウッド・デビューも果たす。ちなみに、『天使とデート』で天使役を演じたベアールは、その若さと美貌で共演のフィービー・ケイツを霞ませてしまった。カトリーヌ・ドヌーヴ、ソフィー・マルソーの「フランス女優枠」を継ぐ存在となった。

唯一無二のトム・クルーズ

記念すべきトム・クルーズ初表紙号 ©ロードショー1989年5月号/集英社

初登場でもっとも注目すべきは、いまや「最後のハリウッドスター」と呼ばれるトム・クルーズである。1989年は『カクテル』と『レインマン』(共に製作は1988)という、彼のキャリアを象徴するような2作が公開されている。

『カクテル』は絵に描いたようなアイドル映画で、当時の観客が彼に求めていたタイプの作品だ。一方、『レインマン』は自閉症の兄との旅を描く感動ドラマである。アカデミー賞で作品賞など4冠に輝き、批評・興行ともに大成功を収めたものの、従来のトム・クルーズファンが期待するタイプの作品ではないだけに、失敗の危険性が大いにあった。

その後も、ヴェトナム戦争で心に傷を負った帰還兵を演じた『7月4日に生まれて』(1989/オリヴァー・ストーン監督)、軍法会議がテーマの『ア・フュー・グッドメン』(1992/ロブ・ライナー監督)、当時の愛妻ニコール・キッドマンとのベットシーンも話題となった『アイズ・ワイド・シャット』(1999/スタンリー・キューブリック監督)、入り組んだ群像劇『マグノリア』(同/ポール・トーマス・アンダーソン監督)など、曲者監督による、内容としても役柄としてもシリアスで、ある意味リスキーかつチャレンジングな作品を選んでいく。

と同時に『ミッション:インポッシブル』シリーズのようなエンタメ映画もおろそかにせず、出世作の続編『トップガン マーヴェリック』(2022)を36年後に製作して世界的ヒットを飛ばしたりもしている。

安定と挑戦というふたつの軸を持っているからこそ、トム・クルーズは唯一無二のスターになれたのかもしれない。

表紙リスト
1月号/リヴァー・フェニックス 2月号/グロリア・イップ※初登場 3月号/アリッサ・ミラノ 4月号/ジェニファー・コネリー 5月号/トム・クルーズ※初登場 6月号/グロリア・イップ 7月号/アリッサ・ミラノ 8月号/ウィノナ・ライダー※初登場 9月号/リヴァー・フェニックス 10月号/フィービー・ケイツ 11月号/エマニュエル・ベアール※初登場 12月号/アリッサ・ミラノ ©ロードショー1989年/集英社

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