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コンビニで不動の1位を誇るツナマヨはまさかのベスト3落ち。おにぎり専門店で「人気の具」とは?

集英社オンライン / 2022年11月6日 15時1分

炭水化物が敬遠される昨今、そんな逆風にも負けず、東京にはあまたのおにぎり専門店がある。行列ができるほどの有名店も多く、お客から愛され繁盛している老舗やチェーン店を含む専門店13店に、売れているおにぎりの具を聞いてみた。

何を食べても美味しい季節として知られる秋は、日本人の主食でもある米の中でも、各地で収穫された新米が出そろうタイミングでもある。

そんな新米のおいしさを最もシンプルに味わえるメニューといえば、おにぎりだろう。

人口の多い首都・東京ではおにぎり専門店が乱立し、老若男女を問わず大人気だ。コロナ禍でテイクアウトが推奨されるようになり、開店前から20代とおぼしきカップルや女子グループが長蛇の列を形成し、平日に2時間待ちという人気店まで出現している。



そんなおにぎり専門店でいちばん人気のおにぎりの具は何なのか? 老舗やチェーン店を含む13店舗に聞いてみた結果を紹介する。

なお、おにぎり専門店は小規模の個人店がほとんどで、正確な販売個数を把握していることが少ないことから、販売店員さんの感覚的な順位をもとにしたケースが多かった。ご承知の上で、読んでいただければ幸いだ。

気になる結果は以下の通り。

定番中の定番がトップ3を独占!

左から、たらこ、鮭、おかか

1位:鮭
2位:たらこ系(明太子、焼きたらこなども含む)
3位:おかか・こんぶ


昔からあるお馴染みの具が大人気。各店には、変わり種おにぎりも並ぶが、意外にも保守的なラインナップには勝てないようだ。

もちろん、ベスト3に天むす、肉そぼろ、豚キムチ、茄子みそ、葉とうがらし、卵黄など変わり種おむすびが入るお店もあったが、それはごく一部に限られた傾向だった。

ツナマヨは、まだ老若の定番にはなっていない

コンビニで不動の一番人気を誇るツナマヨネーズ(おにぎり協会の『2019年コンビニおにぎり人気調査』調べ)がランキング入りするかと思いきや、トップ3にも入らなかったのは意外だった。

一方、鮭はコンビニでも2位。専門店でもコンビニでもとくに鮭が寵愛されていることは間違いない。

ところで、なぜコンビニで一番人気のツナマヨが、専門店ではベスト3にもはいらないのか?

「そもそもツナマヨを置いていない」というお店もあった。おにぎり専門店は米屋と兼業も多く「シンプルにごはんのおいしさを楽しんでもらいたい」という。できるだけ素材の味を生かすために、具もシンプルなものを提供したいという志向があるのだろう。

また「子供や若い男性が買っていく」「そもそも、会合やイベントの軽食として、まとめて購入されるお客さんが多く、誰でも食べられる昔ながらのおにぎりが人気」とのコメントがあった。

「ツナマヨ」の歴史をたどると、来年で40周年(1983年にセブンイレブンが発売開始したのが元祖と言われる)。ということは、若い世代には馴染みがあるが、ご年配の方々にはおにぎりの定番としてあまり認知されていない。その影響が少なからず人気に反映されているのだろう。

ノスタルジーで、おいしさ倍増する鮭おにぎり

さて、日本人の食欲をそそる鮭おにぎり、その人気の秘密はなんだろうか?

大塚にある創業60年の老舗おにぎり専門店「ぼんご」の店主・右近由美子さんにお話を聞いてみた。

おにぎり専門店「ぼんご」の店主・右近由美子さん

「魚が嫌いな人、外国の方も『おいしい』とおっしゃいますから、ごはんとの相性がいい定番中の定番なんだと思います。一個目は目新しいお肉系の具を食べても、締めには昔から変わらない鮭のおにぎりを頼まれる方も多いですね。

さらに思うのは、子供の頃、お母さんが握ってくれたおにぎり、運動会で食べたおにぎり、そういった記憶が呼び起され、思い出の中でも鮭のおにぎりを味わっているんじゃないでしょうか」と教えてくれた。

とはいえ、右近さんのお店では、昔と変わらぬ作り方で鮭のおにぎりを出しているわけではない。お客さんのいちばん人気の商品だからこそ、常に進化させているという。

中身たっぷりの「ぼんご」の鮭にぎり

「カウンターで、おにぎりを提供しているので、常にお客さんの反応が伝わってきます。鮭のおにぎりが『前よりもおいしくなった』と言っていただけると本当にうれしいです。

鮭選びにはこだわり、切り身の上にハラスをのせて、ほどよい脂が混ざるようにオーブンで焼いています」とおいしさの秘訣を教えてくれた。

各店、いちばん人気だからこそ、手を抜かずに進化させ続け、それゆえ鮭はおにぎりの具の不動の1位を譲らないのだろう。

保存食・携行食として、古くから日本人に愛されてきたおにぎりは、令和となった現代でも「ニッポンのソウルフード」としてその存在感を放ち続けている。

お米がおいしい秋、おにぎり専門店で新米おにぎりを堪能してみては?

取材・文/中村実香

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