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『ミッドサマー』の悪夢再び!? クレイジーな映画で抜群の存在感を放つ、今もっとも推せる女優フローレンス・ピューの新作

集英社オンライン / 2022年11月10日 17時1分

サイコロジカルホラー『ミッドサマー』の熱演で注目されたフローレンス・ピュー。11月11日に公開されるユートピアスリラー『ドント・ウォーリー・ダーリン』でも、堂々と主演を務めている。なぜ彼女は、私たちをざわつかせる映画にばかり出演するのか。唯一無二の魅力に迫った。

ざわつかせる芝居をさせたら若手随一

『ミッドサマー』では、スウェーデンの奥地にある村で奇怪な出来事に直面する、主人公のダニーを熱演した
Everett Collection/アフロ

観客を不安にさせ、精神的に追い詰めていく描写が満載のサイコロジカルホラー『ミッドサマー』(2019)。本作に主演したフローレンス・ピューは再び、不穏な世界観の最新作『ドント・ウォーリー・ダーリン』(2022)で、堂々と主演を務めています。若手俳優の中でダントツの演技力を誇る彼女の魅力を探ってみましょう。



パク・チャヌクが監督し、マイケル・シャノン、アレクサンダー・スカルスガルドが共演したTVミニシリーズ『リトル・ドラマー・ガール 愛を演じるスパイ』(2018)で、著者は初めてフローレンス・ピューという俳優をしっかりと認識しました。

まず童顔と低音ボイスのギャップにやられ、諜報機関にスパイとして雇われた小劇団の俳優に扮する彼女の熱演を見て、「すごい新星が現れた!」と驚いたのを覚えています。

そのすぐ後に、『ファイティング・ファミリー』(2019)を見たのですが、小柄な体で、負けず嫌いのプロレスラー役を演じていて、体を張る役にも果敢に挑戦する俳優だと知りました。

丸顔で太い眉に大きな目、ちょっと上を向いた鼻という印象的な顔立ちにも惹かれ、目を離せない俳優に。

そして、2019年。公開前から大きな話題を呼んでいた『ミッドサマー』(2019)を見た後は、若手俳優の中でも5本の指に入るスーパースターだと実感しました!

『ミッドサマー』で彼女が演じたダニーは、そんじょそこらの俳優には演じきることができない、複雑な表情演技が必要とされる役柄でした。彼女の顔や肉体から、観客に向けて不快感や嫌悪感が放出されていて、それが頭に染みついて離れないくらい、強烈で忘れられない演技を披露していたフローレンス。
この映画に主演したことで、一気に世界中の観客を虜にしました。

新作映画は『ドント・ウォーリー・ダーリン』

『ドント・ウォーリー・ダーリン』で演じたのは、違和感を覚えるほど“完璧な世界”で、夫(右/ハリー・スタイルズ)に尽くすアリス役
© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

若手が『ミッドサマー』のダニーのようなキャラクターを引き受けることは簡単ではなく、躊躇する俳優も多いはず。ところが、その後は『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)で四女のエイミーを演じアカデミー助演女優賞候補に。

さらにマーベルの『ブラック・ウィドウ』(2021)に出演してパワフルなアクションを見せるなど、規模の大きな作品に出演し、世界中に演技の幅の広さを知らしめました。この時点で、ほかの20代の俳優たちとは一線を画す一流の演技派に。

そしてフローレンスは、再びチャレンジングな作品『ドント・ウォーリー・ダーリン』(2022)に挑みます。

不穏な出来事に次々と襲われるアリス。彼女が最後に下す、勇気ある決断に注目!
© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

完璧な生活が保証された街に住み、平穏な日々を送っていた主人公アリスの周りで頻繁に起きる不気味な現象を描く極限のユートピアスリラー。俳優としても有名なオリヴィア・ワイルドの監督作です。

「ワン・ダイレクション」のメンバーで、『ダンケルク』(2017)でも高い評価を受けたハリー・スタイルズが、フローレンス演じる主人公アリスの夫役。さらに、これまで好青年的イメージが強かったクリス・パイン(『ワンダーウーマン』2017)がカルト宗教の教祖のようなキャラクターを怪演し、その妻をジェンマ・チャン(『エターナルズ』2021)が演じています。

妻は常に夫に尽くし、支える存在であるべきという教えを守って暮らしていたアリスでしたが、徐々に疑問に感じることが多くなり、自らの考えで動き始めます。フローレンスは、細かい感情の変化を秀逸に表現し、またしても非常に難しい演技が必要とされるキャラクターを力演しています。

体型批判にも毅然と反論

7月8日、ローマで開催されたヴァレンティノのオートクチュールコレクションで
REX/アフロ

『ミッドサマー』に続いて『ドント・ウォーリー・ダーリン』と、作品選びのセンスに長けていると思わせるのは、やっぱりフローレンスの実力があってこそですよね。若手俳優が躊躇するような難役を引き受け、見事に体現する実力。そして、作品を成功へと導き、彼女にしかできないと思わせてしまう存在感。フローレンスの勢いは、もう誰にも止められません!

2022年7月にローマで開催されたヴァレンティノの2022-23年秋冬オートクチュールコレクションに出席した際、胸もとが透けるドレスを着用したフローレンスは、ネット上で体型批判の標的にされても、「私はこの体で長年生きています。自分の胸の小ささを知っているし、それに怯えることはありません。なぜそんなに胸に怯えるのですか?」と、毅然と反論しました。

自分の体に対する世間の声や、女性像にまつわるステレオタイプに異を唱え続けているフローレンス。俳優として邁進しているばかりでなく、生き方も堂々としていて、今もっとも推せる魅力的な女性です!


文/清水久美子

フローレンス・ピュー
1996年1月3日生まれ、イギリス・オックスフォード出身。『フォーリング 少女たちのめざめ』(2014)で映画デビュー。主な出演作は『レディ・マクベス』(2016)『アウトロー・キング ~スコットランドの英雄~』(2018)『呪われた死霊館』(2018)『トレイン・ミッション』(2018)『ファイティング・ファミリー』(2019)『ミッドサマー』(2019)『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(2019)『ブラック・ウィドウ』(2021)など。今後も待機作が目白押しだ。

『ドント・ウォーリー・ダーリン』(2022)Don’t Worry Darling 上映時間:2時間3分/アメリカ

完璧な生活が保証された街で、アリス(フローレンス・ピュー)は愛する夫ジャック(ハリー・スタイルズ)と平穏な日々を送っていた。 そんなある日、隣人が赤い服の男達に連れ去られるのを目撃する。 それ以降、彼女の周りで頻繁に不気味な出来事が起きるようになる。 次第に精神が乱れ、周囲からもおかしくなったと心配されるアリスだったが、あることをきっかけに、この街に疑問を持ち始める。

11月11日(金)より全国公開
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/dontworrydarling/
© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

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