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「声優さんに関しては、お金のことはぶっちゃけ度外視(笑)」話題のNetflixアニメ『ロマンティック・キラー』製作秘話

集英社オンライン / 2022年11月14日 12時1分

Netflixで配信開始された『ロマンティック・キラー』は、“非ヒロイン属性”の女子高生・星野杏子と“杏子に恋愛をさせたい”魔法使いリリ、杏子に恋をするイケメンたちの、ドタバタ青春群像劇。監督の市川量也とNetflixプロデューサーの松田彩に、アニメ化の裏側を語ってもらった。(トップ画/アニメ『ロマンティックキラー』が10月27日よりNetflixにて全世界同時配信!©️百世渡/集英社 ©️Netflix)

「少年ジャンプ+」(集英社刊)で2019~20年に連載された、百世渡による人気ラブコメマンガ『ロマンティック・キラー』のアニメが、10月27日(木)よりNetflix にて全世界独占配信された。 オシャレや恋愛には目もくれずゲーム三昧の毎日を過ごしてきた、“非ヒロイン属性”の女子高生・星野杏子が、突然現れた魔法使いのリリによって大好きなゲーム・チョコ・猫という「三大欲求」を没収され、イケメンたちに迫られる姿を描いたラブコメディだ。 アニメ版では、豪華声優陣に加え、OPとEDのテーマ曲は本作の為に書き下ろされているなど、Netflix ならではのこだわりが随所に散りばめられている。 そんな本作で監督を務めた市川量也と、Netflix プロデューサー松田彩へのインタビューを実施。原作への想いやアニメ化におけるこだわりなど、制作の裏側を伺った。


ロマキラワールドへの入り口に

――『ロマンティック・キラー』を初めて読んだ時の感想を教えていただけますでしょうか?

市川量也(以下、同)Netflixさんからアニメ制作のご相談を受けたとき、ぜひやってみたい!と思えた作品でした。かわいい絵から変顔、ダイナミックなギャグやドキドキなど、表現の幅がとても多彩な作品だったので、自分のやってきたアニメ作りにも繋がるものがあり、相性がいいのでは、と感じましたね。

制作を開始したときはまだ原作が完結しておらず、後半のシリアスな展開でさらに作品の幅が広がって驚きましたし、先生の想いがたくさん入っている作品だということが伝わりました。

――原作からアニメ化するにあたってこだわったポイント、難しかったポイントを教えていただけますか?

先生はとても細かいところまで設定や感情の動きを考えていらっしゃるので、それを丁寧に説明しようとすると、どうしてもセリフが多くなる傾向があるのかな、と個人的に感じました。アニメでは、なるべく気を張らずに観られる方向性を強め、より多くのファンに届くにできればな、と考えました。作品世界の設定は大切にした上で極力さらっと描き、アニメ映えする勢いある動きを重視しましたね。
アニメで“ロマキラワールド”に入門していただき、原作を読んでより深い味わいを感じていただければ幸いです。

――本作品のイケメンキャラの中で一番共感できる、ご自身に近いと感じられるのは誰ですか?

香月、純太、聖、あと咲姫ちゃんもそうですが、「モテすぎて困る」という設定は、残念ですが自分の人生との共通点はあまり見出せませんでした(笑)。むしろガツガツしている龍矢や、さりげない青春を送る真斗あたりのサブポジションの方が、自分には近く感じましたね。

個人的には頑張っている人が好きなので、一生懸命目標を達成しようとあがいているリリにも好感がもてました。

香月司

小金井聖

魔法使いリリ

――ファンの皆様へ一言お願いいたします。

連載当時から原作ファンだった方は、熱心な方が多い印象なので、ぜひとも温かい目で見ていただけると嬉しいです。

続いてNetflixプロデューサーの松田彩氏のインタビューがこちら。

Netflixならではの強み

――『ロマンティック・キラー』をアニメ化するきっかけは何だったのですか?

松田彩(以下同) Netflixで今後さまざまなジャンルを増やしていこうという状況の中で『ロマンティック・キラー』という作品に出会いました。いくつかの候補があったのですが、この作品は通常のラブコメではなく、「古い価値観を打ち破ることができる作品」だと感じました。

「恋愛はこうあるべきだ、男女間の関係とはこうあるべきだ」という社会通念や価値観に対して、「ステレオタイプではない男女の関係性」や「人間関係ってこうあるべきだよね」という部分が作品の中で描かれていて共感しました。そういった部分から、この漫画をアニメ化すれば沢山の人に観てもらえる作品になるのではないか、と感じたのがきっかけです。

――今回のアニメ化において、Netflixならでは、という強みはありますか?

PRの部分は正直まだ完璧とは言えないと思いますが、今までやっていなかった新しい手法に挑戦しています。声優さんにカラオケを歌ってもらったのもアニメならではの試みですし、オープニングとエンディングのテーマ曲は、既存曲から選ぶのではなく、ロマキラの為だけに作っていただいたんですね。

オープニングテーマ「ROMA☆KiRA」YURiKA

エンディングテーマ「Romantic Love~恋愛しませんか?☆~」リリ(小松未可子)

あとは声優さんに関しては、お金のことはぶっちゃけ度外視で(笑)、作品に合っているかどうかだけを考えてラインナップしました。「杏子ちゃんはこんなに可愛い声じゃない!」、「可愛さもありつつ、芯の通ったモノがあるはず!」みたいなニュアンスを制作側で共有してから、キャスティングを行い、そこからオーディションに進んで、最終的に声優さんを決めさせていただきました。

「作品に最適な声優陣や楽曲」という部分を、プロデューサーとして可能な限りこだわれたのは、もしかするとNetflixならではの強みなのかな、と思います。

トレイラー映像が反響!

――海外でも同時配信されますが、海外向けの狙いなどはありますか?

当初のターゲットとしてはまずは日本中心に考え、そこからアジア、そして海外、というイメージを自分の中で立てていました。日本で話題にならないことには海外に届きづらいと思いますので。

ただ、先日YouTubeでトレイラー映像を公開したところ、意外にも英語やその他の言語で「なんだこれは!私が待っていたようなアニメじゃないか!」みたいなポジティブな反応が多くあったんです。Netflixのアニメ作品専門YouTubeチャンネルの動画の中ではかなり多い再生数になっているので、「海外での話題も作れたのかな?でも予告だけじゃなくて本編も観てね!」と思っています(笑)。

――字幕だけでなく、音声も現地の言語で吹き替えされていますね。

英語やポルトガル語など様々な言語で吹き替えをしていて、この間、英語バージョンを試しに観てみると、原作のリリの悪巧みの部分とかエンディングでの日本語の言い回しなども、しっかり意味を汲み取った上で上手く翻訳されていて、すごく嬉しかったです。

あとは今回のアニメ化に伴って、翻訳されて海外でロマキラの単行本が発売されるのも、自分のことのように嬉しく感じますね。プロデューサーとして携わった、自分の子供のような存在なので、それが徐々に広がっていくのを見ると本当に感動してしまいます。

――今回のプロジェクトの中で一番やりがいを感じた部分はどんなところでしょうか?

やっぱり、原作を読んでいたファンの方がアニメを観た時に「なんか違う」とならないように、というのは重要視しましたね。声優さんやテーマ曲、作品のテンポ感も含め、原作の良さを壊さないように、常にファンが隣にいる意識を持って制作に臨んでいました。

また、原作で描かれている部分を泣く泣くカットする場合など、難しい選択を迫られる時には、「杏子だったらこうはしないよな」とか、「杏子はそういう意味で行動した訳ではないよな」とか、まるで自分が杏子になったかのように(笑)、チョイスをしていきました。

『ロマンティック・キラー』がどういう想いで作られたのか、という部分を考え抜いて、この作品に向き合えたかな、とは思います。ぜひ、原作ファンの方、そしてこの作品を機に知る方にも、楽しんで観て欲しいです。

取材・文/佐藤麻水

アニメ『ロマンティックキラー』が10月27日よりNetflixにて全世界同時配信中!
©️百世渡/集英社 ©️Netflix

https://www.netflix.com/jp/title/81318888

『ロマンティック・キラー』

百世 渡

2019年12月4日発売

935円(税込)

B6判/184ページ

ISBN:

978-4-08-882164-1

非ヒロイン属性の杏子の前に現れた魔法使いのリリ。愛するゲームやお菓子、猫を没収された杏子に与えられたのはイケメンたちが迫り来る少女漫画のような夢の生活…!?

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