ゲームやスマホ、過食・拒食など、我が子の依存行動が気になって親が受診を勧めても、本人が嫌がることも少なくない。しかし「無理やり受診させることは避けたほうがいい」と前田先生は言う。
「たとえ病院へ連れて行くことができたとしても、途中で来なくなる・アドバイスを聞き入れないなど、治療が続かなくなってしまうケースも珍しくありません。
受診をさせる前に『このまま依存行動を続けても、結局は苦しさが増してつらくなっていくだけで、何もいいことはない』とわかってもらうことが先決です。本人も、どこかではそのことに気づいているはずですから」
病院を受診する目安としては、たとえばゲームやスマホならば「平日に3時間以上やっているかどうか」がひとつの判断基準になってくるという。
「受験生の子どもの場合、平日は学校を終えて塾へ行く・または自宅などで勉強をするという過ごし方が大半ですよね。
『休日に長時間やる日がある』程度ならば問題ありませんが、平日の限られた時間のなかで毎日3時間以上ゲームやスマホをやっていれば、少なからず学業や睡眠に支障が出てきてしまっているはずです」