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【洗脳注意】実在するカルト教団にも劣らぬ、怖すぎるカルト宗教映画ベスト5

集英社オンライン / 2022年11月18日 18時1分

2022年は大きな事件もあり、“カルト宗教”が注目を浴びた。また、かの『ミッドサマー』の大ヒット以降、カルト宗教や土着信仰を取り扱った映像作品が、今までに増して注目される傾向にある。というわけで今回は、カルト宗教が登場する映画を5本ばかりご紹介しよう。

第5位:『レッド・ステイト』(2011年)

1本目はあの『Mr.タスク』(2014年)やヴュー・アスキューニバースで名高いケヴィン・スミス監督作、『レッド・ステイト』(2011年)。

キリスト教超保守主義者として悪名高き、アビー・クーパー牧師が幅を利かせている、とある州。その地ではクーパー牧師主導の下、「美人局を使って町に潜む〝悪魔〟をおびき出し、手当たり次第に処刑する」というおぞましい連続殺人が行われていた。



出会い系サイト経由でクーパー牧師の罠に落ち、教会に捕らえられてしまった、男子高校生3人。一方で、クーパー牧師の暴走を察知した地元保安官は、特殊部隊を要請。だが度重なるトラブルと自己保身の判断から、現場に到着した特殊部隊は任務を〝関係者の抹殺〟に切り替えてしまい……。

ブランチ・ダビディアンおよびウエストボロ・バプティスト教会をモデルにしたと推測される、ブラックユーモアたっぷりのコメディ映画。特に序盤、あまりに直球で極端な差別発言を連発し、自らの正義を訴えるクーパー牧師の言動には、顔をしかめざるを得まい。

対する特殊部隊も横暴で、不始末のもみ消しを図るなど、クーパー牧師同様、善人とは言い難い。作品としては非常に面白いが、冷笑的な社会風刺の多さはやはり見る人を選ぶだろう。

第4位:『サクラメント 死の楽園』(2013年)

カルト宗教映画の有名どころといえば、この『サクラメント 死の楽園』(2013年)。1978年に起こった人民寺院の集団自殺事件がモデルだが、舞台設定は現在のP.O.V.スリラーである。

特派員の主人公は、とあるカメラマンから「麻薬中毒者の妹が〝エデン教区〟なる怪しい共同体に加わり、そのまま海外に出てしまった」という相談を受ける。主人公一同は、突撃潜入取材という形で、早速そのエデン教区に直行することとなる。素朴で不便ながらも、思いの外その暮らしぶりは穏やかであり、一見してこの世の理想郷かに見えたエデン教区。だがその実態は恐るべきものだった……。

本作のカルトは〝お父様〟なるカリスマをトップに据えた共同体。ときには意外な正論を、ときには余裕たっぷりにユーモアを放ち、その上で不都合な追及はのらりくらりとかわすお父様の堂々とした態度は、さすが教祖といったもの。

史実を基にした集団自殺に至るまでがやや駆け足な後半と、共同体運営の内情に不明瞭な部分が多い点がネックだが、総合的には悪くない。

第3位:『マッド・ハウス』(2019年)

極めて現代的なカルト・コミュニティーの在り方を描いたスリラー映画としては、『マッド・ハウス』(2019年)が挙げられよう。なにせ本作の舞台は〝理想の集合住宅〟。

とある集合住宅の内覧会を訪れ、のちに書類選考を経て、めでたくその超豪華物件へと入居することになったヒロイン。が、その実態は独自の規律に基づき、相互監視、拷問、私刑によって徹底的に住宅内の秩序を保たんとする、カルト共同体の根城。入居者個人としての権利や尊厳など、二の次、三の次の環境に愕然とするヒロインだったが、たちまち彼女は捕らえられ、アメとムチを巧みに使い分けた体罰によって、次第に洗脳されていく……。

特筆すべきは共同体を構成する他の入居者、すなわち信者たちの言動。苦痛と恐怖でむせび泣くヒロインに対し、「私も昔はあなたと同じだった」「僕も反抗したことはあったけど、今は理解している」などと共感の意を示し、かつてヒロインと同じ体罰を受けた際に残ったという傷跡を、あえて晒す。そしておそらくは本心からヒロインを慰め、自分たちの仲間に迎え入れようとしているのだ。

神や悪魔の類いは特に信仰しておらず、過去にとある人物(故人)が執筆した『共同体の力』なる書物を基に、カルトが成り立っているという点、および現リーダー(管理人)も世代交代を繰り返しているらしき点が興味深い。

静かで淡々とした作風ながら、異様な生々しさが面白いカルト映画である。

第2位:『ミッドサマー』(2019)

さて近年カルト宗教を取り扱った映画としては、やはり『ミッドサマー』が最も有名な作品となるだろう。

90年に一度、とあるコミューンで開催されるという夏至祭に参加したヒロインらが、その地で世にも奇妙な儀式を目にし、そして自らもまたいつしか巻き込まれていく本作。その見所はいくつも存在するが、個人的に強調しておきたい点は2つ。

ひとつは、明るく牧歌的ながらもどことなくおどろおどろしく、いかにも神秘的で意味ありげな、コミューンでの催しの数々。
そしてもうひとつは、お互いにウンザリしつつも別れる踏ん切りがつかない倦怠期カップルの、やけにリアルなグダグダ感。男側にせよ女側にせよ、当事者以外の友人らは「別れるべきだ」と助言している。にもかかわらず、ズルズルと関係を続けている主要人物二人の姿には、なにかしらの共感を覚えた方もいるのではないだろうか。

そんな気が滅入るような人間模様およびヒロインの精神状態が、次第に変化していく物語と、アーティスティックな不穏さ漂う作風には、強烈な中毒性がある。無論、オススメしよう。

第1位:『ウィッカーマン』(1973年)

カルト宗教映画の金字塔といえば、やはり『ウィッカーマン』(1973年)。ニコラス・ケイジ主演のリメイク版(2006年)ではなく、ロビン・ハーディが監督を務めたオリジナル版の方である。

敬虔なキリスト教徒にして、実直な巡査部長でもある主人公。とある僻地で失踪したという少女の捜索願を受けた彼は、昔ながらの異教はびこる〝サマーアイル島〟へとはるばる赴く。理解し難い信仰、一向に進展しない調査、「その少女はすでに死んでいる」と告げる島民たち。
困惑する主人公は、そのうち「少女はまだ生きており、なんらかの生贄に捧げられるのだ」という結論を導き出し……。

舞台のサマーアイル島で幅を利かせている、いわゆるペイガニズムは、男根崇拝を筆頭にいかにもおどろおどろしいものだ。一方、作中では〝かつて島を買い取った先々代の領主が、住民たちを統治するため、意図的に異教を活用し始めた〟という背景が明かされており、神秘性や素朴さとは真逆の合理的説得力を伴ってもいる。

島民たちが様々な仮装に身を包み始める後半の薄気味悪さも魅力的だが、異教を信仰する人々の日常風景が垣間見える前半もまた味わい深い。そしてタイトルの〝ウィッカーマン〟の登場と、衝撃の結末。胡散臭い島民たちや、逆に島では異端とされるキリスト教の扱い、下品な歌も含め、見所は満載だ。


以上が、カルト宗教が登場する映画5本である。どの作品にもそれ相応のクセの強さはあるが、個人的にはお気に入りのものばかり。ぜひとも鑑賞し、その内容を崇め、知人友人に布教していただきたい。

文/知的風ハット

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