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「W杯に出たい」WEリーグの新星、レッズレディース塩越柚歩・25歳の今

集英社オンライン / 2022年11月18日 12時1分

2季目を迎えた女子プロサッカーリーグ“WEリーグ”で、開幕戦からプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されるなど、勢いに乗る塩越柚歩選手。三菱重工浦和レッズレディースの看板スター選手として、ふたたび返り咲きを狙う「なでしこジャパン」への思いを訊く。

細身の体を強化した1年

――塩越選手の持ち味は、確かなシュート、パスワーク、そしてドリブルです。特にドリブルはまるで南米の選手のような独特のフォームだなと。意識されてますか?

南米とかは意識はしてないですけど(笑)。たしかに他の選手と比べて、自分のドリブルはちょっとリズムが違うのかなって感じます。自分がそこまでスピードのあるタイプではないので、たとえば、サイドとか一対一で俊足を使って突破するというよりは、すり抜けるような感じでドリブルするのが昔から得意ですね。



――実際にお会いすると、かなり細身ですよね。去年、東京五輪の対イングランド戦で特にフィジカルの差を痛感させられたそうですが、今現在は鍛えているんですか?

はい、この1年はフィジカル面でウェイトトレーニングを取り入れて、相当鍛えてます。もちろん、自分の体のコンディションと相談しながらですけど。わたしは、身長は割とあるほうなんですが(166㎝)、同じ背丈の選手に比べると、どうしても細いんですよね。なので、足りない部分は補っていこうと。

――どうりで、体幹が強くなったし、ボールタッチの素早さが上がっているわけですね。

そうですね、もちろん相手に当たり負けしない部分は向上したんですが、そうした体の強さだけじゃなく、瞬発力というのもアップさせたくて、トレーニングに取り組んでいるんです。まだまだではあるんですけど、少しずつ結果が出始めているじゃないかなって思います。

この1年で一番伸びた部分は?

――以前から、ミドルレンジのシュートは得意でしたが、ここ1年はさらにシュートパワーが増していますよね。しかもシュート精度も上がっているという。左右どちらの足でも決められるというのも強みですよね。

今までそんなにミドルシュートは得意な方ではなかったんですけど、最近は練習の段階から打てるようになったなぁっていう実感があって。シュート力はついてきていますね。この1年で一番伸びた部分かもしれないです。

実際、試合でも決められるようになって、どんどん自分の中で自信が持てるようになりましたし。わたしのポジション(中盤)からすると、やっぱりミドルシュートを打つことが必然的に増えるので、そこはさらに積極的に狙っていきたいと思ってます。

――今年の開幕戦(10月23日)で先制弾となったドリブルからの技ありゴールも狙い通りという感じですか?

ええ、常に狙ってはいますけど、ちゃんとゴールが決められるときって、それまでの流れが完ぺきだったり、自分が思ったところにボールを受けられたりして、あ、これはいけるなっていう感覚的なものがあるんですよね。

もちろん、パスの出しどころがなくて、シュート一択という場合もありますけど。でも、トレーニングを積み重ねてきたこともあって、すごく調子がいいです。体がよく動くし、ボールフィーリングも全然悪くないので。

――メンタルコンディションも絶好調なんですね。2022-23シーズンWEリーグカップの決勝(10月1日、対日テレ・ベレーザ)でPK戦となったとき、2人目のキッカーでした。すごくプレッシャーがかかる中で、そこもびくともせずっていう感じでした?

うーん、緊張はしましたけど、そこまで緊張しすぎてしまってというわけではなかったですね。ほどよく、緊張感を保ちつつ、その場の雰囲気を楽しんで臨めました。おかげさまで、優勝もできて、ホッとしました。

レッズレディースの選手としての目標は?

――レッズレディースは、森総監督が退任して今シーズンから体制が変わりましたが、いかがですか?

昨シーズンよりも、よりアグレッシブかつ守備の強度も上げていこうっていう目標を掲げて今季開幕を迎えたわけですが、求められるプレーはさらに強く、速く、という感じで。そうした部分は、自分も伸ばしていかなきゃいけないって思いながら、毎試合臨んでます。

先発メンバーはほとんど変わりないですが、それでもずっと調子いいというわけではなく、わたしを含めて、いろんなエラーはありつつも、試合毎に軌道修正している感じですね。

――個人のフィジカルは上がったとはいえ、現状に全然満足しているわけではないと。

はい、もちろんです。今シーズンが始まる前のWEリーグカップも、負けはしなかったですけど、自分の中で納得できる試合はひとつもなかったので……。より強く、より速く、アグレッシブなサッカーというのは、わたしたちレッズレディースだけではなく、日本女子サッカー全体の課題でもあるような気がします。だから、まずは自分がその理想に少しでも近づけるよう、どんどんチャレンジして、修正して、向上していきたいです。

――11月1日で25歳になられましたが、ここから先、プレーヤーとして掲げている目標は何ですか?

まずは、レッズレディースでのリーグ戦制覇です。皇后杯、WEリーグカップは優勝しましたけど、肝心のリーグ戦だけは昨シーズン獲れなかったので、絶対に獲りたいです。

それと、代表に入ることですね。当たり前ですけど、所属チームで結果を出し続けないと、代表には呼ばれませんから。来年は女子W杯もあるので、メンバー入りを目指して頑張りたい。でも、大前提として、まずチームでケガなく、コンスタントにプレーし続けることですね。

なでしこジャパン復帰…プライベートでの目標は?

――去年の東京五輪では、あれよあれよという間にメンバー入りしましたが、大会終了後、代表には呼ばれていませんよね。悔しさもあるでしょうし、今一度腰を据えて、再び代表入りしたいのではないでしょうか?

まさに、おっしゃるとおりですね。去年は代表初招集から五輪代表メンバー入り、先発出場と、一気に駆け上がったのはよかったのですが、正直、どこか実感がなかったというか、自分自身の力を出し切れなかったので。あらためて、自分の足りない部分は何か、ちゃんと検証ができたので、代表入りを目指して頑張りたいです。

――プライベートでの、25歳からの目標は何ですか?

サッカー選手として人生をまっとうするのは、もちろん大前提なんですけど……資格をとりたいですね。ネイルが好きなんですけど、それこそ、ネイリストの資格だとか。空いた時間をそういう勉強にもあてられる1年にしたいなって思ってます。

塩越選手の貴重な私服オフショット(すべての画像を見るをクリック)

取材・文/高橋史門 撮影/山上徳幸 ヘアメイク/磯山真希

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