長かったインバウンド規制が大幅に緩和され、観光地で外国人観光客の姿も見かけるようになり、徐々にではあるが街は活気を取り戻しつつある。東京の観光名所・浅草もそのひとつだ。
そんな浅草の街で、人力車による観光案内をしている「東京力車」。東京力車に所属する約60人の俥夫(しゃふ)のうち、約3分の1が女性だ。彼女たちもまた、浅草を人力車で駆け抜ける多忙な日々を送っている。
東京力車女子部のメンバーの大利弥里さん(29歳)は笑顔でこう語る。
「(コロナ禍では)一日中雷門付近で営業をしても、やっと1組のお客さまが決まるだけの日や、1組も乗せずに帰る日もありました。現在は、多い日は10組以上乗せる日もあり、日本と海外のお客さまの割合も半々くらいまでになりました。お客さまが増えて率直にうれしいですし、これからさらに浅草を盛り上げていきたいなと思っています」