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「女の子がこんな大変な仕事するの?」動画を見て外国人がビックリ。海外からもファンが訪れる浅草の人力車女子たちは大忙し!

集英社オンライン / 2022年11月17日 17時1分

新型コロナウイルスの「水際対策」の大幅な緩和から1カ月が過ぎた。外国人観光客の姿が街に戻ってくる中、多忙にうれしい悲鳴を上げるのが浅草で人力車を引く俥夫(しゃふ)たち。男性のイメージが強い俥夫だが、実は女性も活躍しており、SNSなどで知って彼女たちを目当てに訪れる観光客もいるそうだ。下町をまぶしい笑顔で駆け抜けるその姿に迫る。

インタビューに応じてくれた東京力車女子部の皆さん。左から大利弥里さん、鈴木美衣さん、秋元優花さん

一日10時間を駆け抜けランナーズハイ!

長かったインバウンド規制が大幅に緩和され、観光地で外国人観光客の姿も見かけるようになり、徐々にではあるが街は活気を取り戻しつつある。東京の観光名所・浅草もそのひとつだ。



そんな浅草の街で、人力車による観光案内をしている「東京力車」。東京力車に所属する約60人の俥夫(しゃふ)のうち、約3分の1が女性だ。彼女たちもまた、浅草を人力車で駆け抜ける多忙な日々を送っている。

東京力車女子部のメンバーの大利弥里さん(29歳)は笑顔でこう語る。

「(コロナ禍では)一日中雷門付近で営業をしても、やっと1組のお客さまが決まるだけの日や、1組も乗せずに帰る日もありました。現在は、多い日は10組以上乗せる日もあり、日本と海外のお客さまの割合も半々くらいまでになりました。お客さまが増えて率直にうれしいですし、これからさらに浅草を盛り上げていきたいなと思っています」

東京力車の料金体系は時間制で、巡りたいコースによって選ぶことができる。神社仏閣巡り、下町巡り、歴史スポット巡りなどの定番を回る30分コースや、定番スポットを2カ所楽しめる70分コース、また180分の大満喫コースなどもある。
客の希望や浅草の詳しさをヒアリングしながら、それぞれの俥夫がおすすめするスポットを案内する形だ。

鈴木美衣さん(23歳)は、「昨日は、朝10時に始めて終わったのが20時。一日中走りっぱなしで10時間も経ったのに気がつかないぐらい、ランナーズハイ状態でした。万歩計は3万2000歩もなっていました」と振り返り、さらに続ける。

「昨日ご案内した8組中6組が海外の方でした。アラブのほうからいらっしゃった、着物を着たご夫婦と生後3カ月の赤ちゃんの3人をご案内しました。赤ちゃんのミルクタイムも入りながら、歴史スポットやパワースポットをゆっくりと巡りました。そのご家族の一員になった感覚になりますし、お客さまの思い出の一部になれた気がして。とても心温かくなりました」

YouTubeを見て訪れる外国人観光客も

足袋(たび)に冷たい雨が染み込む冬の寒い日も、真夏の猛暑日も走り続ける俥夫。体力自慢の女性ばかりが働いているのかと思いきや、そんなことはない。

秋元優花さん(21歳)は、高校卒業後にテーマパークに就職が決まっていたものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で内定が取り消しに。そこで、東京力車で人力車の仕事を始めたという。

「確かに体力が必要な仕事ですが、私は運動経験ゼロです。研修で走り込みを頑張って体力をつけました。女性俥夫の強みは、小さいお子さんの受けがいいことですかね。人力車のお兄さんはガツガツくるイメージがあってちょっと怖いのか(笑)、『お姉さんがいい』という子どもも多いんです。

女性のお客さまも女性俥夫を希望される方もいますね。また熱心な男性客のリピーターも多くて、全国各地から毎週末に上京して人力車に乗りにくる常連客もいらっしゃいます」

東京力車女子部では、元気はつらつと浅草を駆ける様子をInstagramやTikTokでも発信している。また、大利さんを始め、個人でYouTubeを開設している俥夫もいる。SNSを見て「働きたい」と門戸を叩く女性も多いという。

さらに、YouTubeを見て「人力車に乗ってみたい」と日本を訪れる外国人もいるそうだ。

「海外で私たち女子部の動画がバズっていたようで、韓国やヨーロッパの人たちから『女の子がこんな大変な仕事するの?』『そんなことさせちゃいけない』という反対意見もあったようで、大きなインパクトを感じながら見てくれたようですね」(大利さん)

浅草の魅力を全力発信!

浅草を知り尽くした彼女たちに、改めて浅草の魅力を聞いてみた。

「浅草は昔の下町の文化もあれば、新しいグルメのお店も増えてきていて、新旧の文化が入り混じって老若男女が楽しめる街になっています。朝、昼、夜で全く違った表情を持つので一日いても楽しいです」(鈴木さん)

東京力車では、浅草エリア内の希望場所まで迎えに来てくれる迎車サービスも実施している。なんと、浅草からディズニーランドまでの往復約35キロを7時間かけて走った男性俥夫もいる。

「男性も女性も、俥夫全員がそれぞれ魅力的な個性の持ち主です。人力車に乗らなくても、道案内やおすすめスポットのご紹介もOKなので、浅草に来た際にはぜひ気軽に声を掛けてくださいね!」(秋元さん)

取材・文/堤 美佳子
撮影/松本 侑

東京力車
チケット売り場:地下鉄メトロ銀座線 浅草駅1番出口前(東京都台東区浅草1-2-1 浅草タウンホテル1階)
電話:03-5830-8845
営業時間:9時~日没(年中無休)
公式HPはこちら>>

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