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『エターナルズ』『ムーンナイト』…新キャラ続々登場で世代交代が進むMCU。フェーズ4最大の山場はあの人気作

集英社オンライン / 2022年11月23日 17時1分

11月11日より最新作『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』の公開が開始された「マーベル・シネマティック・ユニバース」(以下、MCU)。30作目を数える本作に注目が集まるが、近年はドラマシリーズもストーリーラインに絡み、「追いきれていない」という人も多いのではないだろうか。そこで『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』でよりよいフェーズ4の見納めとしていただくべく、フェーズ4以降、約2年で実に18作品にも上るMCU作品を紹介する。第2回のテーマは、映画作品にも影響を与えた「マルチバース」だ。

新キャラ多数で進むMCUの世代交代

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※以下、MCU作品のネタバレ要素を含みます。未鑑賞の方は十分に注意してください。


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サノスの“指パッチン”同様、現実世界にもまた、コロナ禍で大きな混乱が生じた。MCU作品、特に映画はその公開スケジュールに変更が重なったが、2021年に立て続けに公開されたもう一つの作品が『エターナルズ』(同年11月)だ。

「『エンドゲーム』は始まりに過ぎない」という煽りと共に公開された本作。登場するのはアベンジャーズに次ぐ新たなヒーローチーム「エターナルズ」だ。彼らは7000年にわたり、人智を超えた力で人類を密かに守護してきた10人という設定。

これまで科学や魔術で戦う人間のヒーロー以外にも、「神」などが登場してきたMCU作品。エターナルズは絶対的存在である「セレスティアルズ」によって生み出された「不死不老の宇宙種族」という扱いになる。

ミッドクレジットシーン、ポストクレジットシーンの展開やそこに登場するキャラクターたちは、フェーズ5以降も含めた登場人物の初披露という役割も大きそうだ。

『エターナルズ』ディズニープラスで配信中 ©2022 MARVEL

一方、同じく2021年11月に公開されたドラマシリーズ『ホークアイ』は、やや毛色が異なる。主人公の一人は、アベンジャーズ創設メンバーである「ホークアイ」ことクリント・バートン。クリントのただ一つの願いは「アベンジャーズを辞め、家族と一緒に平和なクリスマスを過ごす」こと––––––––––。

このあらすじからもわかるように、ややコメディタッチで描かれるこのシリーズ。ただ、アイアンマンしかり、ブラック・ウィドウしかり、アベンジャーズの創設メンバーの「『エンドゲーム』後」があまりに辛いものも多く、クリントの奮闘は救いでもある。

もう一人のホークアイとも言えるケイト・ビショップは、原作では若手ヒーローで構成されるヤング・アベンジャーズのメンバー。二代目ブラック・ウィドウとなったエレーナも登場し、同時にMCU内の世代交代も感じさせる。

『ホークアイ』ディズニープラスで配信中 ©2020 MARVEL

フェーズ4の山場の一つはスパイダーマン

そしてフェーズ4の山場の一つが、2021年12月に公開された話題作(映画)『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』だ。本作は今後のMCUを占ういくつかのポイントを含んでいる。

もともと映画作品として、スパイダーマンはソニー・ピクチャーズ配給で過去に複数のシリーズがあった。ソニーとマーベル・スタジオの話し合いにより、MCUにスパイダーマンが合流したのは、それ自体が画期的なことでもある。

MCU版の第3弾で、最終章となるのが本作。そして、ここで本格的にマルチバースが作品に影響を与える。

第2弾『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』で、ヴィラン・ミステリオの捨て身の策略により、正体が高校生のピーター・パーカーであることを世界に明かされてしまったスパイダーマン。さらに、ミステリオが最期に自身こそ“ヒーロー”であり、それを倒したスパイダーマンこそが悪だと主張したため、社会の評価も二分されてしまう。

これは現代社会の「フェイクニュース」や「陰謀論」の問題にもつながる。声高に社会にアピールされたことがメディアやSNSを介して広がり、何が真実かわからなくなってしまう点で、同じことが起きている。

ピーターは容疑をかけられ、尋問される仲間や家族、恋人を救うために、魔術師のヒーローであるドクター・ストレンジに、ピーターの正体を忘れさせる呪文の行使を依頼する。しかし、生来の落ち着きのなさが災いし、ピーター自身が邪魔をしてしまったことで、呪文は失敗。

ここで過去のソニー作品ファン、というより、スパイダーマン関連作品(スパイダーバース)ファンが息を飲む展開が起きる。作品、配給会社の壁すら越え、「マルチバースのキャラクター」として、過去作のあのヒーロー、あのヴィランたちがMCUのスパイダーマンを巡り、混戦するのだ。

特に通称「ピーター2」「ピーター3」の登場は、往年のファンの中には、実際に涙を流した人も少なくないだろう。第2弾ではある意味で“肩すかし”だった「マルチバース」が作中で機能し、かつ、すばらしい展開になったためだ。

ただし、本作の後味は、スパイダーバースに共通する「大いなる力には、大いなる責任が伴う」というテーマに則り、過去作同様に、決して良くはない。今後がもっとも気になるヒーローの一人だ。

そしてフェーズ4はもう一つの山場へ

続々と新キャラクターが登場するフェーズ4。ここで、2022年のスタートを切って公開されたMCUのドラマシリーズが『ムーンナイト』(2022年3月配信開始)だ。

国立博物館のギフトショップで働き、睡眠障害を持つ、温厚でうだつのあがらない主人公スティーヴン・グラント。彼は夢の中で度々、白いスーツを身にまとった男と対峙する。

コントロールできない「もう一人の自分」。それは冷酷な暗殺者マーク・スペクター=ムーンナイトだった、というストーリー。なお、本作は「宗教」「信仰」を要素として組み込んでいることも特徴だ。

まさに“二面性”を持つヒーローであり、MCUが今、単なる勧善懲悪的なストーリーを望んでいないこともうかがえる。

この『ムーンナイト』最終話が公開されたのは、奇しくもフェーズ4のもう一つの山場『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』と同じタイミング。そしてMCUに激震が走ることになる。

『ムーンナイト』ディズニープラスで配信中 ©2022 MARVEL

文/あまのなお


『ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバー』(2022)
■監督:ライアン・クーグラー
■製作:ケヴィン・ファイギ
■出演:レティ―シャ・ライト 他
©Marvel Studios 2022

ヒーロー映画として異例のアカデミー賞®3冠、作品賞も初ノミネートを果たし、全世界で社会現象となった「ブラックパンサー」の待望の続編。
国王とヒーロー、2つの顔を持つティ・チャラを失ったワカンダ国に海の帝国の脅威が迫る。
ティ・チャラの妹であり天才科学者のシュリたちは、この危機にどう立ち向かうのか。
そして、新たな希望となるブラックパンサーを受け継ぐ者は誰なのか…。
未来を切りひらく者たちの熱き戦いを描いた、ドラマチック・アクション超大作が始まる。

11月11日(金)全国劇場公開
公式HPはこちら

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