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音質、消音、紛失防止機能…Apple、ソニー、ボーズの最新ノイキャンイヤフォン、買うならどれ?

集英社オンライン / 2022年11月23日 15時1分

ノイズキャンセリング機能に対応した完全ワイヤレスイヤフォンの中には、3万円を超える高級モデルがいくつか存在するが、中でもApple、ソニー、ボーズの新製品は、その性能の高さから人気を博している。では、これらのモデルの特徴とは。年間約300のオーディオ製品をレビューするライター・山本敦が、選択のポイントを解説する。

3つの最新イヤフォンを聴き比べてみた

Appleが今秋に左右独立型ワイヤレスイヤフォン「AirPods Pro」の新世代機を発売しました。4万円近い価格に驚いた人も多いかもしれませんが、実は、それ以外の高級価格帯のワイヤレスイヤフォンも、音質とオーディオリスニングに不要な外部の騒音を消すノイズキャンセリングなどの機能面が充実していることからよく売れています。



その中でも特に注目に値するのが、人気モデルであるソニーの「WF-1000XM4」と、ボーズの最新モデル「Bose QuietComfort Earbuds 2」です。
AirPods Proを含めたこれらの製品は非常にクオリティが高く、評価も高いため、どれを買おうか迷ってしまう人も多いはず。

そこで、これら3製品が具体的にどう違うのか、それぞれの特徴と選ぶときのポイントを解説します。

中央がAppleの「AirPods Pro」、右側がソニー「WF-1000XM4」(右側)、左側はボーズ「Bose QuietComfort Earbuds 2」

iPhoneと好相性。紛失防止機能も充実の「AirPods Pro」

まずはAirPods Proから紹介しましょう。AirPods Proは2019年10月に初代機が発売され、今秋に発売された第2世代ではより進化したノイズキャンセリング機能などを搭載しています。

AirPodsシリーズは、iPhoneやMacとのペアリング設定がとても簡単にできるなど、Appleデバイスとの相性が非常によいことで知られています。第2世代のAirPods Proは低音を強化したことで、音楽再生がよりパワフルになりました。ノイズキャンセリング機能の効果も向上したため、大きな騒音に囲まれる電車やバスの中でも不要な環境音をしっかりと消せます。

iPhoneとの相性がとてもよいAirPods Pro。最新モデルではパワフルなサウンド、強力なノイズキャンセリング効果を実現している

筆者は本機を日常的に使っていますが、AirPods Proは他社のワイヤレスイヤフォンよりも「外部音取り込み」の機能が優れていると感じます。イヤフォンを装着したままでも外部の環境音がとてもクリアに聞こえるので、リモートワークやジョギングなどの場面でも安全快適に使えるのがポイントです。

サウンド面は、ソニーやボーズのイヤフォンに比べるとバランスがとても中立的。新モデルは初代AirPods Proに比べると中低音域の厚みが増していますが、それでも無闇な色付けがなく、あっさりとした印象であることは変わりません。
どんなタイプの音楽にもマッチし、ハンズフリー通話の音声も聞きやすい反面、音の解像度の高さではソニー、熱いビートの力強さはボーズのイヤフォンに軍配が上がります。

iPhoneの「探す」アプリからイヤフォンがケースに入っている状態でも検索ができる

第2世代のAirPods Proは、充電ケースに小さなスピーカーを内蔵しています。主な用途は、イヤフォンが側に見当たらないときにiPhoneの「探す」アプリからケースを呼び出して音を鳴らすため。家の外で紛失してしまった場合も、「探す」アプリから地図を頼りに検索できます。
そもそも紛失を未然に防げるよう、ケースにストラップホールを付けたことも良い改良点だと筆者は感じました。
高級ワイヤレスイヤフォンは絶対に紛失したくないので…。

音質に定評のあるソニー「WF-1000XM4」

次に紹介するのは、ソニーのWF-1000XM4。同社が2017年に発売した初代モデル「WF-1000X」から歴代進化を続けてきた、ノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスイヤフォンの最新モデルです。

ソニーは本機以外にも左右独立型のワイヤレスイヤフォンを複数のシリーズ・機種に渡って商品化してきた、日本を代表するオーディオブランド。WF-1000XM4は、その経験値をふんだんに活かしており、AirPods Proや次に紹介するボーズの最新イヤフォンにはない機能を数多く搭載しています。

ソニーの「WF-1000XM4」はCDの音質を超えるハイレゾリューション再生に対応するワイヤレスイヤフォン

その一例が「アダプティブサウンドコントロール」です。イヤフォンをペアリングしたスマホの加速度センサーと連係してユーザーの「行動パターン」を把握。止まっているとき、歩いているときなど4つのパターンを自動検出して、ノイズキャンセリングと外音取り込みのレベル、好みの音質に設定したイコライザーを自動で切り換えます。

「Sony Headphones Connect」アプリから「アダプティブサウンドコントロール」を設定。ユーザーの行動をイヤフォンが解析して、シーンに合わせて外音取り込みとノイズキャンセリングのバランスなどを自動で調節する

サウンドの面では、今回紹介するイヤフォンの中で唯一、ソニーのWF-1000XM4だけがCDを超える音質で音楽を聴くことができます。

たとえば、スマホで音楽配信サービスの楽曲やCDから保存した音源を再生するときに、AI(人工知能)技術によりサウンドを原音再生の情報量に高める「DSEE Extreme」という機能を搭載しています。アプリから機能を有効化すると、いつも聴いている音楽のディティールがより鮮明になり、リズムの立体感などが華やいで感じられるようになるでしょう。

イヤフォンの中には、ノイズキャンセリング機能のオン/オフを切り換えると、再生する音楽に影響が出るものもあります。しかし、WF-1000XM4は機能の切り替えによるブレがなく、音楽やハンズフリー通話の音声が常に違和感なく自然に感じられるのも高ポイント。日本のトップメーカーらしく、サウンドや多彩な機能を丁寧にチューニングしたこのイヤフォンは、体験してみる価値が大いにあります。

圧倒的な消音性能。個性派の「QuietComfort Earbuds 2」

ボーズといえば、ノイズキャンセリングヘッドフォンの「QuietComfort(クワイエット・コンフォート)」シリーズがとても有名です。今年は同シリーズの最新ワイヤレスイヤフォン「QuietComfort Earbuds 2」が発売されましたことが話題となりました。

QuietComfortシリーズには、いわば「アメリカン」とも表現できる個性が2つあります。

1つはサウンド。音質の傾向はドライで明るく、切れ味に富んでいます。スケールの大きな音場を描けるところもQuietComfort Earbuds 2の特徴です。かつてのボーズは低音をドカンと鳴らすイメージもありましたが、近年はタイトに引き締めた低音に変わり、リズムの軽快さを重んじる最新ヒットナンバーも心地よく聴けます。

明るく力強いアメリカンサウンドを特徴とするボーズの「QuietComfort Earbuds 2」

もう1つが、製品のサイズ。ワイヤレスイヤフォンの場合、持ち運びやすさも含めて大きさは「小さめ」であることが好まれますが、かつてボーズのイヤフォンはサイズがやや大きめでした。しかしQuietComfort Earbuds 2はかなりコンパクトな筐体を採用。小型モデルを愛用している音楽ファンにも十分におすすめできます。

「Bose Music」アプリから、ノイズキャンセリングの効果やイコライザーによる音質設定などが行える

ガッツリ効くノイズキャンセリング機能もとても個性的で、地下鉄やバスの交通騒音、人の話声がきれいに消えます。筆者は自宅で掃除機をかけながら実力を試したところ、静かなクラシックやYouTubeのトーク番組の音声がとても明瞭に聞けて驚きました。

期待する音質と機能を中心に品定めしよう

Apple、ソニー、ボーズのワイヤレスイヤフォンは、どれも最先端のオーディオ向けシステムICチップと、各社が独自に開発するソフトウェアを搭載しています。

ペアリングしたスマホやアプリを介して新しい機能を追加したり、使い勝手を向上させるアップデートが今後も提供されます。進化を続けるワイヤレスイヤフォンは、購入後も長くその魅力が色褪せることがありません。

日本では特にスマホユーザー全体に対して、iPhoneユーザーの比率が高いといわれています。そのためiPhoneとの相性がいいことから、AirPodsシリーズが多く選ばれる結果は納得ができるもの。
でも、特に3万円を越える価格帯のイヤフォンを選ぶ際には、音質や機能の充実ぶりを比較しながら、自分の期待に最も合う製品を慎重に選び、長く楽しみたいものです。

AirPodsシリーズはiPhoneとの相性が抜群だが、高価格帯を購入する際は、ぜひ音質や機能面にも注目してみよう

文・写真/山本敦

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