近年、子どもや若年層が被害にあう性犯罪が増えている。そうしたニュースがあるたびに、しばしば耳にするのが「性交同意年齢(性的同意年齢)」という言葉だ。
2022年10月24日、法務省は「性交同意年齢」を現行の13歳から16歳に引き上げるという刑法改正の試案を示した。これは、明治時代に制定されて以降、実に110年ぶりの改正になる。
「性交同意年齢」とは、性行為への同意を自分で判断できるとみなされる年齢のことを指す。この年齢は、お互いの同意さえあれば性行為が認められるという基準で、これを満たさない13歳未満の小学生以下に対する性行為は、同意の有無に関わらず処罰対象となる。
裏を返せば、現行では13歳以上に対しては、同意の上の性行為であれば罪には問われないということだ。13歳以上が性被害にあった場合には、同意があったかどうかが重要な判断材料となる。
では、どういった場合に「同意がとれた」とみなされるのか。
性的同意に関する認知を広め、性暴力をなくす啓蒙活動を行なっているNPO法人ピルコンらの団体は、性的同意におけるポイントとして、「非強制性」「対等性」「非継続性」「明確性」の4つを挙げている。