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殺人サンタクロースが襲来! サンタの大虐殺が始まる…クリスマス・ホラー映画ベスト5

集英社オンライン / 2022年12月23日 12時1分

実はクリスマスシーズンを題材にしたホラー映画は多い。悪趣味な笑いを誘うホラー・コメディから、直球のスプラッターまで、その趣向は様々。特に「サンタクロース」というキャラクターとホラーとは食い合わせがいいらしく、しばしばサンタが悪魔や殺人鬼に姿を変え、クリスマスに浮かれる人々をせっせとなぎ倒している。というわけで、プレゼント代わりにクリスマス・ホラー映画を5本、ご紹介しよう。

第5位:『サンタが殺しにやってくる』(1980年)

まずはクラシックなクリスマス・ホラーの有名どころ、『サンタが殺しにやってくる』(1980年)から。

近所に住む子どもたちのプライベートを日々こっそり監視し、「いい子」と「悪い子」に分けてリスト化するという、薄気味悪い行いに耽っていた主人公のハリー。勤め先のオモチャ工場では、上司からも部下からも徹底的に侮られており、子どもたちのために素晴らしいオモチャを送り届けたいという彼の思いが顧みられることはない。



不器用で夢見がちなハリーのことは、弟さえもが見下している。多大なストレスを抱え込み、元々危うかった精神がついに限界を迎えたとき、彼はサンタクロースに扮し、たくさんのプレゼントを抱えて町に出る。それはもちろん、彼が愛するいい子を祝福し、そして悪しき子へは制裁を加えるために。

心より子どもたちの幸福を願ってはいるが、同時に奇行が目立ち、やはり社会とは相容れない点も多々見受けられる、陰気な主人公ハリーの人物描写が秀逸。
そもそも本来、純真無垢な彼がこうして歪んでしまった原因は、かつてサンタの格好をした父が、母と変態プレイに興じる様を、クリスマスの夜に目撃してしまったからだった。そして幼い頃、サンタの存在を否定した弟に抱いた悔しさが、ハリーの原動力となっている。

やや冗長でフックには乏しく、最終盤以外は辛気臭いドラマが中心の作品だが、キャラクター造形の面で異彩を放っている一本だ。

第4位:『クランプス 魔物の儀式』(2017年)

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(2021年)でおなじみマイケル・ドハティ監督作、『クランプス 魔物の儀式』(2017年)は、ダークでちょっぴりキュートなクリスマス・ファンタジー。

クリスマス・イヴに親戚一同で集まったはいいものの、家族間のそりが合わず、険悪なムードに包まれてしまったマックス少年。怒りと悲しみに耐えかね、彼がサンタクロースへの願い事を破り捨て去ったとき、サンタの影を司るという闇の魔物、〝クランプス〟が現れる。

問答無用でマックスの家を強襲し、一人、また一人といずこへと連れ去っていく怪物たち。果たして彼は、クリスマスの悪夢を追い払うことはできるのだろうか……。

寓話的な物語が特徴のホラー映画。とはいえ残酷表現の類いは皆無に等しく、肩の力を抜いて見られる部類。おどろおどろしくもどこかコミカルで愛嬌のあるクランプスの一挙手一投足は、意外にも良質な映像美術と共に、あなたの目を楽しませてくれることだろう。

もっとも、ピエロやクッキーの姿をした個性的な怪物たちが、本格的に大活躍するのは後半になってから。前半の人間模様も決して悪くはないのだが、ドギツめのホラーとは無縁の作りであることに要注意。

第3位:『サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロース』(2012年)

『サイレント・ナイト 悪魔のサンタクロース』(2012年)は、王道を行くスラッシャー・ホラー・ムービー。なお同作は、クリスマス・スラッシャーの金字塔『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』のリメイク作品である。

とある田舎町のクリスマス・イヴに、突如として殺人サンタクロースが襲来。マスクで顔を覆い、クリスマス・コスチュームに身を包み、そして多種多様な凶器を駆使して、サンタクロースは次々と住民を血祭りに上げていく。殺人サンタの正体を突き止めるべく、捜査を進める保安官のヒロインは、恐るべき事態に直面し……。

本作の見所はバリエーション豊かな殺人サンタのスラッシャー演出。ウッドチッパーや火炎放射器を用いて町の不届き者らを成敗しつつ、「いい子には普通にプレゼントを与えて見逃す」という彼の勇姿には、ジャンクな面白さが詰まっている。
濃厚なドラマ性がウリのオリジナル版に対し、このリメイク版は単純明快なスラッシャー物に特化した形だ。オリジナル版で見られたスラッシャー演出を、要所要所でさりげなくリスペクトしているのもニクい。

一方で、あまりにスラッシャー要素を重視しすぎた反動か、山場の合間のつなぎパートは少々ダレがちなのが、本作の弱点になるだろう。

第2位:『サタンクロース』(2005年)

ブラック・コメディ色の強いクリスマス・ホラーといえば、『サタンクロース』(2005年)。

〝超人類〟の異名で知られるプロレスラー、ビル・ゴールドバーグ主演の作品である。話は実は悪魔だったサンタクロースが、とある因縁から主人公の少年をつけ狙い、クリスマスにその命を奪おうとする、一見イロモノ風のドタバタ劇。

しかしこの映画、とにもかくにもビル・ゴールドバーグ演じるサンタの大虐殺ぶりが痛快だ。クリスマス・ツリーの星を手裏剣がごとく投擲し、獲物を仕留める暗殺シーンや、トナカイの代わりにバッファローにソリを引かせ、車を襲う爆走シーンなどなど、その見所は盛りだくさん。

一方で、ウブな主人公とちょっぴりマセたヒロインが、お互いに助け合いながら困難(サンタ)に立ち向かおうとする、子ども向けアドベンチャー要素もしっかり存在。悪魔(サンタ)の出自にまつわる設定もなかなか考えられており、意外と正統派の魅力を備えている。

それ相応に暴力的な内容には違いなく、ところどころに見られるハートウォーミング展開とはミスマッチを起こしているようなきらいはあるものの、諸々ひっくるめて面白い。

第1位:『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』(1984年)

ラストは先に触れた『悪魔のサンタクロース 惨殺の斧』(1984年)。クリスマス・ホラーの金字塔にして、一風変わったスラッシャー映画である。

特筆すべきは主人公兼殺人鬼を演じるビリーが、殺しに手を染めるまでのオリジンを、これでもかというほど精細に、そして陰鬱に掘り下げている点。「悪い子はサンタにお仕置きされる」という祖父の話を真に受けてしまったビリー少年は、その日偶然サンタの格好をした強盗に両親を殺されてしまい、サンタやクリスマスというものにトラウマを抱くようになる。

その後孤児院に移った彼は、毎年クリスマスが近づく度に精神不安定になり、厳格な修道女から激しい体罰を受け続けたことで、「セックスは罪」「そして罪を罰するは善」という歪んだ価値観を刷り込まれてしまう。
それでもかろうじて己を律し、たくましい好青年に成長したビリー。だが、ある年のクリスマスに職場でサンタクロースの扮装を強いられた上、激務の果てに、同僚の婦女暴行未遂現場に遭遇したところでとうとう理性が崩壊。

狂気の連続殺人鬼に変貌する。

そんな悲劇の青年ビリーを主役に据えた、徹底的に陰惨なドラマパートは、後半からのスラッシャーパートよりもある意味面白い。多かれ少なかれ感情移入してしまうこと間違いなしだ。

ちなみに本作はシリーズ化しており、続編が存在する。


今回はここまでとするが、クリスマスシーズンを題材にしたホラー映画は、ほかにもまだまだ存在する。サンタクロースの服が赤いのは、悪い子の返り血で染まってしまったせいなのかもしれない。

文/知的風ハット

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