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《未成年入場不可》「2人で死体を引きちぎったときは…」あばら骨から肉を削ぎ落してひき肉に―『真・事故物件パート2』窪田彩乃×海老野心インタビュー

集英社オンライン / 2022年12月22日 17時1分

突き抜けたスプラッター表現でヒットしたホラー映画『真・事故物件/本当に怖い住民たち』の続編『真・事故物件パート2/全滅』が、12月23日に公開される。パワーアップした第2弾の魅力や、撮影中のエピソードを、主演の窪田彩乃と、前作に続く「復活」出演を果たした海老野心に聞いた。

ちょっとずつ私の作る姫宮が自分の中に入ってきた(窪田)

――窪田さんは、こういう踏み込んだ表現の映画の主演が決まったとき、率直にどう思いましたか?

窪田彩乃(以下、窪田) グロ表現は大丈夫だったんですけど、「怖い」っていうお芝居をした経験がなかったので、できるのかなっていう不安はありましたね。でも、この映画の出演が決まったらすぐ、ホラーのお仕事がきはじめてて。呪われたかもしれないって怖くなりました(笑)。



――海老野さんはこの続編を、「いろいろな要素が混じった異常な映画」とコメントされていましたね。

海老野心(以下、海老野) 映像も美しいし音楽もカッコよくて、コメディ要素もあったりして、「この映画はどのジャンルに当てはまるんだろう?」っていうぐらい、いろんなものが詰まってますね。「2」は「1」よりもっと、観ていて飽きない映画だと思います。

――ふたりが演じた人物はそれぞれ強さを持っている女の子でしたが、どう役作りをしましたか?

窪田 最初、監督からは「姫宮は強くて、泣くような女の子じゃない」と言われていたので、最初は感情の起伏が激しくない感じで演じていたんです。でも、私もだんだん面白がって、お菓子を食べたり、ふざけて寝たりしてアドリブを入れていくうちに、ちょっとずつ私の中に、自分が作る姫宮が入ってきて。監督がイメージする姫宮と私の作る姫宮を足して2で割ったような感じで作れましたね。

「強い女の子」の役がどんどん人間らしく変わっていった(窪田)

――アドリブも交えて、姫宮を自由に作っていける雰囲気だったんですね。

窪田 基本的に自由に演じさせてもらいました。物語の最後のほうで、台本では死んでいる人物を殴ると書いてあったんですけど、最終的には監督と「この姫宮は殴らないよね」って話して変えたんです。泣かないような人物と言っていたけど最後は泣きましたし、撮影していくうちに人間らしいキャラクターに変わっていきましたね。

海老野 私は、今回のお話をいただいたときに、佐久間姫子は前作で死んでいたので、「あ、私、復活するんだ」って驚きました。前回は女子高生役だったんですけど、「2」では、人間なのかモンスターなのかわからないような役だったし、台本を読んでも「あ、暴れていいんだ」って思って(笑)。だから役作りとしては、佐久間姫子が生まれ変わった姿を想像して、ひたすら暴力映画を見てました。

殴り方とか、どうしたら表情や体の動きで、怒りを表現できるのかを学びましたね。だから撮影は楽しかったです。超ストレス発散してました(笑)。

続編でもしっかり血のりを浴びて「帰って来たな」って実感(海老野)

――鹿の内臓を使ったりして、特殊な撮影だったそうですが、撮影中に大変だったことは何ですか?

窪田 鹿の解体シーンは大変でした(笑)。鹿の体を人間と見立ててあばら骨から肉を削ぎ切ってひき肉を作るんですけど、肉が骨にくっついてるから、すっごい難しいんですよ。でもけっこう楽しかったし、上手って言われました。日頃から料理していてよかったです(笑)。

海老野 ポスターに使われている私の写真は顔に血のりがかかってるんですけど、これ、直接口からぺってかけられた血なんです。そんなこと、初めての経験で(笑)。「リアルにかかったからそのまま行きましょう」ってメイクも直さず、それで半日過ごしました。「1」もちゃんと血のりを浴びましたし、「2」でもしっかり浴びれて、「帰ってきたな」って感じがしました(笑)。

「霊が来るなら来い」ってあえてお祓いをしなかった(海老野)

――「1」では撮影現場で心霊現象も起きたと聞いたんですけど、今回もありましたか?

窪田 今回は撮影したシェアハウスの隣がお寺でしたし、飾ってあるお面とかもセットじゃなくてもともと家にあったものだったので、リアルで怖かったですね。家の隣の小屋でも、撮影中よくガタッてものが落ちたりしてて、何かいるんじゃないかって。

海老野 この映画の撮影って、現場でお祓いしてくれないんですよ(笑)。佐々木監督は「霊が来るなら来い」っていうスタンスで。「1」の撮影後に私、左耳から心臓の音が聞こえるようになって。その後、お仕事でお会いした霊媒師さんに、「あなたは上半身につきやすいから気を付けなさい」って言われて、これは憑いてるなと(笑)。

それから1年後にこの「2」の撮影があったんですけど、その1週間後に、今度は右耳から心臓の音が聞こえるようになったんです。

窪田 最悪。今、右に座っちゃってるな……次から逆に座るわ(笑)。

海老野 ははははは! もう、今すぐにでもお祓いをしていただきたいです!

心ちゃんは死体を引きちぎる演技に迷いがなくて「最強だな」って(窪田)

――共演の中で、お互いに俳優としてすごいなとか、ここを見習いたいなと思ったことはありましたか?

海老野 私、もともと彩乃ちゃんの演技がすごい好きだったので、今回共演して間近で見られたので、すごく嬉しかったですね。さっきまでケラッケラ笑ってたのに、役になると感情が入って、彩乃ちゃんから姫宮に変わる瞬間がカッコよかったです。

窪田 心ちゃんは血のりとか、死体を扱う演技もすごい慣れていて。2人で死体を引きちぎるシーンは、最初、私の力が弱すぎて、全然血が噴き出さなくてNGになっちゃったんです。でも心ちゃんは、1回目から迷いなくグッって。もう、最強だなと思いました(笑)。

海老野
ははははは! 体、引きちぎるの2回目だったからね(笑)。

役としてタバコを吸ったら心が落ち着いた。こんな経験は初めて(窪田)

――この映画の前と後の自分を比べると、大きく成長したなと感じるところはありますか?

窪田 姫宮はストレスを感じたときタバコを吸うんですけど、タバコで落ち着くっていう感覚を学ぶために、喫煙所でいろいろな方を観察して学びましたね。

姫宮にとってショックな出来事が起きたシーンの後、私、呼吸が苦しくなるぐらい、涙が止まらなくなって。心を落ち着かせようと思って、ふだん自分がやるゲームをしたりしてみたんですけど、全然おさまらなくて。じゃあ、姫宮の方法でやってみようと思ってタバコを吸いに行ったら、すっごく落ち着いたんです。その時に、ああ、私って今、姫宮なんだなって思いました。そういうふうに役作りができたのは初めてでしたね。

海老野 ここまでしっかり演技をさせていただいたのは、この『真・事故物件』が初めてだったので、全部が私にとって初めてと言えるぐらいの経験でしたね。「1」のときから、佐久間と普段の私をどう切り替えればいいのか悩んでいて。そこは、「1」のときから共演している安藤役の小野(健斗)さんにも助けられましたね。

ふたりで血まみれの状態で他愛もない話をしているとき、さっきまで憎たらしい安藤だったのが爽やかな小野さんに戻ってるのを目の当たりにして、私も海老野心に戻れる時間があったりして。役と自分のスイッチを入れ替えるコツも掴めました。

悩める少女がブチギレて復活。幅広い演技ができて自信がついた(海老野)

――その経験は、これからの演技のお仕事にも活かせそうですか?

窪田 今まで、殺人者とかサイコパスとか、自分と遠いキャラクターのことは理解しきれなかったけど、今回、人間のダークな部分を学べたので、今後の役に活かしたいです。元々、悪女の役がやりたいと思っていたから、そういうところにも近づけたかなって思いますね。

海老野 私も、今まで演技のお仕事では素の私に近い役柄が多かったんですけど、「1」では色々悩める少女で、「2」ではブチギレてっていう、幅広い演技をやらせていただいて。自分はこういうこともできるんだっていう自信にもつながりましたし、今後、いろんな演技をさせていただく上で、佐久間が抱いた感情が使える場面が増えるんじゃないかなって思うと、今からすごい楽しみです。

《画像》窪田彩乃×海老野心のアザーカット公開中(すべての画像を見るをクリック)

取材・文/川辺美希 撮影/石垣星児


2022年12月23日(金)より
ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテほか全国ロードショー!


詳細は映画公式ホームページより

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