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中川大志、岩田剛典、菊池風磨……2022年の映画・ドラマで最も“爪痕”を残した俳優5人

集英社オンライン / 2022年12月21日 12時1分

2022年も多くのドラマや映画の話題作が誕生し、それらを彩った俳優たちも注目を集めた。安定の演技巧者たちはもちろん、ちょっと意外な面々まで、たくさんの“爪痕”を残した役者たちのなかから、特筆すべき5人を振り返る。

末恐ろしさすら感じた中川大志

「今年爪痕を残した俳優は?」と聞かれて、真っ先に顔が浮かんだのは中川大志だった。コメディかと思いきや、とんでもないお芝居を繰り広げてみせた主演ドラマ『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ)にはじまり、今年も出演作が多かった中川。

中でも特筆すべきは、やはり『鎌倉殿の13人』(NHK)で演じた畠山重忠だろう。30代、40代の熟練された、もはや職人のような俳優たちに周りを固められても一切の引けを取らない。それどころか、彼らを食ってしまうほどの貫禄を発揮していたといっても過言ではない。まだ20代前半の中川だが、鎌倉という混沌とした時代を生き抜いた40代の人間の凄みを醸し出していた。



特に最期、小栗旬演じる北条義時と対峙したときの中川は圧巻の一言。刀ではなく、拳をぶつけ合う様子はとにかく人間臭く、去って行くその姿は痛々しかったが、武士としての尊厳と誇りが宿っていた。

弱冠24歳にして、あの芝居。行く末が恐ろしくすらある。中川が大河ドラマで主演をやるのは、もはや約束された未来なのではないだろうか。

岩田剛典は両極端の役で、見る者を魅了

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEやEXILEやソロで音楽活動もしながら、俳優業もこなす岩田剛典。今年は、演技でも違った顔が見られた年だったのではないかと思う。

“見るものをぞっとさせる”阿部サダヲが誕生した映画『死刑にいたる病』では、謎の男・金山を怪演。清潔感に満ち、好感度抜群の爽やかな岩田は影を潜め、ひたすらに怪しい奴に徹していた。普段のキラキラは微塵も感じられず、こんな役もできちゃうのかと驚いた。

かたや篠原涼子主演のコメディー映画『ウェディング・ハイ』では、思い込みから暴走していくヒロインの元彼役を好演。見ているのが恥ずかしくなるくらい“イタイ”のに、岩田が演じていると愛らしく見えるのがすごい。あられもない姿もまさかまさかの姿も見られるので、これはファンならずとも必見の一作。

両極端の役を乗りこなして見せた、2022年の岩田。踊っているのもかっこいいけど、役者としてもますます注目だ。

自分と役とを近づける天才? 菊池風磨

ドッキリ番組の影響もあり、すっかりバラエティタレントのイメージが定着しているSexy Zoneの菊池風磨だが、2022年は芝居の年でもあった。

恋愛ドラマを盛り立てるのに欠かせない“当て馬”役を切なくなるくらいやりきったドラマ『ファイトソング』(TBS)では、時にヒロイン・花枝(演:清原果耶)を笑わせ笑われる兄貴的存在として存在感を発揮。普段のイメージを上手に生かしながら、天真爛漫な慎吾を好演した。ただ、天真爛漫さの中に好きな相手であり家族のように大事な存在の花枝への思いやりが透けて見えたのは、ひとえに菊池の巧さだろう。温かくて人間臭い慎吾の存在が、物語に確実に立体感を与えていた。

秋に公開された映画『もっと超越した所へ。』では、胡散臭さの塊みたいなヒモ男・怜人を好演。前田敦子演じる真知子の家に勝手に住みついて、人からもらったお金でジュースを買って恩に着せる。間違いなく最低だ。

なのに、どうしても憎めない。これも菊池のキャラクターか――と思って、ふと気づく。彼はもしかすると、役の中にささやかでも自分との共通点を見つけ出し、役と自分を近づけることに長けているのかもしれない。

窪田正孝が命を削る音が聞こえた

たとえ、作品の中のほんの数分の出番だったとしても鮮烈に印象に残るーー窪田正孝はそういうタイプの俳優だと思う。それが如実に感じられたのは映画『マイ・ブロークン・マリコ』だ。

窪田が演じたマキオの登場シーンは、そこまで多くはないし、多くを語る役でもない。それなのに、鑑賞後にじんわりと思い出してしまう、そんな独特の空気を放っていた。

一方、映画『ある男』で窪田が演じた谷口大祐=Xは、それとはまた異なる空気感を醸し出していた。寡黙だが、幸せに身を浸した男がそこにいる。また、明らかになっていく彼の過去を演じる部分では、陰鬱とした中にも時に感情を解放する箇所がある。それが、あまりにも凄まじかった。あの咆哮は、命を削って芝居をしている音――そういわれても納得してしまうほどの迫力だった。

目で雄弁に語る俳優・間宮祥太朗

先述したドラマ『ファイトソング』では、菊池の恋敵であるミュージシャン・芦田春樹を繊細に演じた間宮祥太朗。普段あんなに目力のある間宮のちょっと自信も所在もなげな様子は、また格別の味わいがあった。

そこから一転、ドラマ『ナンバMG5』(フジテレビ)で見せたアツイ演技もまた、間宮の魅力が詰まっていた。ヤンキー漫画からそのまま飛び出した主人公・剛は、ともすればサムく映る危険すらあるが、そうならなかったところがまず間宮の演技力ゆえ。

家族に受け入れてもらえず、子どもみたいに顔をぐちゃぐちゃにして泣く様子、剛が愛した高校で殴り合いをしなければならなくなったときの決意の表情、すべてが終わった後のやるせない涙、どれをとっても筆舌に尽くしがたく、表情、特に目で多くを語れる稀有な俳優なのだと、改めて知らしめる芝居だった。

そして、それは今年公開された映画『破戒』でもいかんなく発揮。猪子蓮太郎(演・眞島秀和)の演説を聞いた後の希望の表情、その直後に訪れてしまった絶望、この大きな揺れを、雄弁にその目が物語っていた。
ラブストーリーもコメディーも社会派作品も。どんな作品の中にもなじんでいく間宮の、次なる演技が楽しみでたまらない。

宮世琉弥、猪塚健太、鈴鹿央士…2023年ブレイク必至の“ツギクル”俳優5人はこちら(12月26日12時公開予定)

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