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【M-1ファイナリスト】「僕らとビスブラ、8点差って厳しくないですか!?」ロングコートダディがキングオブコント2022の結果に思うこと

集英社オンライン / 2022年12月17日 18時1分

ここ数年で「大会のレベルが飛躍的に上がった」と言われるキングオブコント。2022年のファイナリストたちの貴重な証言から、その舞台裏を浮き彫りにしていくシリーズ連載。今回は近年、M―1、キングオブコントの両賞レースで着実に結果を残している関西若手のエース格、ロングコートダディ。

今回は競馬に100万円突っ込んで……

ツッコミ、ネタ作り担当の堂前透(左・32歳)とボケ担当の兎(右・34歳)

――2021年のM-1決勝のときは、堂前さんが前日、競馬に有り金30万を突っ込んで、全部スッたんですよね。「競馬でドキドキ感を味わっておけば、本番での緊張が多少和らぐのではないか」、と。今回のキングオブコント決勝も、事前に競馬でウォーミングアップを済ませておいたのですか。



堂前 今回は100万突っ込んで、150万になりました。複勝1点買いで。

――おお! 複勝で1.5倍ついたわけですね。

堂前 前回は全財産スれば、背水の陣じゃないけど、腹が決まるかなと思ったというのもあるんです。でも今回は全財産いくと、ちょっと額がでか過ぎて、どこにも話せなくなっちゃうので100万にしておきました。今回のM-1(決勝)はどうしようかな。

大喜利にも定評のある堂前は、『千原ジュニアの座王』などでもそのセンスを炸裂させている

――東京吉本所属の決勝進出組は、キングオブコントの本番当日、けっこう吉本の常設劇場の出番を入れてるんですよね。準優勝したコットンも「よしもと幕張イオンモール」で3ステージこなしてから、スタジオ入りしたと言っていました。芸人の立場からすると、あれがすごくいいリハーサルになるそうですね。大阪吉本組も当日、東京の劇場に出演させてもらったりすることはあるのですか。

堂前 僕らはないですね。頼まれても断ると思います。会場まで行くのもしんどいじゃないですか。

せっかく(会場の)TBSの近くのホテルに泊まってますからね。

――大阪組は当日入りなのですか。

いや、前日です。リハーサルがあるので。前日のリハが昼の2時ぐらいに終わって、翌日の夕方4時にスタジオ集合とかやったんです。なので僕は、ずっと寝てました。24、25時間ぐらい寝てたんじゃないかな。

――ロングコートダディは2020年以来、2年振り二度目の決勝進出でした。2021年から審査員が一新されましたが、雰囲気が変わったな、と思うことはありましたか。

堂前 そこはあんまり変わらないですね。

それよりも会場のお客さんの反応の仕方が変わりましたよね。コロナの影響もあって、笑う代わりに拍手をするんですよ。そういう風に言われているみたいで。なので、本当にウケてるのかどうかわからないんです。

笑い声なら声量の大小で差が出ますけど、拍手はそこまで差が出ない。なのでボケればボケるだけ拍手がもらえるので、ボケ数の多いコンビの方がウケてる感じになる。僕らはもともとボケ数が少ないので、そこはちょっと不利になったなと思いましたね。

いぬの後、というのが心配だった

――5番目という順番は、非常によかったのではないですか。

4番手がいぬだったので、いぬの後というのだけが、ちょっと心配でしたね。どういう空気になるか読めなかった。そうしたら、めっちゃウケたのに点数が伸びなかった(計459点で、その時点で最下位)。

結果的に、あれはちょっと響いたのかなという気はしましたね。賞レースで、めっちゃ点数が出なかったあとに、めっちゃ点数が出るイメージって、あんまりないじゃないですか。

芸名の兎は、「本名がダサい」「舞台で一番ハネるように」との理由から

――2020年に初出場したときは、兎さんは「ガチガチだった」と振り返っていました。今回はどうでしたか。

今回はそこまで緊張してなかったですね。役自体、ほとんどセリフもなかったですし。ただ、帽子が落ちなかったら……というのはありました。それがいちばん怖い。そんなに深く被ってるわけでもないのに、どういうわけか落ちないことがあって。

――今回のネタは、「料理頂上決戦」というテレビ番組の収録中という設定で、兎さんが演じるシェフは登場するたびに登場ゲートのアーチに長いコック帽の先端が引っかかり、帽子が落ちてしまうというネタでした。何度、撮り直しても失敗してしまう。また帽子が落ちるとわかっていても、笑いが込み上げてきちゃうんですよね。

あのネタの笑いのメカニズムはなんなんやろな。あ、落ちると思ったところで、本当に落ちるからですかね。よくわからないですけど。しぐさみたいなのもあるかもしれません。

――本番での手応えはどうでしたか。

堂前 厳しいなって感じでした。乾いた感じのリアクションしかなかったから。

重い、ドッカンとくるような感じがなかったな。

松本人志が「今日の僕の中ではいちばん低い点数」

――合計点は461点で、その時点で3位と、なかなか厳しい評価でした。特に松本(人志)さんが90点と、この日の松本さんの最低点だったんですよね。これが意外でした。松本さんの評価がいちばん高いタイプのネタかなとも思っていたので。

松本さんは、自分のフィールドに近いネタには厳しいっていうのは、よく聞きますね。ライバルって意味じゃないですよ。たぶん、自分も想像できてしまうからなんでしょうね。だから胸に響かないのかも。でも、僕らの点数が低かったのと、そのことは関係ないかな。

ただ、ひとつ思ったのは、松本さんは優勝したビスブラ(ビスケットブラザーズ)に98点をつけてるんですよ。僕らと8点差です。合計点で言うと、僕らとビスブラは20点差だったから、そのうち半分近くが松本さんの点差なんです。コント自体に8点差があったのならしょうがないですけど、そんなに差があったのかな……とは思っちゃいましたね。

堂前 えっ、ブチ切れてるの?

いや、厳しいですよ、って話。審査員が5人しかいないので、M-1決勝の7人制よりも1人の1点が重いんですよ。

――松本さんが講評で「90(点)は高い点数なんですけど、今日の僕の中ではいちばん低い点数ですね」と言ったとき、兎さんが軽く噛みついてましたもんね。「言っちゃってんじゃん」って。

何か言わなと思ってたんですけど、僕、準備しといたセリフを言うと、だいたいウケないんですよ。なので、「何かいいのを拾えそうなところ」待ちだったんです。で、「言っちゃってんじゃん」のとき、浜田(雅功)さんが横で、けっこう笑ってくれてたんです。なので、もうちょっと言ってもいいのかな、って。

――そのあと「(松本さんは)金髪だから、印象に残りやすいんスよ。やめてくれよ」とまで言いましたもんね。よく言えましたね。

あそこは、効かせにいきました。

堂前(ニヤニヤしながら兎を眺めている)

取材・文/中村計 撮影/矢橋恵一

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