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ヒンジレス眼鏡にGUにマスタード…元『smart』編集長・佐藤誠二朗が、2022年に心底買ってよかったモノBEST 10

集英社オンライン / 2022年12月29日 14時1分

音楽とサブカルとファッションをこよなく愛する、元『smart』編集長の佐藤誠二朗氏の買い物歴はけっこう長くて、とびきり奥が深い…2022年、氏の心をわしづかみにした「モノ」たちは? ランキング形式でご紹介する。

今年も私こと編集者/ライター&コラムニストの佐藤誠二朗は、風の吹くまま気の向くままに、切なさと愛しさと心強さを胸に秘めながら、わがままに大胆にそして美しく、たくさんの買い物をした。
もうね、この買い物グセは五十路になってもまったく変わらんよ。

買ったもののまったく使わず、もっとよく考えたらよかったと反省しきりのモノもあれば、見つけた俺、えらい!と手放しで自分を褒めたくなるような優れモノまでいろいろあった。


激動の2022年ももうすぐ終わりなので、ここでひとつ、たくさんの買い物の中から特に気に入った10アイテムをランキング方式でご紹介したいと思います!

第10位
評判は悪いけど、本人は大のお気に入りの不気味ウェア

THE SHiNiNGロングスリーブTee

娘のショッピングに付き合って訪れたヴィレッジヴァンガードで見つけ、「むむ、これは」と思って衝動買いしたのが、映画「THE SHiNiNG」の名場面をプリントした長袖Tシャツだ。

不気味な双子の少女が徐々に近づいてくるような、3枚並びのいや〜な感じの写真がとても好き。
この双子は、映画の中ではジャック・ニコルソン演じる主人公だけに見えている幻影という設定。
スタンリー・キューブリック監督は、奇形者や精神病患者のポートレートで有名なフォトグラファー、ダイアン・アーバスの作品である双子少女の写真から、このシーンの着想を得たという有名な逸話がある。
僕は映画「THE SHiNiNG」とダイアン・アーバス双方のファンなので、このTシャツを見つけた瞬間、絶対に買わねば! 俺が買わねば誰が買う! と思ったのである。
ただし、家族からの評価は最低です。

不気味なTHE SHiNiNGのロングスリーブTee

第9位
なんちゃってカーボンの自転車ホイール

Riderz Cafe 700C X5フロントホイール(マットブラック)

僕はもうかれこれ15〜6年、ビアンキの「ピスタ」というピストバイクを愛用している。
長年にわたって少しずつカスタムをしていて、特に春先の暖かい季節になると、これからの自転車最適シーズンに向けて、“いじりたい欲”がむくむくと湧いてくる。

今年の春先に施したカスタムは2箇所。
使いにくかったブルホーン型のハンドルを外し、緩いドロップ型のハンドルに変更したのと、少し歪んでいたフロントのアルミスポークホイールを外し、バトンホイールと呼ばれる太い構造体のものに変更したのだ。

本気の自転車乗りが選ぶバトンホイールはカーボン製で非常に軽いものなのだが、僕が買ったやつはアルミニウムマグネシウムという合金製で、結構な重量がある。
走りを追求するなら当然、極軽量のカーボン製がいいに決まっているのだが、良いものだと10万超えは当たり前の世界で、街をちんたら走るだけの僕にはもったいない。
で、この1本約1万5000円の非・カーボン製バトンホイールにしたのだが、見た目だけはめちゃくちゃカッコよくなって、たいそう気に入っているのである。

前より重くなったけど、格段にカッコよくなった

第8位
いい香りの男性用グルーミングバーム

PROUDMEN.グルーミングバーム全身クリーム[グルーミング・シトラスの香り]

年齢を重ねるとともに肌の潤いがなくなってきており、特に空気が乾燥する冬はスキンケアクリームが手放せなくなった。
以前は妻や娘が使っているクリームをこっそり拝借していたのだが、どうもそれは女性用のお高いものらしく、非難がましいような目を向けられたり、はっきり「使わないで」と釘を刺されたりするようになった。

で、現在はこの男性用のグルーミングバーム、PROUDMEN.シリーズを自腹で買っている。
いくつかある香りの中で僕が好きなのは「グルーミング・シトラス」。

香水ほど強くなく短時間で飛んでしまうのだが、強烈なフレグランスの香りを常に漂わす男もいかがなものかと思うので、僕にはちょうどよく感じる。
ただし値段は同じ容量のニベアクリームの10倍以上なので、普段はニベア、外出時はPROUDMEN.と使い分けている。

ベタつかず、香りも控えめなので仕事のときでも使える

第7位
書きやすさがアップするApple Pencilのペン先

エレコム Apple Pencil専用交換ペン先(金属製 極細 太さ1mm)

よく一緒に仕事をしているカメラマンさんから勧められ、Apple Pencilのペン先をサードパーティのものに交換してみた。
僕は編集仕事の際、iPadに表示したPDFに校正の朱字を直接書き込むためにApple Pencilを使っている。
交換用ペン先は色々な会社から各種出ているが、細かい文字や校正記号を書くのに適した金属製の極細タイプを選んだ。

純正のペン先と比べると、書き込みたいポイントへ正確にタッチしやすいし、細かい文字もきれいに書くことができる。
仕事上、手放せないアイテムとなった。

地味ながらとてもよかった買い物のひとつ

第6位
“鬼コスパ”と噂のGEOオリジナルイヤホン

アクティブノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホンGEO GRFD-TWS T39

今年スマホデビューした中2の娘に、愛用していたAirPodsを譲ってしまったため、新しくワイヤレスイヤホンを買う必要が発生した。
AirPods Proを第一候補としてリサーチしていたら、ちまたで“鬼コスパ”とか“神コスパ”、または“GEOマジック”などと評されて話題になっているワイヤレスイヤホンがあることを知った。
GEO GRFD-TWS T39である。

DVD、CD、ゲームソフトなどのレンタルや中古売買の店として知られるGEOだが、きっとサブスクの発展による市場縮小に対応するためだろう、最近はオリジナル家電の販売に力を入れている。
中でもイヤホンやヘッドフォンを中心とするオーディオ機器の評判がとてもいいようだ。
ノイズキャンセル機能までついていながら、税込で約6500円のこのイヤホン。
音質的にも機能的にも必要十分で、たいへん満足しながら日々使っている。

わずか6500円とは思えないクオリティだ

第5位
単行本の続きを待ち焦がれている人気マンガ

『ダーウィン事変』(講談社)

全国の書店員や漫画ファンの投票で決まる「マンガ大賞2022」に選ばれ、かなりのヒット作になっているので知っている人にはまったく今さらな話に違いないが、うめざわしゅん作のマンガ『ダーウィン事変』がおもしろい。
2020年から講談社の「月刊アフタヌーン」に連載され、今年4月に最新の単行本第4巻が発売されている。

人間の父親とチンパンジーの母親の間に生まれた“ヒューマンジー”の少年で、人間以上の並外れた頭脳と身体能力の持ち主であるチャーリーが、テロ組織に立ち向かう物語……。

ネタバレになるのでこれ以上は書けないが、知らなかった人はこの紹介だけでも十分に興味が湧いてきたのではないだろうか。
僕は単行本派で雑誌連載は読まないタイプの読者なので、4巻の終盤で起こったとんでもない展開に驚きつつ、ドキドキワクワクしながら次巻の発売を待っている。
連載を読んでいてその先を知っている人も、決して僕の耳には入れないでください。

早く続きが読みたいぜ

第4位
ポール・ウェラーになりたかった冬コーデ

bluesdressフード付きシャツ&GUステンカラーコート

東京・渋谷のモッズ系ファッションの名店、bluesdress(ブルードレス)でフード付きシャツを買った。
モッズスーツでよく見かけるブリティッシュライクなストライプのファブリックを使いつつ、今っぽいスタイルに仕立てた、bluesdressらしいクールなアイテムだ。
お店のスタッフさんに、「ステンカラーコートを合わせるといいですよ」と言われたので、家に帰ってさっそく手持ちのステンカラーコートを上から羽織ってみたのだが、なんだか思ってたのと違う。

僕が持っている唯一のステンカラーコートはもう10年以上前に買ったもので、ショート丈でタイトシルエットであり、今のトレンドとはかなりずれているのだ。
ビッグシルエットでロング丈の今っぽいステンカラーコートが欲しくなった僕は、いくつかのショップを回ったが、結局、理想のものが見つかったのはGUだった。

あこぎなほどトレンドに忠実で低価格のGUって、やっぱすげえ。
一生ものと思って買ったbluesdressのフード付きシャツと、刹那のトレンドに従うために買ったGUのステンカラーコート。我ながらいい組み合わせだ。
目指したのは、スタイルカウンシル時代のポール・ウェラーのようなスタイルである。

bluesdressのフード付きシャツと、GUステンカラーコーデ

第3位
肉にも魚にも野菜にも、美味すぎる万能粒マスタード

GOLDEN MUSTARD 400g入り

辛すぎる食べ物はあまり好まないのだが、最近、非常にハマっていてリピ買いしているスパイスがある。
愛知県の美ノ久という食品会社が製造し、東京のGOLDEN MUSTARD社が販売している粒マスタード、GOLDEN MUSTARDだ。
GOLDEN MUSTARDにはマイルドな味わいの「ゴールデン」、コクのある「ブラック」、スパイシーな「アリッサ」、イカ墨ミックスの「マーレ」という種類があり、僕は基本の「ゴールデン」を愛用している。
辛味はほとんどなくマスタードの旨みがしっかり出ているコイツを、肉に乗せて食べると、まあおいしいのなんの。

ソーセージやベーコンなどの肉料理にはなんでも合うが、肉だけではなく魚につけても卵につけても野菜につけてもキノコ類につけてもいい。
どんな食材にも合う、万能のスパイスなのである。
スタンダードな140g入りではすぐになくなってしまうので、最近追加されたらしい400g入りを買った。きっとこれもすぐに食べ尽くしてしまうのだけど。

おいしすぎて減るのが早い

第2位
私淑していた故・小田嶋隆さんの著作

『東京四次元紀行』(イーストプレス)
『小田嶋隆のコラムの向こう側』(ミシマ社)
『諦念後 男の老後の大問題』(亜紀書房)


一度もお会いしたことはなかったが、密かに憧れ、尊敬し、目標にしていたコラムニスト・小田嶋隆さんがご病気のため亡くなったのは、今年の6月だった。
65歳という若さであり、たいへんに残念だ。

亡くなる直前には氏の初小説である『東京四次元紀行』が発売され、没後はコラム集『小田嶋隆のコラムの向こう側』、『諦念後 男の老後の大問題』が相次いで刊行された。
多作ゆえに、雑誌やウェブで一度発表されたものの、これまで単行本にはまとめられていなかった遺稿がいくらもあるらしく、きっと今後も書籍が刊行されるだろう。
ファンとしては悲しくも嬉しい話だ。

才気あふれるコラムニスト、小田嶋さんの本

第1位
目から鱗! 革命的なかけ心地の新形状メガネ

Zoff SMART HINGELESS

ど近眼で乱視もあり、しかも老眼まではじまってしまい、矯正しなければとてもじゃないけど日常生活を送れない僕だが、体質的にコンタクトレンズは苦手。
だから朝から晩まで常にメガネをかけているのだが、ファッションアイテムとしても好きだという理由もあって、10数本のメガネを所有している。

その中でいま一番気に入っているのが、今年の秋に買ったZoffのヒンジレスメガネだ。
ヒンジとは、メガネの前面とツルを接続する丁番(ちょうつがい)のこと。

ヒンジレスのこのメガネは、弾力のあるチタニウム製のツルが固定されていて、頭を自然に挟み込んでくれるので長時間かけても痛くならず、また非常にずれにくい。
収納するときは、通常よりも少し大きめのケースに、ツルを曲げるようにしてしまわなければならなくてちょっと手間なのだが、起きている間はずっとメガネを外さないわけだから、この点も気にならない。

このメガネの快適さは、一度かけてみないとわからないかもしれない。
メガネ同士諸君に強くお勧めしたい。

丁番がないヒンジレスメガネと収納時

以上、2022年の佐藤的ベストバイ10点。

皆さんの今後の買い物に役立つものもあれば、まったく参考にならないものもあったと思いますが、いかがだったでしょうか?

やっぱ買い物は楽しいね。
来年もいっぱい買おうっと!


画像・文/佐藤誠二朗

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