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「TVの影響力はまだまだ大きい」とがった番組を連発する、フジテレビ若手ディレクター原田和実の挑戦

集英社オンライン / 2023年1月15日 12時1分

「わかりやすさ」や「コンプライアンス」を求められる昨今のTV業界で、異彩を放つ若手ディレクター原田和実さん。業界が注目する若手に話を聞いた。

フジテレビのバラエティ番組『ここにタイトルを入力』で企画・演出を務めている原田和実さん(以下原田)。入社3年目にして、業界をザワつかせている原田がテレビ局を志したきっかけや、バラエティ番組を制作する上でのフジテレビの強みを聞いた。

大学時代に劇団を主宰、でも原点はテレビにあった

――率直に、なぜテレビ局で働こうと思ったのでしょう?

大学生の頃劇団を主宰していて、そこで脚本も書いていました。それで自然と「放送作家になりたい」と思うようになったんです。

ただ、当時大学2年生の僕にはどうやったら作家になれるのかがわからず。とにかく手当たり次第、好きな作家さんに弟子入り志望の手紙を書いたり、テレビ局のインターンやアルバイトに応募したりしていたんですね。


そのときに「作家じゃなくてディレクターとして番組を作るという手もあるのか…!」ということに気づいて、テレビ局に憧れるようになりました。

――放送作家志望の大学生の場合、スクールに通う方も多い印象です。弟子入りや現場で学ぶ方法を選んだのはなぜでしょう?

その時点で自分が好きなお笑いの形をある程度持っていたんです。だから「これを実現したいな」というのが見えていましたし、「学ぶんだったら、この人からじゃなきゃ嫌だな」という感覚がありました。

――劇団の主宰とは、どのようなことをやっていたのですか?

脚本を書くだけでなく、公演を打つために劇場の抽選に並んだり、フライヤーのデザイン案を考えたり、PRをしたり…。なんでも自分でやりたくなっちゃう派なので、企画や発案の部分に関しては全体的に携わっていましたね。自分ではその自覚はなかったのですが、今ディレクターとして働いている仕事に通じる部分は多かったですね。

――それこそ舞台制作の道へ進むという選択肢もあったかと思うのですが、なぜテレビ局を受けたんですか?

もともと演劇に興味を持ったのは、テレビ東京のプロデューサーだった佐久間宣行さんが演出した『ウレロ』シリーズにハマって、シベリア少女鉄道が好きになったからなんです。だから、あくまでも原点はテレビだったんだと思います。

それに、日本のガラパゴス的なお笑いの、原点も最前線も両方テレビにあるなって思っていたんですよ。

――それはなぜでしょう?

例えば、YouTubeにおいて100万回再生と聞いたら「すげえ!」って思うじゃないですか。でも、100万人ってテレビの視聴率1%と同じ程度の影響力なんですよね。その事実に目を向けた時に、より公平に広まるテレビの影響力ってまだまだ大きいと思うんです。

若手が挑戦しやすいのは、フジテレビの強み

――数あるテレビ局の中でもフジテレビに決めたのは?

フジテレビのインターンには夏と秋に2回参加しました。1回目はバラエティのコースがなかったので「情報・報道」のコース、2回目はバラエティで。その両方に参加して、めちゃめちゃ自由だなと思いました。

インターンに参加した時に、若手が活躍できるイベントや、環境を作れる社風があると感じたので「早く自分の企画を実現したい!」と思っていた僕にとっては、ここしかないなと思いました。「活躍して、有名になりたい!」みたいなのは、そんなにないんですけど、自分の中にあるアイディアを早く世に出したくて、焦っていたんですよね。

――入社後、企画したものが放送されるまでも早かったのでしょうか?

当たり前ですが、1年目は、全然通らなかったんですよね。「ちょっと難解だね」って言われて、一蹴される感じでした(笑)。でも、1年目の終わりに片岡飛鳥さんがやっている『567↑8』の特番で、バラエティ制作センターの社員を対象に自由に企画を出せて、飛鳥さんがいいと思ったものを選ぶという話がありました。それで、本当は3年目以降の社員が対象だったんですけど「1年目なんですけど、出してもいいですか」って言って提出したんです。そしたら、本当に運よく選んでいただいたんです!

――すごい行動力!

正直「ここで通らなかったらもう厳しいかもな」ぐらいまで追い込まれてたんですよね(笑)。だから「おもしろい! 原田の企画ってこんな感じなんだ」っていろんな方に言ってもらえたのが嬉しかったですし、その後に編成部の方が「若手枠で原田の企画やろうよ」って言ってくださったおかげで、今に繋がっています。

でも、周りに恵まれていると思います。飛鳥さんに拾っていただいたのもそうですけど、編成部の方にチャンスをいただけたり、自分が入りたかった北口富紀子の班でバックアップを受けて、キャスティングやお金周りを手伝っていただけたのは本当にありがたかったです。

原田さんの代表番組『ここにタイトルを入力』。令和のバラエティ番組とは思えない攻めた内容で、話題に。

――ちなみに、ご自身の企画が通る以前は、どのようなことをしていたのでしょう?

『ネプリーグ』でAD業務をしていたのでクイズを作ったり、他の特番の準備をしたり……めちゃくちゃ働いていましたね。でも、企画を出すことだけは止めちゃダメだと思って、考え続けることだけはずっとしていました。

コンテンツ作りをする最高の環境

――ディレクターの仕事で、入社後ギャップを感じたことはありますか?

たしかにギャップを感じる人は多いと思います。ただ、僕の場合は基本的に全部自分でやりたい派だったので、「作家さんって、こんなこともしてくれるんだ!」「こんなに手伝ってくれる人いるんだ」って逆に驚いています(笑)。

でも、そこは裁量次第なんですよね。僕みたいに全部に関わりたい人もいれば、最初から担当することを分業している方もいますから。どちらにせよ、フジテレビには部署や班をまたいで連携する文化がありますし、それぞれのプロがたくさんいるので、自分にとってベストな環境でコンテンツ作りできる最高の場所だなと思っています。

――それはいいですね。今後やってみたいことがあれば教えてください。

ずっと深夜番組の枠で自分が企画した特番を制作させていただいていたのですが、キー局に所属する社員としては、広告収益の話でも、深夜以外の場所で視聴率を取る番組を企画する必要があると思っています。
より多くの人が見るゴールデン・プライムタイム(以下GP帯)で、自分のスタイルを崩さずに観てもらうには、どうしようかなと考えています。

――なるほど。深夜帯とGP帯では番組の毛色も違うのかなと思うのですが、番組企画をするためにインプットしていることはありますか?

お世話になっている先輩方から、過去のヒット作の初回放送を観ろと言われるので「ほこ×たて」や「トリビアの泉」の初回がどうなっていたかっていうのは、勉強のために観ることもあります。本当にヒットした番組は最初から形ができてるんですよね。

――最後に就活生へメッセージをお願いします。

テレビ局って、コンテンツ作りをしたい人のキャリアの1歩目として、すごく刺激に満ち溢れている場所だと思います。だから、気になる方は、選択肢の1つとして入れてみてもいいんじゃないでしょうか。あとは、細かい対策は局によって違うとは思うのですが、何においても好きなものを行動に移せる人は強いと思います!

取材・文/於ありさ 撮影/神田豊秀

「ここにタイトルを入力」
https://fod.fujitv.co.jp/title/2c10/

「フジテレビ採用HP」はコチラ!
https://www.fujitv.co.jp/recruit/

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