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「妖精っぽさや清潔感、おしゃれな雰囲気は別格」戸田奈津子が語る、オードリー・ヘプバーンが今なお絶大な人気を誇る理由

集英社オンライン / 2023年1月13日 11時0分

チヤホヤされると、ムッとして「スターではなく、アクターだ」と語った。戸田奈津子が見たシャイなジョニー・デップ〉から続く

字幕翻訳の第一人者・戸田奈津子さんは、学生時代から熱心に劇場通いをしてきた生粋の映画好き。彼女が愛してきたスターの見るべき1本を、長場雄さんの作品付きで紹介する

特別演技がうまい人だと思ったことはないけど…

オードリー・ヘプバーンが出演する作品は、いつも現実離れした夢の世界だし、ファッションもかわいかった。映画が公開されると、嬉々として劇場に見にいき、リピート鑑賞をしていました。彼女に似ているという女優は、その後も何人も出てきましたけど、やっぱり彼女ほどの人はいない。カリスマそのものですよね。



よく覚えているのは、「映画の友」という雑誌に載っていた『ローマの休日』(1953)のスクリーンテスト後の写真。セットのベッドから起き上がって、ほっとした表情で笑っている写真が本当にかわいくて、あの笑顔だけで「テスト合格」だったと思います。当時は無名でしたけど、なぜか強く印象に残っています。

『ローマの休日』もそうですけど、彼女はヨーロッパが似合う女優よね。『昼下りの情事』(1957)もパリが舞台だったでしょ。ゲイリー・クーパー演じるアメリカ人男性に恋するパリの娘役が、本当にチャーミングでした。フレッド・アステアと共演した『パリの恋人』(1957)も素敵でしたね。

特別演技がうまい人だと思ったことはないけど、彼女が醸し出す妖精っぽさや清潔感、おしゃれな雰囲気は別格。今も絶大な人気を誇る理由がわかります。

『昼下りの情事』(1957)Love in the Afternoon 上映時間:2時間14分/アメリカ

音楽院でチェロの勉強をしているアリアーヌ(オードリー・ヘプバーン)は、私立探偵の父が引き受けた浮気調査の依頼をきっかけに、アメリカ人富豪のフラナガン(ゲイリー・クーパー)の存在が気になるように。彼に会うチャンスを得たアリアーヌは、恋愛になれたプレイガールのふりをしてしまう。

オードリー・ヘプバーン

1929年5月4日生まれ、ベルギー・ブリュッセル生まれ。ロンドンのバレエ学校に入学し、ステージデビュー。イギリスで数本の映画に出演後、ブロードウェイ舞台作品『ジジ』(1951)に出演。『ローマの休日』(1953)の主役に抜擢され、アカデミー主演女優賞を獲得した。主な出演作は『麗しのサブリナ』(1954)『昼下りの情事』(1957)『パリの恋人』(1957)『ティファニーで朝食を』(1961)『マイ・フェア・レディ』(1964)など。1993年、63歳で逝去。

語り/戸田奈津子 アートワーク/長場雄 文/松山梢

「カミソリのように鋭かった」…戸田奈津子が見たイェール大学出身のインテリ俳優、ジョディ・フォスターの素顔〉へ続く

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