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【コロナとインフルエンザのダブル流行】“しゃぼん玉遊び”や“階段の手すり”は大丈夫? 子どもは同時感染のリスクが10倍!! 新型コロナとインフルから我が子を守る方法とは…〈ママパパから不安続出・今さら聞けない感染の疑問を名医に訊いてみた!〉

集英社オンライン / 2023年1月14日 11時1分

厚労省が3年ぶりにインフルエンザの流行を発表。新型コロナも再び感染拡大を見せるなか、同時感染リスクが大人よりもはるかに高いといわれる子どもはどのように感染予防をしたらいいのか。専門家に話を聞いた。

3年ぶりのインフル流行で懸念される同時感染

昨年末よりインフルエンザが流行し始めている。厚労省によれば、全国的な流行は3年ぶりで、1月に入ってからは特に東北、関東、沖縄で患者報告数が顕著だという。一方、新型コロナ感染症も新たな変異株が海外で流行し始めるなど、まだまだ完全に収まる気配はない。
新学期が開始したなか、子どもたちは新型コロナとインフルエンザという「ふたつのウイルス感染症」にどう対処すればいいのだろうか。



新型コロナウイルス拡大以降の3年間、インフルエンザ患者数は例年に比べ低い水準で推移してきた。これは「ウイルス干渉」といって、あるウイルスに感染した場合、それ以外のウイルスには感染しづらくなるという現象によるものとされる。多くの人が新型コロナに感染したため、インフルエンザは流行しなかったということだ。だがここにきて、同時流行が現実化し始めている。

感染症に詳しい小児科医の清益功浩医師がこう話す。

「海外のデータでは新型コロナに感染した人の約0.7%から1.3%がインフルエンザに同時感染していました。感染者全体の1%程度ですから、数として少ないのは確かですが、まったくないわけではありません。さらに大人に比べ、子どもは同時感染のリスクが10倍にもなるというデータも発表されています。新型コロナの株が変異していけば、インフルエンザとの同時流行がさらに拡大する可能性もあります。同時感染すればその分、重症化しやすくなりますので、子どもは特に感染対策が重要です」

「しゃぼん玉で遊んでいたら怒鳴られた…」

とはいえ、3年ぶりに迎えた“行動制限のない年末年始”、帰省や初詣など、家族とともに外出した子どもは多い。加えて、こんな心配もある。

「6歳になった子どもが、駅の階段やエスカレーターで必ず手すりを触ります。目を離せばすぐにあちこちベタベタ触る。心配で『やめなさい』とつい声を荒げてしまいます。コロナウイルスは弱毒化したと聞きますが、大丈夫なのでしょうか」(横浜市・40代主婦)

スーパーや飲食店などの入口にアルコール消毒のポンプが置いてあるが、以前に比べ手を消毒する人は減っているようにも思える。大人の意識や行動も変化しつつある今、子どもにどう注意するべきか。

「新型コロナもインフルエンザも、ウイルスが付着しているものを触り、その手を洗わずに鼻や口などの粘膜を触ったり、目を擦ったりすることが感染のリスクになります。したがって、子どもさんへは『何も触らないで!』と注意するのではなく、指先を舐めたり鼻をほじったり、目を擦ったりさせないことが大事です。また、家に帰ってきた時のうがい、手洗いも徹底させてください。ご飯やおやつを食べる前も同様です」(清益医師)

また、子どもを公園で遊ばせている際に、別の心配を抱く親御さんも。杉並区在住の30代主婦は困惑しながらこう話す。

「お正月休みに4歳の子どもと公園へ行き、しゃぼん玉を吹かせて一緒に遊んでいたところ、ジョギングで通りかかった中年男性にしゃぼん玉があたってしまいました。すると『そんなものフーフー吹いて、コロナでも感染ったらどうするんだ!』と、ものすごい勢いで怒られてしまいました。また、明らかに嫌そうな顔をして離れていく高齢者や子ども連れの家族もけっこういます。実際に、吹いたしゃぼん玉があたることで、感染することはあるのでしょうか」

しゃぼん玉液販売会社の担当者によれば、「しゃぼん玉液には界面活性剤が含まれており、その中でウイルスは薄まるのではないか、と考えております。ですが実際にウイルスについての実験はしておりませんので、明確なお答えはできない状況です」とのこと。

前出の清益医師はこう話す。

「界面活性剤は洗剤や石鹸などにも含まれている成分です。界面活性剤の表面状で、ウイルスがどの程度で不活性化するかはわかりませんが、感染者が吹いたしゃぼん玉が当たることで感染するリスクが絶対にないとは言い切れないものの、非常に低いかと思います。怒ってきた人はきっと、唾液がそのまま飛んできたかのように感じたのでしょう。また、屋外であれば大気が循環していますし、吐いた息もすぐに薄まっていきますので、さほど気にする必要はないかと思います」

マスクをしながらのスポーツは現実的ではない

大阪在住の40代自営業の男性は、サッカー教室に通わせている子どもが心配だという。

「もう1年以上前からプレー中はマスクをしなくなっています。接触プレーやセットプレーでは密集するので、やはり気になります」

これについては、「ウィズコロナの時代」として受け入れることだと考えるべきなのか。

「マスクをしながらの運動など、もはや現実的ではないでしょう。新型コロナが呼吸器の感染症である以上、感染のリスクをゼロにすることは難しい。子どもはもう元気に遊ばせて、体調が悪くなったときはきちんと自己申告する、というほうがよいと思います」(清益医師)

新型コロナは感染者の8割は軽症だが、死亡率はインフルエンザよりも高い。とはいえ、インフルエンザも毎年多くの死者を出す疾患だ。どちらも甘く見ず、きちんと予防することが何より重要だろう。

取材・文/神保順紀 集英社オンライン編集部ニュース班

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