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「ケンコバさんが“手羽あるある”をめちゃくちゃ笑ってくれたんですよ」。仕事も金もなかったレイザーラモンRGを支え続けた先輩芸人たち

集英社オンライン / 2023年1月17日 14時1分

レイザーラモンRGが長年披露し続けている「あるある」。珠玉の持ちネタは、実は先輩芸人のひと言をパクって誕生したとインタビュー前編で打ち明けたRG。中編では、あるあるネタを自らの代名詞としていった苦悩の日々を振り返る。裏舞台には、ケンドーコバヤシら先輩芸人の支えがあったという。(文中敬称略)

ポテンシャルを引き出したケンコバの存在

レイザーラモンRG(以下、RG)の代名詞といえる「あるある」ネタ。初披露は2009年、『リンカーン』(TBS)の人気企画「芸人エレベーター」だった。

しかし、「RGといえばあるある」「あるあるといえばRG」と言わしめるようになるにはまだまだ時間が必要だった。RGが当時を振り返る。



「番組に出たことで、少しは爪痕を残せたと思うんですが、それで仕事が舞い込んでくることはなかったですね。そんな僕を見かねて、『リンカーン』で披露した石井明美さんの『CHA-CHA-CHA』以外にも『いろんな曲でやってみたら?』とアドバイスをくれたのがケンコバ(ケンドーコバヤシ)さんでした。

ケンコバさんにはその後もことあるごとにあるあるのポテンシャルを引き出してもらいました。あれはたしか中目黒の焼き鳥屋で、ケンコバさん、宮川大輔さんと3人で飲んでいたときのこと。テーブルの皿を指さし『手羽あるあるなんてないよな?』と無茶ぶりされて。

とっさに思い浮かんだ曲が僕の大好きなバービーボーイズの『目を閉じておいでよ』。この手羽あるある、ケンコバさんがめちゃくちゃ笑ってくれたんですよ。酒を飲みながら夜を徹してのあるある猛特訓をやったこともありましたね(笑)」

レイザーラモンRG

芸人の間で起こった“あるあるブーム”

ケンドーコバヤシの尽力もあり、一般ウケするより先に芸人仲間の間で“あるあるブーム”が広がっていった。

「2010年以降は仕事よりも飲み会であるあるを歌いまくってましたね。その頃といえば、相方のHGのブームもひと段落し、おこぼれにあずかることもなくなり、かといってあるあるで仕事が急増したわけでもなく。

でも、腐らずとにかく飲み会には顔を出してました。特に千原ジュニアさんの集まりには必ず参加して、毎回あるあるをやってました。『もうバービーボーイズはええて!』と本気で突っ込まれるほど何度もやりました(笑)。

博多大吉さんも初期からあるあるを気に入ってくれた先輩のひとり。楽屋で僕と顔を合わせるたび必ず、あるあるを振ってくれたんです」

そうして地道なネタ作りを繰り返していく中、またケンコバがチャンスメイクした。

「『(木曜JUNK ZERO ケンドーコバヤシの)テメオコ』(TBSラジオ)でゲストに呼んでもらい、あるあるを歌いまくりました。

その後、年末番組『楽屋ニュース』(テレビ朝日)で『RG、なんかとんでもないネタ編み出したらしいな?』と紹介してくれて。焼き鳥屋でやった手羽あるあるを披露したんです」

「手羽あるあるなんてないよな?」と前振りがあり、RGが「手羽あるある、1個だけあります」とネタに入る。

「あるある言いたい。はーやーく言いた~い~」と延々と歌い続けるRGに「はよ言えや!」と周りの芸人と呼吸を合わせる団体芸のスタイルができ上がったのもちょうどこの頃だ。

「ネタの入り方はケンコバさん相手にあるあるをやり続けていつの間にか確立されたもの。中でも今田(耕司)さんの突っ込みは絶妙。僕の歌を邪魔しないここぞというタイミングで言ってくれる。それがいろんな芸人仲間に浸透していって。

この怒涛の“あるあるスパーリング”のおかげでめちゃくちゃ鍛えられ、それが仕事につながっていったというか、つなげてもらったというか。仕事もお金もない自分が少しずつ自信をつけていきました。だからあるあるは、みんなに味付けをしてもらって完成した団体芸なんですよ」

「あるあるが降りてくるようになった」

あるある需要が増えてきた2011年3月、東日本大震災という未曽有の災害が起こってしまう。

日本全土でイベント中止。この日、オールナイトのライブを予定していたRGは「こんなときはあるあるを返すことくらいしかできません。お待ちしてます!」と深夜1時過ぎにツイッターでつぶやいた。

「僕のライブのために遠方から来てくれた人もいて、不安で寝れなかったりするかもしれないとツイートしました。結果、めちゃくちゃたくさんのあるあるのお題が集まって、この日からひと月くらい毎晩のように続けました。あるあるを返しながら寝落ちしたことも」

2012年には、東京スポーツで時事にまつわるあるあるの連載が始まり、毎日、担当記者にあるあるを返し続けた。

同年、『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)に出演し、深夜放送ならではのAVあるある、騎乗位あるあるなどを連発し、爆笑の渦を巻き起こした。いまも語り継がれる神回だ。

「オールナイトニッポンのネタは事前に用意したものじゃなくどれも即興なんです、本当に。ケンコバさん、ジュニアさん、大吉さん……いろんな方々の前であるあるを披露しまくって、気がつけば歌っている間にスッとあるあるが降りてくるようになったんです(笑)」

あるあるは一日にしてならず、なのだ。

サッカー日本代表・浅野拓磨のモノマネをするRG

「集英社あるある」を尋ねると、「1個だけあります」と切り出し「漫画の売り上げでビル建て替えがち」とRG

取材・文/小林 悟
撮影/柳岡創平

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