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「すべてはグループのため」…Kis-My-Ft2藤ヶ谷太輔が、逃げずに挑戦し続ける理由

集英社オンライン / 2023年1月21日 15時1分

1月13日より公開されている藤ヶ谷太輔主演の映画『そして僕は途方に暮れる』。「逃げて、逃げて、逃げまくる――、人生を賭けた逃避劇。」がテーマの本作を通し、藤ヶ谷はこれまでの人生で“逃げる”こととどう向き合ってきたのかを訊いた。

冬の北海道で“一切の妥協がない”撮影

――映画『そして僕は途方に暮れる』は、2018年に藤ヶ谷さんが座長を務めた同名タイトルの舞台が原作ですね。4年ぶりに同じ役を映画で演じることになりましたが、どのような準備をしましたか?

舞台の台本を読み返し、それぞれのシーンで、どういう気持ちだったかを思い返しました。ただ、今回の撮影には舞台でご一緒した方だけでなく、新たにご一緒する方もいらっしゃったので「こうだ!」と決めつけすぎずに挑みましたね。



――作品を見させていただき、冬の北海道・苫小牧での撮影は過酷だったのではないかと想像しました。

そうですね。朝5時くらいから外で撮影するシーンがあったのですが、日中も夜中もずっと氷点下でしたから。(三浦大輔)監督と「寒いね、風呂入りたいよね~」って話したこともありました。そんな環境の中で、チームのみんなで、一切の妥協をせず頑張った作品ですので、より多くの皆さんに届いたらいいなって思います。

――妥協がない、ということで具体的にこだわったシーンがあれば教えてください。

三浦監督の細かいニュアンスに、お芝居を当てていく作業がすごく難しかったです。例えば、扉を開ける動きや、セリフ1つにしても、細かい違いを表現するのに、何度もテイクを重ねました。当然、時間もかなりかかりましたが、時間が押しているからOKということは一切なくて。精神的にも今までにないぐらい追い込まれましたね。

そんな中、監督が「今日の撮影長いね~」って何気なく言ってきたときには、「この人どういうつもりなのかな」って思いました(笑)。

――それは(笑)。

撮影が終わった今は、すごく素晴らしい経験をさせていただいたなって思いますし、“三浦組を耐え抜いた男”として誇りに思っていますけどね。

過酷な撮影を耐え抜けたのは、グループへの想い

――そんな大変な撮影を耐え抜けたのはなぜだったのでしょう?

グループに還元したいという気持ちは大きいですね。

僕のお芝居を観て、初めて僕のことを知ってくれる人もいらっしゃると思うんです。そういう方々が「この人、誰なんだろう? ああ、キスマイなんだ!」って気づいてくれて、「じゃあ、番組観てみようかな」とか「ライブやるときはどんな感じだろう」って興味が広がってくれたらなと。
僕をきっかけに、キスマイを知ってもらって、他のメンバーも…と広がっていくのが理想です。

――藤ヶ谷さんだけでなく、グループに興味を持ってほしいんですね。

はい。僕が出演する作品ってグループでの活動に繋がりづらいというか。特にこの映画は、主題歌もキスマイではないですから、なかなか難しい気もします。でも、繋がっていくことがあると信じて、挑戦しました。

――お芝居のほか、バラエティ番組、MCなどいろいろな方面で活躍されている印象です。多忙な中、お仕事をする上で大事にしていることがあれば教えてください。

この作品を通して、プライベートと仕事を同じくらい大事にしたいということを改めて思うようになりました。

――それはなぜでしょう?

この映画の撮影中、かなり役に入り込んでしまったこともあって、初めてグループ活動に支障が出てしまったんですね。自分としては、グループ活動に支障が出るようなソロの仕事はしないようにしていたので、配慮していたのですが、それができなかったんです。だから、改めてキャパを見直すようにしました。

『A-Studio+』『ドン・ジュアン』逃げなかった過去

――今回の作品で、藤ヶ谷さんが演じる菅原裕一は、とにかく逃げ続けます。そんな裕一を見て藤ヶ谷さんはどう感じましたか?

逃げたいと思ったことって、誰でも1度くらいは絶対にあると思うのですが、実際に逃げる行動に移せる人って少ないと思うんです。だから、逃げる選択を続ける裕一ってかっこいいのかもって思いました。ひたすら逃げ続けたら、人はどうなるのか、ぜひ見ていただきたいなと。

――たしかに。逃げないこともそうですが、逃げることも勇気がいりますもんね。

僕は逃げられない側ですもん。撮影中、なかなかしんどかったので、この窓から飛び出して走ろうかなとか、「ちょっと車で休憩するわ」って言ってマネージャーさんから鍵をもらって、家まで帰っちゃおうかなって考えたこともあったんです。

でも、マネージャーさんに家を知られているし、その報告が事務所に行ったらきっともう仕事できなくなるなって考えてたら、逃げれませんでしたからね。

――逃げられない側の藤ヶ谷さんが、これまでの人生において逃げなくてよかったなと思ったことがあれば教えてください。

それはたくさんありますね。例えば『A-Studio+』のMCの話が来た時は、今までMCをやりたいと思ったこともなかったですから「あ、これ絶対、誰かが蹴ったやつだ」って思ったんです。

でも話を聞いてみたら『ドン・ジュアン』のPRでゲスト出演させていただいた時の鶴瓶さんとのかけあいを見て、「なんだ、この子は」と思ったと言っていただけて。「それなら…」と受けたんですよ。

――そうだったんですね。

もっと言えば『ドン・ジュアン』のミュージカルも最初は「なんで自分が」「できるわけない」と思っていましたし、断るつもりでした。ただ、何も観ないで断るのは失礼かなと思い、望海(風斗)さんがやられた『ドン・ジュアン』を観に行ったのですが、その時に、めちゃくちゃ清々しく「これ無理だな」って思ったんです。

やってみて、失敗してしまったら、一緒に舞台をやる方にも迷惑がかかってしまうし、もっと経験のある方がやったほうが絶対いいって。

――それでもやることになったのは、なぜでしょう?

演出の生田(大和)さんが「お話をしたい」と言ってくださって、お会いしたんです。それで直接「できません」って伝えました。

でも、そんな僕を見た生田さんが「初対面の相手に、こんなに正直に気持ちを話す人がいるのか」って燃えちゃったらしいんですよね。それでいろいろお話ししていただいて「僕と一緒に冒険しませんか」と言っていただけた時に、この人とならやってみようかなと。

そしたら「失礼します!」って鍵盤を持った人が入ってきて「歌のキーの確認をしますね」って。生田さん的には説得するつもりで呼んだんだと思います。

――(笑)。今『ドン・ジュアン』に出演したことを振り返って、どう思いますか?

演じることやミュージカルの難しさを体感しましたし、ミュージカルのパワーを体感できました。それに、自分にとって初めてカンパニーというものができたことで、コロナ禍以前はごはんに行ったり、旅行に行ったりするくらい仲の良い人たちとも出会えて。本当によかったなって。

――『A-Studio+』にも『ドン・ジュアン』にも言えることですが、「なんで自分が」と思ったものに対して理由を聞いた後、やってみようと気持ちを切り替えることができたのは、なぜだったのでしょう?

正直、『ドン・ジュアン』に関しては、次にお断りするための理由を作ろうと思ったんですよね。今後ミュージカルのお話がきたときに「一度やってみたけど失敗しました。自分に合わなかったので、ごめんなさい」って。

でも、予想以上に好評をいただいて、2年後に再演まですることになって。今となっては、逃げなくてよかったなと思います。

――失敗することへの恐怖はなかったんですね。

当時はありましたよ。30歳手前で初ミュージカルというのが、自分の中で引っかかっていて。当然、稽古が始まってからも恥をかくのが当たり前でした。でも、本番までにそれをなるべく減らしたいなと思ってやってみたら、そんなに怖いことではなかった。

だから、今はないですね。実績がないのにオファーをいただけるということは、それなりの理由があるのだと、わかったので。そう思っていただけるのを大事にしたいです。

取材・文/於ありさ

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