セルジオ越後の一蹴両断! 第258回「アゼルバイジャン戦は、本田と香川、ふたりが点を決めて勝つのが理想だね」

週プレNEWS / 2012年5月23日 15時0分

最終予選前のアゼルバイジャン戦。本田の完全復活に期待しよう

W杯アジア最終予選の3連戦(6月3日のオマーン戦、8日のヨルダン戦、12日のオーストラリア戦)を前に、日本代表が親善試合のアゼルバイジャン戦(23日・静岡)に臨む。

相手のレベルはよくわからないけど、たぶん最終予選初戦で対戦するオマーンより弱いはず。なぜ、そんな相手を呼んだのかといえば、強化のためというよりも、各選手のコンディションをチェックするためと割り切って考えているのだろう。

個人的にはもっと歯応えのある相手を連れてきてほしかったね。ぶっつけ本番で最終予選を迎えるよりはマシだけど、最終予選のシミュレーションにはならない。国内の親善試合では毎度のこととはいえ、日本サッカー協会のマッチメイクには不満が残るよ。

ただ、相手がどこであろうと、最終予選前の貴重な実戦であることに変わりない。3次予選を2連敗で終えるなど、最近の日本代表の戦いぶりは不安定。ザッケローニ監督もピリピリしていて余裕がないし、明らかに悪い流れになっている。それだけにきっちり勝つのはもちろん、相手を圧倒して勢いを取り戻したい。

僕はテレビ中継の解説をする予定だけど、見どころはなんといっても海外組。ザッケローニ監督はこれまでほぼ固定したメンバーを起用してきた。この期に及んで新戦力発掘とか、ポジションを争わせるというのは考えにくい。代表の試合間隔も少し開いたし(約3ヵ月ぶり)、今回は主力のコンディションのチェックをメインテーマに考えているはずだ。

そして、その主力の大半を占めるのが海外組。彼らは長いシーズンを終えたばかりで、いったん体を休め、そこから再びコンディションを少しずつ上げ、6月3日のオマーン戦にピークを合わせていくことになる。そう言うと簡単に聞こえるかもしれないけど、これは本当に難しい作業。なかには長谷部など故障を抱えている選手もいるしね。だから、アゼルバイジャン戦でベストのパフォーマンスを見せるのは無理。僕もそこまでは求めない。でも、それでもチームの中心となる彼らの調子はしっかり見極めたい。

特に本田と香川だね。

約9ヵ月ぶりの代表復帰となる本田は、大げさでなくザッケローニ監督率いる日本代表の命運を握る選手。実際、昨年8月に彼が右ヒザを故障して以降の日本代表は凡戦続き。中央でボールを持てる本田がいないと、その分、遠藤が厳しいマークにあい、中盤が機能しなくなるんだ。

3月に実戦復帰した本田の右ヒザがどこまで回復しているのか。以前のようなプレーを見せられるのか。これはかなり重要なポイント。ザッケローニ監督も心配しているだろうね。

香川はドルトムントでの活躍ぶりとは対照的に、日本代表ではこれまで消化不良の感が強い。彼らしいプレーを見せられたのは、昨年8月の親善試合の韓国戦(3-0で日本勝利。香川は2得点)ぐらいじゃないかな。移籍問題など、今の日本サッカー界で最も注目を集めている選手だし、ぜひ「今日は香川の試合だったな」というようなプレーを見せてほしい。

チームの今後に与える影響を考えても、ファンの盛り上がりを考えても、本田と香川、ふたりが点を決めて勝つのが理想だね。

(構成/渡辺達也)

■セルジオ越後



1945年生まれ。72年の来日以降、指導者、解説者として活躍。



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