日本代表DF陣の要・今野泰幸インタビュー「チームワークがよくないと絶対にいい成績は残せない」

週プレNEWS / 2012年6月8日 13時0分

アジア最終予選を白星スタートしたザックジャパン。守備の要・今野は「派手ではないですけど、今野が効いてるなって言ってもらえるようなプレーを見せたい」と語る

日本代表の守備を統率する今野泰幸。ザックジャパンで全試合スタメンを張るDF陣の要に、不安の多いW杯アジア最終予選への決意を聞いてみた。

■ジーコ監督率いるイラクは基本に忠実?

―世間では「日本代表の守備の要は今野」というのが定着しているみたいです。すごいですね。

今野 いやいや、そんなことないですよ(笑)。最近の日本サッカー人気って、やっぱり海外で活躍している選手が増えたことが大きいと思うんです。だって、長友(佑都・ゆうと)なんかインテル(イタリア)でプレーしてるんですよ。みんなそこを見てますから、僕のことなんか……(笑)。

―でも、アルベルト・ザッケローニ監督になってから、今野選手は全試合でスタメンです。

今野 確かにそうですね。けっこう僕も代表生活が長いんですけど(初招集は2005年)、これまでコンスタントに試合に出る時期がなかったので、南アフリカW杯後はすごく充実してますね。まぁ、三十路を前にして、ですけど(笑)。

―代表キャップ数も57試合。この記録は高原直泰(57試合)や小野伸二(56試合)を超えて、歴代トップ10も狙える勢いです。

今野 いや~、サッカーは何が起こるかわからないですよね。僕、南アフリカ大会のときはメンバーに残れるかどうかの当落線上にいたわけじゃないですか? だからこういう状況はまったく想像していなかったです。

―ザッケローニ監督のサッカーはやりやすいですか?

今野 そうですね。ザックさんは、守備の役割分担がしっかりしてるんです。例えば、「おまえは後ろを気にしなくていいから、ここだけはやらせるな」とか。すごくシンプルに指示してくれる。それがやりやすいですね。

―ピッチ外ではどんな人?

今野 やっぱり監督という立場だから選手とは一線を引くんですけど、たまにザックさんのほうから優しい笑顔で話しかけてくれるんですよ。それが僕としてはすごくうれしくて(笑)。やっぱりザックさんって、ビッグクラブを指揮してきた人じゃないですか。そんな人から声かけてもらうと、それだけでめちゃめちゃテンション上がっちゃいますよ!

―最初に代表に呼ばれたときはジーコ監督でした。ジーコ監督はどんな印象でしたか?

今野 ジーコさんは超有名人。神様的な存在でした。でも僕は、ジーコさんにはそんなに呼ばれなかったので(笑)、ほとんどコミュニケーションは取ってなかったですね。それに、恐れ多くて会話することもできなかったですし……。

―最終予選では、そのジーコ監督率いるイラクと対戦しますが、ジーコ対策はバッチリ?

今野 う~ん、どうですかね(笑)。でも、ジーコさんは「パスは相手に優しく出せ。シュートも強くなくていいからパスのように狙え」ってよく言っていて、とにかく基本を大事にする人でした。やっぱり、ああいうスーパースターでも基本を大切にするんだなって、ちょっとビックリしたぐらいです。

―ということは、イラクの攻撃も基本に忠実なんでしょうか。

今野 なるほど。そういうことになりますかね(笑)。

■セットプレーに代わる日本代表の武器とは?

―ところで、今の日本代表では誰と仲がいいんですか?

今野 みんな仲がいいんですよ。ヤット(遠藤保仁・やすひと)さんとはチームメートですから、ガンバ大阪に帰ってからも代表の話をしますし。

―代表で今野選手は“いじられキャラ”なんだとか?

今野 南アフリカのときはそうでした。でもね、僕も年齢を重ねていじられ役は卒業しつつありますよ。オトナになったということで(笑)。

―さすがに周囲も毎試合スタメンの選手をいじれないのでは?

今野 でもそれは若手だけ。たぶん、慣れてきたらみんないじってきますよ(笑)。僕より少し後輩の岡崎(慎司)とか本田(圭佑)なんか、もう同い年感覚というか。むしろ僕が後輩かっていう勢いでいじってきますからね(笑)。

―週プレ読者は今のチーム状況を知りたがっているんですが。

今野 今の日本代表は南アフリカでのいい雰囲気を引き継ぎました。あのW杯で「チームワークがよくないと絶対にいい成績は残せない」ということがよくわかりましたし。昨年のアジアカップ優勝でも、そのことが実感できました。

―新しい選手が代表に呼ばれたら、先輩として声をかけたり?

今野 う~ん、僕はあんまりしないですね(笑)。でも、今のチームは若手も入りやすいと思いますよ。なんといってもチームの最年長が、ほわ~んとした雰囲気のヤットさんですから(笑)。

―さて、W杯最終予選が目前です。ぶっちゃけ、予選突破は大丈夫ですよね?

今野 絶対に予選突破できると思っているファンも多いでしょうが、楽勝はないと思うんです。だから接戦になるという気持ちを持って、そのためには何が大切かを考えて臨みたいですね。細かいミスはダメだし、隙をつくってもいけない。

―W杯アジア3次予選で北朝鮮戦とウズベキスタン戦に負けた原因はなんでしょう?

今野 北朝鮮戦は3次予選突破を決めた直後の試合だったし、ウズベキスタン戦は相手の主力が何人も不在だったことで、若干、僕たちの中で隙が生まれたんだと思います。

―前回(09年)の最終予選の経験から学んだことはなんでしょう?

今野 予選は簡単じゃないということでした。ただ、そんななかで前回はセットプレーという武器があった。だから今回も「これがあるから日本は大丈夫」という武器をつくらないと苦しいと思います。

―今のチームの武器とは?

今野 前線にタレントが多いので、そこが噛み合えばかなり流動的な攻撃ができると思うんです。だから、相手ががっちり守ってきたとしても、そこを崩して1、2点取れるようになれば、それが大きな武器になると思います。

―ファンも気にしている3-4-3システムの手応えは?

今野 4-2-3-1をやって、それで崩せないまま時間が経過したときに3-4-3で相手を混乱させるのが狙いだと思います。だけどザックさんが考えているイメージを実現できるまでには、まだ時間がかかると思いますね。

―では最後に、最終予選に向けてファンにひと言お願いします!

今野 厳しい戦いが続くと思いますけど、日本代表なら必ずやれると思います。海外組も多いので、見て楽しいサッカーで勝てるように頑張ります。ザックさんを信じて、応援よろしくお願いします。

―あれ、自分のことは?

今野 あ、そうか(笑)。まあ、派手ではないですけど、今野が効いてるなって言ってもらえるようなプレーを見せたいと思います。

―読者からは、なぜまだ代表で1ゴールなのかという声も(笑)。

今野 もちろん、これからガンガン取りたいと思います!(笑)

(取材・文/中山 淳、撮影/甲斐啓二郎)

●今野泰幸(こんの・やすゆき)



ガンバ大阪DF。1983年1月25日生まれ、宮城県仙台市出身。血液型=A型。身長178cm 体重73kg。



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