セルジオ越後の一蹴両断! 第261回「アウェーのオーストラリア戦は、耐える展開のなか効果的なカウンターを仕掛けろ」

週プレNEWS / 2012年6月12日 16時0分

W杯最終予選、最初のヤマ場であるアウェーの豪州戦を迎えるザックジャパン。セルジオ氏がポイントに挙げるのは、本田・香川のコンディションだ

大一番オーストラリア戦のカギを握るのは本田と香川のコンディションだ!

いよいよW杯アジア最終予選がスタートした。予想はしていたけど、世間の関心や期待は親善試合とはまるで違うね。

スタジアム(埼玉スタジアム2002)の雰囲気なんて本当にすごい。初戦のオマーン戦は試合前からいい意味でのお祭り騒ぎ。一体感があったね。あんな盛り上がりは久しぶりじゃないかな。僕はテレビ中継の解説をしていたんだけど、隣で話す実況のアナウンサーの声も聞きづらいほどだった。

選手たちもそれに背中を押されたのだろう。試合開始から相手を圧倒して、欲しかった先制点を前半11分に奪った。あらためて、サッカー専用のスタジアムはいいなと思ったよ。ピッチと観客席の距離が遠い陸上競技場での開催だったら、あの雰囲気は絶対に生まれなかった。

日本の応援が独特なのは女性ファンが多いところ。意外に感じるかもしれないけど、ピッチにいると、男性の「ウォー!」という叫び声より、女性の「キャー!」という叫び声のほうが耳に入ってくるんだ。

中東では、女性のスタジアム観戦はほとんどないことだし、オマーンの選手にとってはプレッシャーがかかっただろう。

さて、肝心の日本代表について。本稿締め切りの都合で2戦目のヨルダン戦の結果はわからないけど(※6月8日、6-0で日本が勝利)、初戦のオマーン戦に関していえば、3-0という結果は十分評価に値する。

予選は結果がすべて。試合後に選手たちが「もっと点が取れた」と話していたように、オマーンが想像以上に弱かったことを割り引いても、上々なスタートだね。

ザッケローニ監督が相変わらずスタメンを固定しているのは気になるところだけど、右サイドバックの酒井、ボランチの細貝などレギュラー陣を脅かす選手が出てきたのは好材料。スピードが武器の内田に対して、酒井はタフで守備力と高さがある。タイプが違うから面白い。細貝は豊富な運動量が持ち味の潰し屋で、やはり遠藤、長谷部とはタイプが違う。最終予選は長丁場だし、こういう下からの突き上げは大歓迎だ。

僕が心配していた選手のコンディションは、まずまずだけどピークはこれからという印象。本田は終盤にバテていたし、遠藤は歩く場面も多かった。長谷部も香川も悪くはないけど、本来のキレはなかった。

でも、それはそれでいい。大事なのは、最終予選前半の最大のヤマ場となる、アウェーのオーストラリア戦(12日)にピークを合わせられるかどうか。

オーストラリアは世代交代がうまくいっておらず、以前ほどのインパクトはない。それでもこのグループでは一番の強敵。つなぐサッカーが基本だけど、いつでも自分たちのストロングポイントである高さとフィジカルを生かしたサッカーに切り替えられる。そして、日本はその高さにいつも苦しめられる。選手起用も含めて、対策をしっかり考えてほしいね。

アウェーだし、ザッケローニ監督は引き分けでも十分だとして守備重視の試合運びを指示するはず。日本にとっては耐える時間が長くなるだろう。そんな展開のなか、効果的なカウンターを仕掛けられるか。繰り返しになるけど、カギを握るのは選手たちのコンディションだ。特に本田と香川だね。勝ち点1といわず、ぜひ勝ち点3をもぎ取って帰ってきてほしい。

(構成/渡辺達也、写真/益田佑一)



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