株価ダウンも、任天堂の切り札「Wii U」はヒット間違いなし?

週プレNEWS / 2012年6月22日 17時0分

6月5日から7日までアメリカ・ロサンゼルスで開催された世界最大のゲーム展示会「E3」で、任天堂が今年12月に発売を予定する「Wii U」の詳細が発表された。

全世界で1億台近く売れているWiiの後継機だけに注目を集めていたが、E3での発表後、任天堂の株価はダウン。

2012年3月期に373億円の営業赤字を計上した任天堂にすれば、Wii Uで巻き返しを図りたかったはず。ところが、まさかの逆風……。いったい何が問題なの? ひょっとして、Wii Uの目玉、6.2インチスクリーン搭載のタブレット型コントローラーの評判がイマイチってこと?

E3でWii Uの実機に触れてきたゲームアナリストの平林久和氏に聞いてみた。

「確かに、新型コントローラーはネット上など一部のゲーマーから酷評されていますね」

やっぱり、そうなのか!

「でも、実機に触った感想としては、それほど批判されるようなものではないと思います。今、Wii Uを酷評している人たちは“人はわかることについてわかる”の典型のようです。要するに、新型コントローラーの情報だけを見て、『コントローラーに画面がついたって面白くもない』『ニンテンドー3DSの裸眼立体視機能と同じようにユーザーに受け入れられない』などと、自分が知り得る範囲の情報で批判しているにすぎません」(平林氏)

Wii Uの実機に触ってから判断しろと。

また、ゲーム機の優劣を決めるひとつの尺度であるグラフィック面でも、2006年発売のPS3に劣ると指摘されているが、そもそも任天堂のゲーム機はいつの時代もグラフィック面を強みにはしていない。

となると、これまでのところ低評価のWii Uだが、Wii同様に爆発的ヒットとなる可能性もある?

「予測はできませんが、可能性はあると思います」(平林氏)

そんな平林氏が特に注目しているのが、まさに新型コントローラーの特性を生かした『パノラマビュー』という機能。

「テレビの画面とコントローラーの画面が連動するのですが、コントローラーを上に向けたり下に向けたり、さまざまな方向や角度に動かすことで、コントローラーの画面の映像がその動きに合わせて360度移動していくというもの。これはゲームの新しい遊び方、価値観を生み出せる可能性があると大いに感じましたね」

コントローラーの画面を通じて周囲を見回せるということか。なるほど、まるで自分自身がそのゲームの舞台に立っているかのような没入感が味わえそうだ。

「また、『NewスーパーマリオブラザーズU』『ピクミン3』などヒットが期待できるタイトルも発表されましたが、私が注目したのは『Nintendo Land』です。12種類のミニゲームが入ったタイトルで、その中のドンキーコングのゲームが特に革新的でした」(平林氏)

コントローラーを左右に傾け、車に乗ったキャラを動かしてゴールを目指すシンプルなゲームだが、その映像表現が斬新だという。

「今までのゲームと違うのは画面に映し出す面積の広さ。例えば、従来のアクションゲームが、キャラを2m離れた位置から見た映像だったとしたら、このゲームは10mぐらい離れた場所から見ている感覚。視野が広いんです。発想の転換で“視野を広げる”という方向でグラフィックに力を入れ、画面に入れる情報量を増やしたんですよね。この独創的なゲーム性が任天堂らしさであり、これを遊んだ瞬間に私はWii Uが欲しいと思ったぐらい」(平林氏)

「ホメすぎ?」というぐらいの高評価だが、任天堂はWii Uでまたまたゲーム革命を起こせるのか。とりあえず早く実機で遊びたいぞ。

(取材・文/昌谷大介[A4studio])



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