阪神再建の切り札「GM制度」。中村勝広氏就任の真の狙いとは?

週プレNEWS / 2012年9月5日 19時30分

9月4日現在、クライマックスシリーズ(CS)圏内の3位・広島とは7ゲーム差。振り向けば、最下位のDeNAが5ゲーム差に迫る。さらに、観客動員数は前年同時期比9%減(開幕から8月23日まで)と、踏んだり蹴ったりな惨状の阪神タイガース。

もはや来年に希望を託すしかない!……かと思いきや、金本知憲ら主力選手の高年齢化が深刻で、世代交代、若手の育成が急務となっている。そこで、阪神は今オフから球団史上初となるゼネラルマネジャー(GM)職を新設することを決定。球団OBで監督経験もある、中村勝広氏が就任することが5日、発表された。

ところが、その人選にさっそく厳しい声が挙がっている。それは、中村氏が監督としてチームを率いたのが1990年からの6年間、いわゆる“阪神の暗黒時代”を担ったひとりであるためだ。

その後、中村氏は2003年オフにオリックスのGMに就任したが、チームは低迷続き。2006年は引き受け手のいなかった監督に「責任を取る形」(スポーツ紙デスク)で就任したが5位に終わり、静かに球団を去っている。

「中村GMの就任が取り沙汰され始めたときは、『金本への引退勧告役か?』という見方がありました。大功労者の金本は、今や球団上層部ですら『辞めてくれ』とは言えない存在なんです」(前出・スポーツ紙デスク)

幸か不幸か、中村氏は金本と個人的なつながりはない。つまり、球団は汚れ役を任せようとしたのでは……という見立てだ。

「ただ、金本に関しては、球団サイドはファンが『辞めさせるな』と残留を支持すれば、手のひらを返して契約する考えのようです。仮に中村氏の就任が“引導役”込みだとしても、あくまでも保険的な位置づけでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)

一方、早稲田大学OBの中村氏は、同大の後輩であり、8月に海外FA権を取得している鳥谷敬の引き留め役という見方もある。鳥谷はチームの主力だけに、そう簡単に放出するわけにはいかない。

ところが、阪神球団関係者は「鳥谷にはすでに5年12億円程度の大型契約を提示予定で、本人も残留に傾いている。中村さんの出る幕はありません」と否定する。それでは、何のためにGM職に就いたのか?

「そもそも阪神は、ほかの球団以上に本社の意向が強く反映され、GMがいたとしても一存では何も決められないチーム。ドラフトや補強も、結局は実権を握る球団社長らが阪神電鉄本社に“お伺い”を立てつつ進めていくはず。『中村GMは矢面に立つ叩かれ役』と漏らす関係者もいるくらいです」(前出・球団関係者)

さらに、「海外FAの藤川も、もちろん慰留する考えです。マートンも、『他球団が獲って活躍されたらたまらん』という理由で、今のところ再契約が基本路線です」と同球団関係者は言う。

若返りが必要なはずなのに、中堅からベテランの残留にばかりこだわる阪神。こんなことで大丈夫なのだろうか……。

■週刊プレイボーイ38号「大混迷タイガース 本当の“暗黒時代”はこれからだ!!(号泣)」より



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