増加する若者の突然死で困るのは“恥ずかしい”遺品

週プレNEWS / 2012年9月10日 17時15分

「突然死は、誰の身にも降りかかってきます。事故、災害、病死、特に最近では都市部で若年層の孤独死が増えていますね」

こう語るのは、愛知県にある葬儀社の社長だ。

激務による過労、それに伴う不規則な生活と乱れた食生活。突然死の要因となる心疾患や脳血管疾患の危険は、なにも中年期以降の話ではない。若いサラリーマンにとっても深刻な問題となっている。

運動不足が指摘されることもあるが、実際には現役のスポーツ選手が襲われることもあり、また不慮の事故や災害に巻き込まれた場合は防ぎようもない。前出の社長がいうように、突然死は「誰の身にも降りかかる」可能性がある問題なのだ。

もし自分が突然死んだら、いったいどれだけの人が涙を流してくれるだろうか……、ふと、こう想像するのと同時に、「遺品」となってしまう自分の持ち物について思いを巡らせたことがある人も多いのではないだろうか。

遺品整理特殊清掃会社A&Tコーポレーションの高江洲敦社長が、実際に現場で遭遇したこんな例を挙げてくれた。

「埼玉県で孤独死された30代の男性宅でした。スタッフふたりで仕事中、2階のほうから『ギャーッ』という悲鳴が聞こえ、慌てて上がっていくと、薄暗い部屋の奥でぱっくりと口を開け、壁にぶら下がったダッチワイフがあったんです(苦笑)。発見し忘れたご遺体かと思いました」

「病死した30代後半の男性のご遺体ですが……、発見時、女性の下着をつけていました。さらに押入れやクリアケースの中からも女性ものの下着がいっぱい出てきて……。このときの第一発見者は大家さんで、亡くなった方のお姉さんが現場を見ていなかったのが不幸中の幸いでした」

あくまでも、これらは極端な例だろう。だが、誰しもひとつやふたつは人に見られたくない「遺品」があるもの。「私たちは残されたご遺族が故人を安心してしのべるようにするのが仕事ですから、そういったものはこちらで処分しています」(前出・高江洲社長)とはいうものの、遺品は家にだけあるわけではない。サラリーマンならば、会社のデスクやロッカーも要注意だ。

以下は、都内のある企業の話だ。同社に勤務する30代後半の真面目ひと筋の営業マンが突然死。部下が私物を整理したのだが……。

「うちの会社では、私物を部下が整理して、当たり障りのないものだけご遺族に渡します。でも、先輩のデスクからは、奥さんじゃない人とのツーショット写真や、 風俗店のいかがわしい名刺やラブレター、挙句の果てには不正な領収書まで出てきました。最初は、尊敬する先輩の死に涙をこらえていましたが、真面目なイメージが壊れるにつれて、悲しいというよりもアホらしくなりましたよ」

また、大手建設会社の人事部長が、突然死した社員の遺品整理をしたときのことをこう語る。

「いろいろなものがありました。裏モノのDVD、奥さんではないらしい女性との裸姿のツーショット写真、社内不倫をにおわせる写真、男性社員なのにブラジャーとパンティが出てきたり。あんな真面目で誠実な人の机から、なんでこんなものがと目を疑うものばかりで、正直、心が病んでいくんです。そんなにいかがわしいものが含まれた遺品を全部届けられる家族のことを考えると、ちょっと気の毒ではありましたが、全部送るのがうちの方針ですから……」

その名のとおり“突然”やってくるから突然死。まずは万が一に備え、健康に気をつかうことから始めよう。それと同時に、いつ「遺品」になるかもしれない私物を整理しておくことも、ひとつの生き方かもしれない。

(取材・文/頓所直人、興山英雄)

■週刊プレイボーイ39号「もし、突然死したとき残っているとヤバいもの、恥ずかしいものの隠し方教えます!!」より



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