セルジオ越後の一蹴両断! 第282回「オマーンを圧倒して『もう日本にはかなわない』と思わせろ!」

週プレNEWS / 2012年11月14日 17時0分

私事で恐縮だけど、先日、僕の「来日40周年記念パーティ」を開いてもらった。

その話を聞いたときは誰が来てくれるのかと心配になったけど、当日は全国から約500人の仲間が集まってくれた。僕が日本リーグの藤和不動産(現・湘南ベルマーレ)でプレーしていた頃からの知人、サッカー関係者はもちろん、さまざまな分野の知人が来てくれて、まるで巨大な同窓会みたいだったね。本当に驚いたし、感謝の気持ちで胸がいっぱいになったよ。

うれしいサプライズもあった。ひとつは『キャプテン翼』の高橋陽一先生が僕の似顔絵を描いてくれたこと。そして、もうひとつは日本サッカー協会の小倉純二名誉会長が壇上での挨拶のなかで「来年はコンフェデ杯、2014年はW杯、16年はリオデジャネイロ五輪と、ブラジルで大きな大会が続くから、セルジオが添乗員のツアーを組んで皆で行きましょう」と言ってくれたこと。まだ、W杯も五輪も、日本の本大会出場は決まっていないのにね。

日本での40年間にはたくさんの印象深い出来事がある。最初は選手として2年契約で来日したけど、当時の日本リーグはプロではなく、かといって、完全なアマでもない本当に中途半端なリーグだった。驚き、そしてがっかりしたことをよく覚えているよ。

また、現役引退後は、縁あって「さわやかサッカー教室」という普及活動で全国各地を回るようになった。これが僕にとっては大きかった。いろいろな人との出会いで人脈が広がったし、多くの現役選手から「昔、教わりました」と言われるようになった。何より、日本サッカー界にほんの少しでも貢献できたのかなと思えるのは幸せなことだった。現役時代にそういう気持ちを味わうのは難しかったからね。

パーティの最後に「50周年記念パーティもやろう」と言ってくれた人がいたけど、10年後に僕は77歳。ちょうどカタールW杯のある年だ。今からそんな先のことを考えてもロクなことにはならないから、今までどおりのスタンスで、日々、日本のサッカーに向き合っていきたいね。

さて、いよいよ14日にはブラジルW杯アジア最終予選、アウェーでのオマーン戦が行なわれる。現在、日本は4試合を終え、3勝1分けでグループ首位を独走。今回のオマーン戦は引き分けか勝ちで、早くも本大会出場に王手だ。今後、よほどのことがない限り、W杯出場を逃すことはないだろう。そういう余裕のある状況だからこそ、勝つのはもちろん、内容にもこだわってほしいね。

今回は香川がケガでいないけど、だからといって戦力的に落ちるとは思わない。また、例によってテレビやスポーツ紙は「完全アウェー」と煽っているけど、オマーンに関していえば、それほど気にする必要はない。

振り返れば、1993年のアメリカW杯予選の“ドーハの悲劇”当時、アジアの出場枠は2枠しかなかった。それがいまや4.5枠だ。日本は98年のフランスW杯から10年南アフリカW杯まで4大会連続で本大会出場を果たしているけど、もしアジアの出場枠が2枠のままだったら、どうなっていたかわからない。だからこそ、日本サッカーの成長を証明するためにも、グループ1位での通過はもちろん、アジアのライバルたちに「もう日本にはかなわない」と思わせるようなサッカーをしなければいけないよ。

(構成/渡辺達也)



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