2030年、家電量販店の売り場は韓国製品で埋め尽くされている?

週プレNEWS / 2012年11月20日 19時0分

大手メーカーや量販店の中間決算赤字、業績見通しの下方修正など不景気なニュースが相次ぐ家電業界。日の丸家電に未来はあるのか。JMR生活総合研究所の松田久一氏に聞いた。

家電量販店の現状は?

「この2年で市場は10兆円から8兆円に縮小。地デジ化に伴う特需の反動で、テレビの販売数が8割減少したことが要因です。テレビという収益源を失い、もはや利益商材と呼べるものがない」

それでは、2030年頃に生き残っている企業は?

「現時点の売り上げ上位3社。つまり、群雄割拠の家電量販業界は、ヤマダ、ビック、エディオンの3グループに集約されます。ヨドバシカメラのみ、大都市圏で孤軍奮闘しているかもしれませんが……」

ヨドバシカメラは消えることはないということか?

「豊富な商品知識にモノをいわせた接客力こそ、ヨドバシの強み。この武器は今後も色あせないのでは」

逆に、それがあだとなるかも…….。

「ヨドバシの店員に商品説明を受けてからアマゾンでより安価に買うという節約術が定着し、売り場がショールームになっている。ヨドバシにとっては大問題です」

それでは、国内家電メーカーの今後は?

「『日本<韓国』。その力の差は広がるばかりです。好調のスマホ市場ではシャープなどの国内メーカーが部品不足に陥り、量産体制をとれないという状況が生まれています。今、海外の部品メーカーはサムスンやLGといった韓国勢への部品供給を優先させている」

なぜ、そんな事態に?

「2000万台を量産するサムスンのギャラクシーと、100万台しか作らないソニーのエクスぺリア。部品メーカーにとっては、どちらが儲かりますか?ということです」

海外部品メーカーから切り捨てられた日本のメーカー。今度は家電量販店からも……。

「今、ヤマダもビックもテレビ売り場の一番目立つ場所には韓国製の薄型テレビが置いてあるでしょう。家電量販店は『国内メーカーはもはやジリ貧だから、今度は売り上げを伸ばしている韓国メーカーから利益を取ってやろう』と売り場構成を変えてきているんですね。2030年、売り場は韓国製品で埋め尽くされているのかもしれない」

家電業界の生き残り策について、業界誌記者はこう語る。

「例えば電気自動車(EV)への参入。技術開発に集中投資すれば、近い将来“ソニー車”や“パナ車”が実現できるかもしれない。家電メーカーは思い切って工場を捨てよう。アップルのような企画会社として再起するのです」

(取材・文/頓所直人 興山英雄)



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