怪獣王子・佐竹雅昭「どんな困難からも逃げない強い意志は“ウルトラ精神”でつくられた!」

週プレNEWS / 2013年2月2日 6時30分

ウルトラマンをはじめ各種特撮ヒーローなど、昭和の人気ソフビの収集家としては日本で5本の指に入ると言われている佐竹雅昭氏

ウルトラマンの生き方にほれ、格闘家の道を志した佐竹雅昭氏。今も、「映像でウルトラ精神を確認しつつ、精進を続けています」と力強く語ってくれた!

■ウルトラマンは私の心の師です!

14歳で空手修行を始め、中学、高校、大学、さらにはプロの格闘家として重ねてきた私の人生は、常にウルトラマンの精神が支えてくれたと言っても過言ではありません。

さらに、人間活学塾「平成武師道」を立ち上げ、各企業に向けての人材育成に務めている今も、ウルトラ精神は間違いなく生きています。

今年、48歳になりますが、実は『ウルトラマン』はオンタイムでは見られませんでした。記憶にあるのは、1967年に放送が始まった『ウルトラセブン』。当時は、まだ2歳だったので、うっすらですけど。テレビにかじりついて見るようになったのは再放送から。まだ小学生だったので、物語の奥深さを理解するまではいってなかったですけどね。怪獣をバッタバッタと倒す姿が、カッコよかったというだけで。

まぁ、小学生時代はウルトラマン漬け。少しずつその生き方にほれていき、心の師と仰ぐようになりました。

ウルトラ兄弟の中で、印象深かったヒーローですか? いやぁ、難しい質問ですけど。やっぱり、私にとっての一番は“帰りマン”(帰ってきたウルトラマン)かな。シリーズの中で、ウルトラマンやセブンが新兵器を届けてくれたり、兄弟が助け合うシーンがあったのは帰りマンからですし。それと意外と強くなくて、実はシリーズ一番の努力家なんですよ。怪獣に一度は負けてしまっても、キックの猛特訓をして最後にははね返す。

帰りマンは完全に強いだけではなく、弱いところと懸命に努力するところを見せるんです。「ウルトラマンだってあれだけがんばっているんだから、自分も努力しなくちゃ」とすごく影響されましたね。格闘家時代の練習はハッキリ言ってつらかったですけど、それに耐えることができたのはウルトラマンの支えがあったからこそです。

■ウルトラマンはマザー・テレサだ

大人になってからは、ウルトラマンの生きざまを考えるようになりました。「ウルトラマンはなぜ、地球の人たちのために戦っているのだろう?」と疑問に思うようになって。

最初のウルトラマンは、怪獣ベムラーを追いかけて地球にやってきました。そこまではいいんです。ところが、その後、明確な答えがないままにハヤタ隊員に乗り移り、M78星雲に帰れなくなってしまった。

ウルトラセブンも帰りマンも同じような経緯を踏んでいます。地球に来て何か事故を起こして帰れなくなったわけでもなく、たまたま命を落とした隊員に新しい息吹を授ける。そして、自分にはこれっぽっちも利益がないのに、地球のために懸命に戦ってくれているんです。

私は大阪の街で育ちましたから、子供の頃から叩き込まれたというか、なんとなくわかっていたんですが、人というのは、何か仕事をしたら報酬などの見返りを得るというのが当たり前ですよね。それが社会の仕組みですから。みんなは、「ウルトラマンは何を求めて戦ってくれているのだろう? 奇特な人だなぁ」くらいにしか考えなかったと思うんです。「ウルトラマンは怪獣を倒して地球を守ることが仕事なんだから」とかね。

それがエスカレートすると、自分たちが困っているときにウルトラマンが来なかったら、「何してんだ! 早く出てこいよ!」とか、逆ギレするようになるんです。人間って勝手でしょ。なんだか醜いなぁと思いましたね。

あるとき、マザー・テレサの本を読み返していて気づいたんです。「ウルトラマンには彼女の精神があったんだ」と。

ウルトラマンはなんの見返りも期待せず、社会に貢献している。地球の平和を守るために、自分が持っている力を生かして困難に立ち向かっている。何も言わずに“無償の愛”を実行する。それこそがウルトラマンの世界なんです。

■ウルトラマンに学んだ闘う姿勢

格闘家時代はリングスで闘い、みんなとK-1をつくって、PRIDEにも参戦しました。当時、ヘビー級の日本選手は私しかいなくて、大男の外国人相手に立ち向かっていく姿を、多くの人が応援してくれました。負けるときもありましたが、「またガンバレや」とか声をかけてくれて。

死にかけたこともありましたが、「ボロボロになっても闘う姿勢はウルトラマンに学んだ」と自信を持って言えますね。「なんのために闘うのか」、その点については私もウルトラマンと同じだったと思います。少しでもウルトラマンの側に立つことができてうれしかったなぁ。自分の心に負けない精神、一回決めたことをやり抜く心の強さ。ウルトラマンがいなかったら、どうなっていたんでしょうね。

実は、2007年に立ち上げた“平成武師道”も、その精神をなんとか残せないかということから始まったんです。

■素直な心、純粋な心をいつまでも

自宅はフィギュアで埋め尽くされてますよ。ウルトラマンコーナーとか、帰りマンコーナーとか、エースの超獣シリーズとかあるんです。

いい年したオヤジが異常だと思われるかもしれませんが、ウルトラマンのソフビ(ソフトビニール人形)を眺めていると、子供の頃のひたむきさを思い出し、振り返れるんです。時間があれば、ウルトラマン関係のDVDも見ますし。何度見ても、ウルトラマンから学ぶことはまだまだありますからね。

強きを挫き、弱きを助ける。

「本当に強い敵と闘うときは、みんなで後押ししてあげよう!」、これがウルトラマンから学んだ究極の精神であり、私の生き方です。

ウルトラマンのシリーズは「ヒーローが地球の平和を守るため戦う」という単純明快なストーリーですが、ぜひもう一度見直してみてください。子供の頃には見えなかったウルトラマンの男気が見えてくるはずです。

いつでも、いつまでも素直な心、純粋な心を持っていてほしい。そして、困っている人がいたら、話を聞いてあげて、そっと手を差し伸べよう。

男子たるもの“ウルトラ精神”を忘れるな!

●佐竹雅昭(さたけ・まさあき)



1965年8月17日生まれ、大阪府出身。1993年、格闘技イベント「K-1」創設に関わり、選手としても活躍。2003年「総合打撃道 佐竹道場」創設。2007年人間活学塾「平成武師道」を立ち上げ、人材育成にも奮戦中だ



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