セルジオ越後の一蹴両断! 第292回「日本代表に“不動のスタメン”はいらない! 選手の競争意識を煽ろう!」

週プレNEWS / 2013年2月6日 17時0分

所属のマンチェスター・Uでなかなか持ち味を発揮できていない香川真司(左)。日本代表で爆発して、自信を取り戻してほしい

日本代表の今年の初戦、ラトビア戦(2月6日・神戸)が迫っている。久しぶりの代表戦だし、僕も楽しみなんだけど、相手が相手だし、正直、強化試合としての意味は薄いね。

今年の日本代表は、すでに突破に王手をかけているW杯アジア最終予選(3月~)、さらに“プレW杯”といえるコンフェデレーションズ杯(6月・ブラジル)と重要な試合が続く。

それだけに、今回の一戦がそのメンバー選考という位置づけになれば面白かったんだけど、今の時期はオフ明けのJリーグ組のコンディションが整っておらず、また、対戦相手のレベルもモチベーションも期待薄。選手の見極めをするのは難しいだろう。

今回は国際Aマッチデーということで海外組中心のメンバー構成になっている。ただ、そうなるのは予測できたことだし、昨年10月のヨーロッパ遠征(フランス戦、ブラジル戦)のように、アウェーでもっと強い相手との試合を組んだほうがよかった。強化を第一に考えるなら、当然の発想だよね。

それなのに、日本サッカー協会はそうしなかった。ひょっとすると、「スポンサーのノルマ試合をこなしておこうか」というビジネス優先の意図でもあったのかな。

個人的に注目している選手は、やっぱり香川。所属のマンチェスター・Uではなかなか持ち味を発揮できず、ストレスをためているはず。ぜひ、日本代表で爆発して、自信を取り戻してイングランドに戻ってほしいね。



もっとも、厳しい見方をするなら、日本代表で活躍できなければ、さらにレベルの高いマンUで活躍できるはずがない。ラトビア戦でもこれまでの代表戦同様にパッとしないようなら、いくら香川といえども、もう特別扱いすべきじゃない。

ザッケローニが監督になってからの日本代表は、メンバー固定の弊害によって、スタメン組とサブ組の差が大きいなど選手層は決して厚くない。また、控えめな日本人の性格が悪い方向に出ているのか、選手間の競争意識も低く見える。特に、サブ組から「絶対にポジションを奪ってやる」という気持ちが伝わってこない。ほかの国の代表チームでは、紅白戦で相手を削ってでもアピールするのが普通なのに。

かつて、トルシエ元日本代表監督は、DFの松田(直樹・故人)について、「試合に出さなきゃ殺すというオーラがあった」と語っていたけど、実際、松田はジーコ監督時代に「使わないなら代表に呼ぶな」とチームを離脱した。

今の日本代表にそれくらい強い気持ちを持った選手がどれだけいるのだろう。香川のマンU移籍に際して、「俺もビッグクラブにふさわしい」とやきもち発言をした本田(CSKAモスクワ)くらいかもしれない。

だからこそ、ファンもメディアも、香川に限らず、試合に出た選手を厳しく評価して、選手の危機感、競争意識を煽らなければいけない。“不動のスタメン”なんていらないんだ。プレー内容がイマイチなら、「今日の出来なら次はない」「代わりに××を使え」と声を上げるべきだ。それが選手のためにもなる。あのメッシだって、母国アルゼンチンでは何度も叩かれて、それを乗り越えて今の彼があるんだ。

いずれにしても、ラトビア戦はスカッと気持ちよく勝って、今年の日本代表は期待できそうだなと思わせてくれればいいね。

(構成/渡辺達也)

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