副業で“なんでも屋”をする人が増えている

週プレNEWS / 2013年2月22日 6時0分

恐怖のゴミ屋敷の掃除の依頼者は女性が多いという。虫がキライな人はムリ!

副業にはネット取引など個人で商売するものもあるが、「雇われるほうがラク」という人もいるだろう。一般的な例としてはレジ打ち、品出し、接客業などが候補に挙がるが、「知らない世界がのぞけそう」「面白そう」という理由から、最近は「なんでも屋(便利屋)」を選び、業者に登録する人が増えているのだという。

なんでも屋とは、名前のとおり「できることはなんでも請け負う」というビジネスで、発注者の多くが個人であることが大きな特徴。「地域限定でやっていると、受注量にも限りがある」(都内の便利屋業者)ため、ネット広告やブログで集客しているという。これも、個人が気軽に業者に発注できるという意味で、ネット取引時代ならではの仕事といえる。

本業は営業職のDさん(28歳)も、なんでも屋の業者に登録し、土日に働いて月に約6万円を稼いでいる。実際、どんな仕事があるのだろうか?

「いちばん簡単な仕事は“並び”で、時給は1000円が相場です。アイドルのチケットや限定フィギュア販売などの行列に、お客さんの代わりに並びます。印象的だったのは、新選組のメンバーと恋愛を楽しむゲーム『薄桜鬼(はくおうき)』のイベントの並び。イベント時に限定販売されるグッズが人気で、朝の5時から昼12時まで7時間並び続けました。

周りはほとんどが女性ばかりで肩身の狭い思いをしましたが、お昼に現れたお客さんがすごい美人だったんです! こんな方が新選組の恋愛アドベンチャーにハマっているのかと驚きました」

冬場は寒くて大変だが、技術はいらないし、誰にでもできるということで、ハードルは低い。しかも、「並んでいる最中はニンテンドーDSもできる」と、比較的自由に過ごせるようだ。

しかし、なかにはかなり気を使う並びもある。

「幼稚園の願書受付がその一例。多くの幼稚園は先着順で入園受付をするのですが、親御さんの間では『受験番号が若いほうが合格しやすい』といわれているんです。人気のある幼稚園だと、数日前から列ができることもある。

その列に親御さんの代わりに並ぶので、『真面目な人に見える』ことが条件になります。スーツを着込んで、終電で現場に向かい、0時から9時まで並びました」

一方、「なんでも屋」というだけあって、もっとキツい仕事もあるという。

「最もこたえるのは掃除です。ただし、普通の掃除じゃない。ダ●キンなど、通常の掃除事業者が断るような“ゴミ屋敷”の清掃です。特にヒドい部屋の場合、身長よりも高くゴミが積もっていますからね……」

何年にもわたってため続けたゴミを一気にトラックに詰め込み、ゴミ処理場に運ぶのを手伝うというのが仕事内容。

「しかも、周りの住人にバレたくないというお客さんが多いので、夏でも窓やドアを閉め切った作業になります。実は、男性より女性のお客さんのほうが多くて、ゴミの質も女性のほうが悪い。食べ物が腐っているのは当たり前。使用済みの生理用品が山のように積まれていたり、トイレが詰まって汚物が積み重なっていたりと、見るに堪えないありさまです」

なお、ほとんどの現場ではゴキブリやハエなどの害虫が大量に発生しているので、虫が苦手な人はこの仕事は無理だという。衣装ケースをどかしたら、数十匹のゴキブリがサササッと部屋中に散っていったという身の毛もよだつ現場もあったとか……。

「ゴミ屋敷の掃除は、比較的簡単な現場で日給1万円。人が集まらない現場、汚れがひどい現場では、日給1万5000円が相場。汚物と虫に耐えられれば、けっこういい副業になると思いますよ」

なお、Dさんが登録している業者では、仕事内容がメールで送られてきて、やりたい仕事があったら返信するという仕組み。やりたくないと思うものは、クビにならない程度にスルーすればいいという。

誰でもできるライトな並びで満足するのもよし、深みにハマってディープなゴミ屋敷掃除を楽しむのもよし? 名前のとおり、さまざまな仕事があるのが「なんでも屋」の楽しいところかもしれない。

(取材・文・撮影/ノムラカナ)

週プレNEWS

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング