今すぐ欲しい! 空気清浄機の選び方

週プレNEWS / 2013年4月4日 19時0分

量販店では例年とは比較にならない売れ行きの空気清浄機。チョイスはけっこう悩ましい

毎年の花粉、黄砂に加えて今年はPM2.5まで! せめて自分の部屋にいるときくらいはきれいな空気を味わいたい……。というわけで、空気清浄機がバカ売れ中だが、その実力はいかほど? 各メーカーが競う独自技術、値段、使い勝手などを徹底検証した。

■超強力フィルターの意外な落とし穴!

「スギ花粉、これでもくらえ! プラズマクラスター! 黄砂もかかってこい! HEPAフィルター! PM2.5もまとめて分解してやる! 光速ストリーマ!」

家電量販店の店頭でスーパーロボット大戦ばりにポーズを決めて叫んでいるのは、毎度おなじみ家電ジャーナリストのじつはた☆くんださん! さてはお花見の宴会芸の練習ですか?

「何をのんきなこと言ってるんですか! 今、日本の空気が“毒”だらけになっていることくらいは知っていますよね。スギ花粉、黄砂、PM2.5……。もう考えるだけで目鼻がかゆくなってきます。そんな汚れまくった空気からわれわれを守ってくれるのがスーパー技術満載の空気清浄機です。ヒーロー視するのは当然でしょう!」

確かに、これだけいろいろなものが飛びまくっていると、一家に一台くらいは欲しいところ。

ただ、空気清浄機って各メーカーの製品の性能の違いがわかりにくいです。どれを選べばいいんでしょうか?

「ズバリ、私のメインの一台は、強力な『電気集塵(しゅうじん)+光速ストリーマ』方式を採用し、コストパフォーマンスも高いダイキンの旧モデル『TCK70M』です! 実勢価格は3万円以下。室内でも花粉症の症状がひどい人や、PM2.5対策をしたい人にとっては、最強の用心棒です」

なるほど~。今回は素晴らしい情報をありがとうございました!

「ちょ、ちょっと待ってください。実は週プレ読者にオススメするにあたって、ちょっとだけ引っかかっている点がありまして、そのサイズ(高さ61×幅39・5×奥行き28・7cm)と使用時の音が、ひとり暮らしのワンルームでは気になるかもしれないのです。その存在感と音をたとえて表現するなら、自分の部屋に“番長 清原”がいて、ブンブンとバットを素振りしているようなイメージです」




ちょっとわかりづらいです(苦笑)。つまり、空気清浄能力も価格もバッチリだけど、それ以外の部分で好みが分かれる製品だと。

では、それ以外の空気清浄機についても教えてほしいのですが、そもそも各社の性能の違いがよくわかりません。

「まず、現代の空気清浄機には“飛び出す攻撃型”“引き込む防御型”があります」

攻撃型と防御型?

「攻撃型とは、イオンを大量に放出し、ウイルスや花粉を酸化分解するというもの。シャープのプラズマクラスターパナソニックのナノイーが代表的ですね。一方、防御型とは、強烈なプラズマ放電などで発生する高速電子で、清浄機内に吸い込んだウイルスや花粉を分解するというもの。前述のダイキンの製品などがこの方式を採用しています」

どちらもウイルスや花粉を分解しようという発想には変わりありませんね。しかし、空気清浄機といえば、フィルターに空気を通してきれいにするという単純なものをイメージしていました。

「もちろん、超強力なフィルターと大風量が売りの製品もありますよ。スウェーデンのブルーエア社の製品で、微細なPM2.5も瞬間除去してくれるスグレモノですが、残念ながら、これは週プレ読者にはオススメできません」

はて、それはなぜですか?

「たとえるなら、彼らは空気清浄機界のダイソン。値段が高いのです。性能とデザインは魅力的ですが、小金持ちのための“実用インテリア”だと思って、われわれはスパッとあきらめましょう」

う~ん、確かに、同社のコンパクトモデル、12畳対応の「270E」で実勢価格5万円以上と少々お高めだ。でも、国産メーカー各社の売れ筋と比べて、せいぜいプラス1万5000円から2万円程度でセレブ気分が味わえるなら、選択肢として全然アリでは?

「甘すぎます! 確かに、本体購入価格の差は1万5000円から2万円程度かもしれません。しかし、一度買うと、6300円もする専用ダストフィルターを、年に2回交換しなければならないんです。しかも、空気の美しいスウェーデンなら年2回で済むかもしれませんが、今の日本なら年3回の交換が必要になるかもしれません。さらに、ヘビースモーカーなら年4回、中国なら毎週の交換が必要になるかもしれません(苦笑)。当たり前のことですが、空気中の汚れを除去するほどフィルターの寿命は早まるわけです」




なるほど。ちなみに、国産メーカー各社の製品のフィルター交換はどうなっているのですか?

「フィルター10年交換不要モデルが主流です。それらと比べると、10年間で10万円ほどのランニングコストの差が出ます。合コンが10回はできますよ(笑)」

確かに、海外メーカー製品に多い定期交換型高性能フィルタータイプの空気清浄機の購入には、ランニングコストの問題を考える必要がありそう。

「どのメーカーの空気清浄機にとってもフィルターは重要です。ただ、フィルターのみに頼るかぎり、膨大なランニングコストの問題が出てきます。その点、プラズマクラスターや光速ストリーマなどの国産ハイテク技術は、フィルターの負担を大幅に減らして空気清浄するエコ技術ともいえるのです」

さて、空気清浄機の性能とタイプについてはなんとなく理解できましたが、実際のところ、どれを選べばよいのでしょうか?

■出費が痛い人には激安イオン発生機も!

「まず、男子のひとり暮らしなら、たばこを吸うか吸わないかで、選ぶ機種を変えたい。愛煙家なら“攻め”のアクティブプラズマイオンと、“守り”の光速ストリーマをダブル装備したダイキンのクラス最強マシン『MCK70N』が最適でしょう。実勢価格は4万5000円前後。強力な分解力で消臭効果を確実に実感できます。若干ですが、旧モデルより“騒音”も小さくなった気がします(笑)。

一方、嫌煙家ならハウスダスト吸引に優れたツインルーバー2WAY吸引のパナソニック『F-VXG50』がオススメ。こちらも実勢価格は2万5000円前後。ホコリのたまりやすい独身男子の部屋の空気をグイグイ吸い込んでナノイーで清浄してくれますし、部屋干しの洗濯物のにおいも防げる。ナノイー搭載機は美肌効果もあるので女子ウケも期待できる(笑)」

では、最近気になるPM2.5対策はいかがでしょう?

0.3マイクロメートル以上の大きさの粒子を通さない『HEPAフィルター』(シャープ、日立、東芝などが採用)搭載モデルがオススメです。具体的にはシャープの新鋭機『KI-BX50』。実勢価格4万5000円前後という高級機ですが、高濃度プラズマクラスター25000と10年交換不要のHEPAフィルターで攻守のバランスがハイレベル。効き目がマイルドな製品が多いシャープ製品の中ではガツンと効果が感じられます。最初に紹介したダイキンの電気集塵+光速ストリーマ方式と並び、PM2.5対策として、現状ではベストな選択ですね」

ところで、じつはたさんのオススメする空気清浄機は、狭いワンルームにはオーバースペックな12畳以上対応のものが多いですね。何よりも激安が好物の人なのに、どうしちゃったんですか?

「よく気がつきましたね! 空気清浄機は、できれば使う部屋の広さの倍以上の広さに対応するスペックのモデルを選ぶべきなんです。部屋の広さギリギリのモデルだと、『これ、本当に効いてる?』と不安に感じることになります(苦笑)。せっかくのきれいな空気も、部屋の隅々まで行き渡らなければ効果を感じられず、残念な思いをするだけですから(笑)」

病(?)は気から。その感覚はなんとなくわかります(笑)。いや~、空気清浄機って奥が深い。

しかし、各社の空気清浄機の魅力は十分わかりましたが、あらためて数万円もの出費は痛い……。

「そんな人には、激安価格で入手可能なイオン発生機をオススメします。デスクの上や枕元など、ピンポイントバリア的に使用するなら有効です。シャープのプラズマクラスターイオン発生機『IGEX20ポータブル』なら実勢価格8000円前後で高濃度プラズマクラスター25000搭載。さらに、オイルランプのロゴの石油ストーブで有名な日本エー・アイ・シー社の『AJ-SP01A』なら同じクラスのイオン発生装置付きで実売3000円前後。イオン美顔器のように顔面直撃で使えば、マスクの煩わしさから解放されます(笑)」

部屋中をきれいにするのが無理なら、まずは“顔射”から始める手もあり?

(取材・文・撮影/近兼拓史)

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