『NEWS ZERO』新キャスター・山岸舞彩「できないことがなるべく少ない人間でありたい」

週プレNEWS / 2013年5月1日 12時0分

「もっともっとキャスターとしての実力を磨いて、いつかNHKで恩返しできる日が来ればいい」と語る山岸舞彩

NHK『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』ではメインキャスターを務めオジサマたちの“週末夜の恋人”として人気を博した山岸舞彩。4月からは日本テレビ系『NEWS ZERO』のキャスターとして報道という未知のフィールドへ挑戦、キャスターとしての彼女の人気と注目度の高さがあらためて浮き彫りになった。ともすれば「美脚」や「ミニスカート」というわかりやすい言葉が先行しがちな彼女だが、話を聞くと驚くほど飾らない一面が見えてくる―。

■ふたつ同時には欲しがらない

山岸舞彩というきれいな女のコがいる―。そのキャスターの存在が、それまで以上に知られるようになった経緯については、あの松木安太郎がひと役買っていることは間違いない。

2011年のサッカーアジアカップ。「ふざけたロスタイムですねー」「もうふざけたPKはいらないですよ」。松木氏が紡いだ数々の名言をご記憶の方も多いだろう。感想とも応援ともつかない彼独自の“チア解説”は賛否両論を集めたが、その反対側でNHKのスタジオにたたずむ美脚のキャスターは、日に日に評価を上げていった。

松木さんじゃないほうのチャンネルにしようよ―。代表が勝ち上がるにつれ、スポーツバーのカウンターではいつしか「松木さんじゃないほう」が男たちの合言葉になっていた。折しも、彼女のモノクロ写真が『週刊プレイボーイ』に初登場した1ヵ月後のことだった―。

***

―週プレとは2度目の対面です。

山岸 覚えてます! (当時の掲載誌、2011年1・2号を見て)若い! 髪明るい!

―この頃、アジアカップの放送を見て山岸さんのファンになったという方は多いと思います。あの、早々に服装の話で申し訳ないんですけど、あの頃からはかれていた丈の短いスカートは、やはり戦略的な意味合いもあって?

山岸 あれは……実は全部私服なんです。『サタデースポーツ』『サンデースポーツ』が始まってからは衣装を用意していただくようになったんですけど、アジアカップ以前はすべて私服でした。

おしゃれには気を使いますけど、そこまで服装に頓着ないんですよ。丈云々(うんぬん)じゃなくて、自分の気に入ったものを身に着けたいというか……。番組でもスタッフの皆さんが「絶対出したほうがいいよ、ミニでいこうよ」って言ってくれたので、「せっかく手脚も長く、大きく生まれてきたんだから、じゃあ出すか」って感じでしたね。

―その頃からもう2年。振り返っていかがですか?

山岸 仕事に関しては、自分に自信を持てるようになったというのが一番の変化ですね。やっぱり昨年、ロンドン五輪に現地キャスターとして行かせていただいたのが本当に大きかった。毎日毎日6時間以上の中継をやるし、表彰式がまったく始まらなくて、工藤さん(NHK・工藤三郎アナ)に助けてもらいながらではありましたけど、本来2分の予定だった尺を20分以上アドリブでしゃべり続けたこともありましたし……。大変だったけど、最近ではどんな仕事がきても「なんとかなるんじゃないかな」って思えるようになりました。

―今後、目指しているキャスター像はありますか?

山岸 阿川佐和子さん。キャスターの仕事のなかでも、私、インタビューって特に好きなんですよ。相手ありきだから、自分の力だけではどうにもならない部分があって、そのなかでどうやって相手の心を開いていくか……そこにすごくやりがいを感じるんです。

阿川さんって、インタビュー中にさらっとすごい球を投げることがあるじゃないですか。「うわ、それ聞いちゃったよ!」って。でもその投げ方がとても柔らかいから、相手もしっかり受け止めてくれるんです。とても勉強になるし、いずれはああいう、チャーミングな女性になりたいですね。

―球を投げるで思い出しましたけど、少し前に大リーグ、テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有投手に山岸さんがインタビューされた際の映像、話題になっていましたね。「あのダルビッシュが骨抜きにされている!」って。ダルビッシュ投手も非常にリラックスされていた印象でした。

山岸 (笑)。あれは……とにかく「知ったかぶりをしない」ことに気をつけました。スポーツの仕事をさせていただくなかで自分なりに勉強したこともたくさんあります。でも一線で活躍されている選手たちからしたらその知識って高が知れているわけじゃないですか。だからわからないことは「わかりません!」ってちゃんと言うようにして……「なんであの場面でバッターの頭にデッドボールいっちゃったんですか?」とか。そうしたら「いや、別に当てようと思ったわけじゃないから(笑)」って、じゃあ教えてあげるよという感じでしゃべってくださっていた部分はあったと思います。

―でも相当の準備を重ねた上で臨んだんですよね?

山岸 もちろん、本当に素人じゃダメですから、準備はこれでもかというくらいきっちりしていきましたよ。ダルビッシュ投手のそれまでの投球内容や試合を観ていて気づいたことを全部スコアブックに記録して、付箋もいろいろつけて。これ見よがしに膝に抱えていたわけではないですけど。

―山岸さんを語る上で、ひとつ「準備」という言葉はキーワードになるような気がします。今の仕事を頭に思い描くようになったのは中学時代だと聞きました。そして、キャスターを目指すためにそれまで続けていたゴルフも水泳も、高校に上がるときにスッパリおやめになったということも。

山岸 親の方針で、何か(新しい)目的がないと、何かをやめることができなかったんです。私はしゃべることが好きだったのでキャスターという選択肢はかなり早くから考えていました。じゃあそのためには何をすればいいんだろう? と、最初に始めたのが英語の勉強でした。当時、わが家は留学生の受け入れをよくやっていたので、その子たちの世話を一手に引き受けて一日中英語で話すようにしたんです。そうすれば、高校の3年間でちゃんとしゃべれるようになるだろうって。

―ゴルフも水泳もかなりの成績だったそうですが、未練は?

山岸 ないです! 私、ふたつ同時には欲しがらないんですよ。

■普通の女のコと同じで恋愛もしていました

―このあたりで趣向を変えて、今日の取材のために事前に用意していた「読者の皆さんからの質問」をぶつけてみたいのですが。

山岸 全然問題ないですよ! 私、答えないこととかありません。

―すてきです。では……「『肩さん』というあだ名が定着していますが、実際山岸さんはこれについてどう思っているのですか?」(神奈川県・会社員・男)

山岸 いきなりきましたね(笑)。大変光栄に思っています!

―スタジアムなどでも一般のお客さんにそう呼ばれるそうですね。ネット上でも「あの肩にショルダータックルされたい」というようなコメント、よく見ます。

山岸 おもしろい(笑)。最初は複雑な感じでしたが、最近では自分でもネタにしています。隣のアナウンサーさんとぶつかったときに「ごめんなさい! 私の肩幅が広すぎて」なんて。

―たくましいです。次、いきます。「ノンフィクション系の本をよく読まれるそうですが、マンガや小説はお読みにならないのですか?」(宮城県・公務員・男)

山岸 『永遠の0(ゼロ)』(百田尚樹[ひゃくたなおき]著)は最近読み直した小説のひとつです。新刊が出た年に母に薦められて読んだのが最初です。自分の知らない戦争の時代があって、その上に今の生活が成り立っているんだって強く考えさせられました。日本人全員に読んでほしい一冊です。自分の周りのちょっとした不満とか悩みとか、その時代を生きていた人たちからすればなんて小さいんだろうって、その小説を読んで思えるようになりました。

―「学生時代はどんな学生でしたか?」(奈良県・大学生・男)

山岸 ボスみたいな感じ。

―ひと言でまとめてきました。

山岸 ウソです(笑)。ただ、仕切り屋でしたね。クラス委員をずっとやっていて、先生たちとも仲良かったです。

―定番の質問ですが、恋愛は?

山岸 普通の女のコと同じようにしていましたよ。初恋は幼稚園で、コマ回しの達人みたいなコがいて、好きでしたねー。

好きな人がいると「がんばろう」とか「かわいくなろう」とか……女のコって絶対そういうところありますよね。中学まではゴルフをしていたから、仲良くなるのはゴルフしている男のコが多かった。気になるコがいたりすると、試合がすっごく楽しかったですね(笑)。

―ちゃんと乙女ですねー。最近はいかがですか?

山岸 最近はそれどころじゃないです。今、自分の中で仕事がすごく大事で大きな部分を占めていて……大好きで。恋愛することを悪いことだとは絶対思わないけど、自分がやるべきことがはっきりしている今、恋愛よりも、まずはキャスターとしての自分を追求していきたいっていう気持ちが強いんです。

―いずれは、また……?(笑)

山岸 私も女だし、いつかは、ね(笑)。まだまだ先の話になりそうですが……。

■NHKへの思いとこれからの自分

―最後に、これは私からの質問です。このタイミングですから、活躍の場をNHKから『NEWSZERO』に移されたことについて触れさせてください。

山岸 NHKでは本当にたくさんのことを勉強させていただきました。私は、NHKやそこで出会った皆さんに対する恩はこれからも絶対に忘れないし、NHKのおかげで今の山岸舞彩があると断言できます。もっともっとキャスターとしての実力を磨いて、いつかNHKで恩返しできる日が来ればいいなって、本気で夢に見ています。

―きっかけはあったのですか?

山岸 私はNHKの職員ではないからあの場所にずっと居続けられるわけではないし、ちょうど契約の終了の時期でもありました。タイミングというものが重なった結果だったと思います。

あと、私の気持ちの部分で言えば……私、できないことがなるべく少ない人間でありたいんですよ。なんでもできるようになりたいし、そのできるレベルをすごく高いところに設定しておきたい。だから、キャスターという大きなくくりで見たときに、まだまだ自分にできないことってたくさんあるな、って感じたんです。それがひとつのきっかけといえばそうですね。

―今後、山岸舞彩はどうなっていくのでしょう?

山岸 立っているステージにこだわりはないんです。それよりも現場に行ったり、スタッフの皆さんと気持ちを共有していい番組を一本つくり上げたり、自分が見たもの聞いたことを、視聴者の皆さんにいかにわかりやすく伝えるか考えたりするほうがずっと重要で。

一方で、自分がやった分を評価してほしい気持ちはあるんです。この世界だと、名前が売れることと評価ってある程度イコールだから、矛盾も感じますけど……そうですね、自分で自分を納得させられるような高みへ上ること。それが、当面の山岸舞彩の目標です。

***

いつかは、教えたい。キャスターを目指す後輩たちに、指導できるほどの技術と実力を身につけたいと、山岸は「未来の挑戦」の内容を口にした。あきれるほどポジティブで、気取りのない、どこにでもいそうな、しかし実際はどこにもいない26歳―。前だけを見続ける彼女を表すのは、そう、「自信」とか「向上心」とか……そんな言葉こそがふさわしい気がした。

(撮影/大村克巳)

●山岸舞彩(やまぎし・まい)




日本テレビ系『NEWSZERO』の月曜~木曜にキャスターとしてレギュラー出演中。座右の銘は「万里一空」(世界はどこまで行っても同じ空の下)。この言葉を思い浮かべると、たいていの悩みは「ちっちゃいちっちゃい」と思えるのだとか

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