前田の“デスゴール”で、なんと浦和レッズの女子チームが降格危機?

週プレNEWS / 2013年5月15日 15時0分

「磐田の前田遼一がその年のリーグ戦で初ゴールを決めた相手は、必ずJ2に降格する」

これがJリーグで囁(ささや)かれている背筋も凍る都市伝説、前田の“デスゴール”である。2007年の甲府に始まり、東京V、千葉、京都、山形、記憶に新しい昨年のG大阪と、この不吉なゴールに襲われたチームは毎年必ずJ2へと突き落とされてきた。

そして、迎えた今年4月6日、注目のデスゴールを食らったのは浦和だった。

しかし、今季の浦和はその磐田戦に2-1で勝って以降も好調をキープ。常に上位争いをしている。スポーツ紙サッカー記者のA氏がこう語る。

「浦和は就任2年目のペトロビッチ監督の攻撃サッカーがしっかり浸透しているし、選手層も厚い。この先大崩れしてJ2に陥落することは、まずないでしょう」

……だとすると、浦和はありがたくないジンクスの連鎖を断ち切ることにとうとう成功した?

いや、そうではない。

なんと、デスゴールのとばっちりを、同じクラブの女子チームである浦和レッズレディース(浦和L)が受けていたのだ。

今季の浦和Lは開幕戦で大阪高槻に勝ったきり、以後は泥沼の6連敗。第7節終了時点で10チーム中9位と、最下位争いの真っただ中なのである。なでしこリーグのレギュレーションでは、最下位チームは自動降格。9位だとしても、チャレンジリーグ(2部に相当)2位チームとの入れ替え戦が待っている。

後藤三知(みち)、吉良知夏(きら・ちなつ)といった実力派の若手をはじめ、猶本光(なおもと・ひかる)、池田咲紀子(さきこ)ら昨年話題となったヤングなでしこ組もひしめくホープ軍団。そんな浦和Lが、戦力的に劣る伊賀FCくノ一、ジェフ市原・千葉L、アルビレックス新潟Lの後塵を拝しているだけでなく、学生選手ばかりの昇格組、吉備国際大よりも下位にいるのだから、これはどう考えても異常事態だ。

とはいえ、浦和Lの低迷に関しては不吉なジンクスの影響ばかりでなく、開幕前からチーム強化上の失策が懸念されていたのも事実。山郷(やまごう)のぞみ、矢野喬子(きょうこ)らフル代表歴のあるベテラン勢が昨シーズン限りでごっそり退団、もしくは引退したにもかかわらず、フロントは即戦力選手の補強をしなかった。結果、チーム力が低下したばかりでなく、リーダー不在で求心力のない集団になってしまったのである。

「もしかすると、フロントが他クラブの中堅やベテランに声はかけたものの、移籍にまで至らなかったのかもしれない。でも、そうだったとしたら、経験豊富な人物に若手を託すというのが、チームづくりの定石のはず」(A氏)

海千山千の指導者が選手を育てつつ、試合では戦術や采配を駆使して、しぶとく勝ち点を積み重ねていく、というわけだ。

しかし、フロントは今季から新監督として、42歳の手塚貴子氏を招聘した。彼女はかつてU-16やU-19の女子代表でコーチを務めたとはいえ、トップリーグの指揮官としては素人同然。ひよっ子ぞろいのチームをルーキー監督が率いたのでは勝てるはずもない。つまり、今季の浦和Lの迷走は、クラブ自らが招いた面もあるといえる。

「ただ、選手や指揮官の経験不足が不安材料だったとはいえ、浦和Lのポテンシャルそのものは決して低くない。記者連中の間では、悪くても5位から7位に沈む程度じゃないかとみられていた。それが、限りなく最下位に近いブービーですから。やっぱり、“あれ”のせいだとしか思えない」(A氏)

男子が無理なら、同門の女子チームをまさかの大不振へと引きずり降ろす。前田のデスゴール、恐るべし……。

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