NHK朝ドラ『あまちゃん』の視聴率が関東と関西で全然違うワケ

週プレNEWS / 2013年6月23日 12時30分

NHKの朝ドラ『あまちゃん』が大人気だ。ストーリーは、架空の街、岩手県北三陸市で海女を目指すことになった東京出身のヒロイン、アキ(能年玲奈[のうねん・れな])が地元の人気者となり、さらに6月24日から放送される「東京編」では芸能界に飛び込み、アイドルを目指すというもの。

ドラマ開始当初から『あまちゃん』の魅力を訴えているアイドル評論家の中森明夫氏がこう語る。

「このドラマは革命ですよ! 保守的なNHKの朝ドラで、今どきのアイドルを題材にしているわけですから。例えば、ドラマ中に出てくるアイドルグループ『GMT47』(ジモトフォーティセブン)がAKB48のパロディだなんてわからない年配の視聴者もいるはず。それでいて、アキの母親役の小泉今日子と薬師丸ひろ子の初共演まで実現させるなど中高年視聴者の興味もつなげている」

NHKの朝ドラでは7年ぶりに視聴率20%超え(関東地区、ビデオリサーチ調べ。以下同様)の好スタートを切り、その後も視聴率20%台をキープ。まさに国民的人気ドラマだ。

だが、このあまちゃん、実は関東と関西では視聴率が大きく異なる。第9週(5月27日~6月1日)の関東地区での週間最高視聴率が21・6%なのに対し、関西地区では15・9%と、5.7%もの開きがある。いったい、なぜ?

NHK大阪放送局の広報担当者に聞いてみた。

「これまで朝ドラの視聴率は関東より関西が2、3%低くなる傾向にありました。例外は大阪が舞台の『カーネーション』(2011年)くらい。ただ、舞台が大阪なら視聴率が高くなるというわけでもありません。今回の大きな開きについても、理由は分析できていません。われわれとしても不思議としか言いようがなく……」




お次は大阪のご意見番、街のおばちゃんたち。「天下茶屋(てんがちゃや)駅前商店街」(大阪市西成区)と「天神橋筋(てんじんばしすじ)商店街」(大阪市北区)のふたつの商店街で25名ずつ計50人を直撃した。すると、「時々観る」(5人)と「いつも観る」(6人)という、なんとも判断に困る“視聴率”が出た(苦笑)。

しかも、観ない派(観なくなった派)の意見も「小泉今日子みたいなおかんは現実にはおらんやろ」「昔の名作『おしん』とかと比べて、話が軽すぎ」「大阪の人間は朝忙しいからテレビ観てるヒマなくて、だんだんストーリーがわからへんようになる。そやから連続ドラマはあかんわ」と、てんでバラバラ……。

テレビ番組に詳しい“雑学王”ことコラムニストの唐沢俊一氏がこう分析する。

「関西の人気番組の特徴は3つ。1点目はローカル意識。以前、私が関西の人気司会者の番組に出たとき、その人の発言を遮ってしゃべったのですが、後で局から軽く注意されました。ゲストはあくまで司会者の進行を助ける役目で、視聴者もそれを求めているのだと。関東の人間にはさっぱりわかりませんよね。でも、それだけ関西のテレビ番組には関西の常識があるわけです。

2点目はカウンター精神。『仮面ライダー』がいい例で、放送開始当初の視聴率はどの地方でも低かったのですが、関西方面からじわじわと人気が出て、ついには全国区となった。その点、『あまちゃん』は、まず関東でブームになったという認識があり、距離を置いているように見えますね。やはり、関東で人気の番組は観ないという傾向があるのではないでしょうか。

3点目はわかりやすさ。ドラマはドラマとしてはっきりしているものがいいということ。朝ドラでいえば、過去の『おしん』のようなわかりやすい人情モノです」

なるほど。関西の視聴者の独特な気質はなんとなくわかった。

でも、近年では最高傑作と評判の朝ドラを観ないのは、やっぱりもったいなくない?

(取材協力/ボールルーム)

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