民主党はまるで、正体不明の妖怪“ヌエ”のような政党だ

週プレNEWS / 2013年7月30日 10時0分

7ヶ月前まで政権与党だった面影は、今の民主党には見当たらない。

現在、衆議院における民主党の議席は57(自民党は295)。そして参議院は59(自民党は115)と、自民党に対抗するどころか、もはや第2党と呼ぶにもはばかられる数字だ。

なぜ、ここまで急落してしまったのか。それは、先の参院選における東京選挙区での戦いぶりに表れていた。

東京選挙区の改選数は5。当初、民主は現職の鈴木寛、大河原雅子両氏を公認していた。しかし、このままでは共倒れになりかねないと、公示日のわずか2日前に大河原氏の公認を取り消し、鈴木氏に候補を一本化したのだ。

すると反発した大河原氏は無所属で出馬を強行、民主東京は事実上の分裂選挙を戦うはめとなってしまった。

開票日、まず落選が確定したのは無所属の大河原氏だった。民主党の有田芳生氏は、敗因を、こう分析する。

「公認と無所属の候補では選挙の戦い方がまるで違う。当初、大河原さんの事務所には民主の各支部長らもたくさん顔を見せていた。それが公認取り消しになった途端、潮が引くように姿を消してしまった。党の支援がないため、選挙カーの台数も少なくなるし、これではいかに前回トップ当選の大河原さんとはいえ、満足に戦うことはできません」

とはいえ、結局は公認を受けた鈴木氏も落選。公認候補をひとりに絞ったとしても、結果は同じだったのだ。有田議員が続ける。

「安倍・自民に対して、きっちりと対抗軸を打ち出した政党や候補は強かった。無党派の反自民票の受け皿となったからです。ところが、民主にはそうした明快さが欠けていた。まるでヌエ(『平家物語』などに登場する正体不明の怪鳥や妖怪)のような政党になってしまった。これでは有権者が信用できないのも当たり前です」

全国紙の政治部キャップもあきれる。

「公示2日前の公認取り消しなんて、異例中の異例。本来なら、もっと早くにどちらかひとりが比例区に回るなどの調整をすべきでした。ところが、海江田執行部にはその調整能力すらない。民主はもはや政党の体(てい)をなしていません」

参議院が3年ごとに半数を改選するのは、日本国民の常識。選挙まで十分な準備期間がありながら、有権者に政策を訴えることもできず、候補者を絞ることもできずでは、大敗も当然といえる。

■週刊プレイボーイ32号「“野党復活”への奥の手」より

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