カウンターコーヒーVS缶コーヒー、熾烈なコンビニバトルを制するのは?

週プレNEWS / 2013年10月29日 12時0分

冬になると需要がより増えそうなカウンターコーヒー。缶コーヒー一択だったコンビニで新たなヒット商品となっている

今、同じコンビニ店内で熾烈な覇権争いをしている商品が、「缶コーヒー」と「カウンターコーヒー」だ。

昨年よりコンビニ各社が本格導入しているカウンターコーヒー。価格は各社まちまちだが、セブン‐イレブンはいれたてコーヒーのレギュラーサイズが100円とあって、今夏にはアイスコーヒーがバカ売れし、一時は発売中止にまで追い込まれたほど。

そもそもコンビニメーカーが「カウンターコーヒー」に着目した背景には、マクドナルドのコーヒーの存在が大きいといわれている。マクドナルドは2008年、本格高級コーヒー豆を使用した「プレミアムローストコーヒー」を100円で販売したところ、1ヵ月で3000万杯を売り上げる大ヒット。こうした動きにコンビニ側が反応したのだ。

これまではコンビニで買うコーヒーといえば、缶コーヒーほぼ一択だったから、缶コーヒーメーカーにとってこれは相当な痛手なはず。実際、某コンビニ店員からは「『おいしいし、安いし、これじゃ缶コーヒーなんて買わないよ』と言うお客さんもいました」との声も聞かれた。

「カウンターコーヒーの本格導入により、コーヒーの役割に変化が出ているのは事実です。これまでコーヒーはショートブレイクで素早く飲むことが多く、190g缶がちょうどよかった。でも今はゆっくり楽しむ人が多くなったので、われわれもニーズに対応できるよう、ペットボトルサイズのラテに力を入れています」

そう語るのはキリンの広報担当だ。

さらにサントリー食品インターナショナルの担当者も「カウンターコーヒーの出現により、缶コーヒーの販売スペースが狭くなった店舗もあります。主流だった190g缶のシェアも少しずつ減っていますが、今コーヒーは仕事などをしながらゆっくり楽しめるようなスタイルが求められているのだと思います」と語る。

一方、売り上げの自動販売機に占める割合が約9割を誇るといわれるダイドードリンコはどうか。

「カウンターコーヒー導入などの市場環境の変化を危惧し、当社では昨年37年ぶりに看板商品『ダイドーブレンドコーヒー』を大リニューアルしています。大々的な宣伝・広告を行なったおかげで全体の売り上げは1.2%増加しました」(ダイドードリンコ広報)

大きな脅威ではないが、少なからず影響は受けている様子だ。

ただ、現在、カウンターコーヒーはすべてのコンビニに導入されているわけではない。例えばローソンの場合は全店舗数約1万1000店のうち、導入済みの店舗は約4300店。半分以上は未導入だが、今後間違いなく増えていくだろう。コンビニにおける缶コーヒーのシェアは、今後さらに劣勢になる可能性はある。

ちなみに、その他の各社メーカーのカウンターコーヒーに対する見解は下記のとおり。

○日本コカ・コーラ(主要ブランド:GEORGIA)




コンビニのカウンターコーヒーに関しては、現状、当社でコメントすることは特にないと考えております

○サントリー(BOSS)




190g缶コーヒー市場が厳しいなかで、ボトル缶やペットコーヒー市場は伸長しており、そこに対しても商品育成および強化をしていきます

○アサヒ飲料(WONDA)




それぞれのよさがありますが、当社は缶コーヒーの新しい価値のご提案と市場の活性化を目的に、独自のおいしさをご提供し続けていきたいと考えます

○ダイドードリンコ(ダイドーブレンド)




それぞれの消費者ニーズが存在すると認識していますが、当社は手軽さのなかに本格的な味わいを感じていただける缶コーヒーを訴求していくつもりです

○キリンビバレッジ(FIRE)




コーヒー自体の役割が変わりつつあるなか、ゆっくりとした時間に合う「ラテ」など、それぞれの役割に応じた提案を行なっていきます

今のところあまり気にしていないふうのコカ・コーラをはじめ、全体的に「自社の味を追及していく」的なニュアンスの回答をいただいた。

いれたてを楽しめるカウンターコーヒー。持ち運びに便利で、味も多様な缶コーヒー。消費者にとって、選択肢が増えるのは歓迎すべきこと。しばらくは静かな戦いが続きそうだ。

(取材・文/井出尚志 渡辺雅史 高山 恵 山田奈央[リーゼント] 小山田花子 鈴木晴美 原 彬)

■週刊プレイボーイ45号「16ページ大特集 アラサー男子のリアルライフを支えるチェーン店&サービスの業界別勢力マップ!!」より

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