トップジョッキーが“クルマ愛”を語る! 柴田善臣「車も馬も一緒。うまく乗るのが運転手、ジョッキーの腕だよ」

週プレNEWS / 2013年12月29日 6時0分

犬と車が大好きな柴田善臣騎手。コンビニにもこのランボルギーニ・ガヤルドで出かけるとのこと

昔から乗り物が好きだったんですよね。子供のときは自転車をちょっといじって形を変えてみたり。まぁ、この競馬の世界に入ったのも乗り物が好きっていうのがあったからなんですよ。

18歳でジョッキーデビューしたときに知り合いから譲り受けた日産スカイラインに始まって、かれこれ40台近くの車を乗り継いできました。それくらい車にハマったのは“エンジン”に惹(ひ)かれたから。エンジン音が好きでね。あとはスピード。自分の足では体験できないスピードを感じられるし、アクセルを踏み込んだときの加速感がたまらないんです。それに車も馬と一緒で種類によって癖があって、それをうまく乗るのが運転手、ジョッキーの腕なんだよね。

僕は釣りも趣味でアウトドア全般が好きだから、目的に合わせて車を乗り換えるのも楽しい。毎月いろいろな車雑誌で自分なりに勉強して「釣りに行くならこの車だな」とかイメージして、それに当てはまった車が見つかったら買う。実は、愛犬のためにキャンピングカーを買ったこともあるんですよ。スタンダードプードルっていう大きい犬種だから、ぷらっと出かけて公園で遊んで、疲れたら車の中で一緒に昼寝して……って考えたら、キャンピングカーがいいなって思っちゃって。

でもね、犬にも車の好き嫌いがあるみたいで、10年くらい前に買ったハマーのH2はどうもダメだった。犬が車酔いしちゃって……。だから、それはすぐ手放しました(苦笑)。

車を買うと、それをいじる面白さも出てくる。シートが気に入らなかったらシートだけ買ってきてつけ替えたり、車高を変えてみたり。自分に一番しっくりくるモノに変えるんです。その過程で「この部品を入れたらどうなるんだろう」とか試行錯誤するのも楽しい。まぁ、いろいろいじりすぎてエンジン丸ごと壊しちゃったこともあるけどね(笑)。

それだけ手をかけちゃうのってやっぱり車がかわいいからなんですよ。でも、最近はろくに手入れしないで汚い車に適当に乗ってる人が多い気がするよね。たぶん、車を単なる移動手段としか思ってないから大事にしないんですよ。

確かに、車はハンドル握ったまま行きたいところへ行ける便利な道具だけど、それだけが魅力じゃない。僕は馬に乗って、ものすごいスピードを体験してるけど、いろいろストレスもあるんです。

やっぱり勝負だからスピードを抑える場面もある。僕以上に馬も全開で走りたいだろうからストレスを感じてると思うんですよね。でも車は「アクセルを踏んだ分だけサーッと進む」ことが実感できるからスゴく気持ちいいんです。レース後に高速を飛ばすのなんて最高ですよ! まぁ、職業柄、カーブの曲がり方にこだわっちゃったり、高速に乗るとほかの車の動きを気にしちゃったりするんですけどね(笑)。そういうちょっとした“レース”も面白さなんですよ。

僕の場合は「自分はこんだけ仕事頑張ったんだから、こんぐらいのご褒美で」と思って車を買うから、よけいに乗るのが楽しいのかもしれないですね。でも、今の若い人たちって車はもちろん、靴にも時計にもお金をかけない人が増えている気がして。それって、仕事をがむしゃらに頑張ってないからじゃないかなって思っちゃう。「これでいいや……」って諦めてる人が多いっていうか。

もっと頑張ればいいカッコもできるし、いい車も買える。いい車に乗るようになれば、気を使って運転をするようになって楽しみもわかってくるんです。それに僕の経験上、今の時代も車を大事にして乗ってる人には、やっぱり女の人がついてくるしね(笑)。

だから「なんか元気ねーな」って人は、思い切って車を一台買っちゃうといいかも。だって車買うと、ウチにいなくなるから(笑)。乗りたいから出かけちゃうんだよね。僕なんて、コンビニ行くのにもランボールギーニ・ガヤルドに乗るし。車って、男にパワーを与えてくれるものだと思いますよ。

(取材・文/short cut [岡本温子、山本絵理]、撮影/五十嵐和博)

■柴田善臣(しばた・よしとみ)




1966 年生まれ、青森県出身。18歳でジョッキーデビューし、26歳でGⅠ安田記念を制覇。その後、3年連続でシーズン最多勝利を果たす。2011年にはJRA通算2000 勝を達成。

 

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