旅人マリーシャの世界一周紀行:第9回「ウルグアイでUSドルをゲットし、ブエノスアイレスで“闇両替”せよ!」

週プレNEWS / 2014年4月3日 16時0分

ウルグアイ名物チビートスをチビッコ旅人マリーシャがかぶりつく!

皆さんこんにちは、マリーシャです。前回の強盗事件では、ご心配をかけてしまいごめんなさい。たくさんの励ましに勇気づけられ、おかげさまで旅の日常生活に戻りつつあります。

強盗被害者の会で助け合った仲間たちも、「パスポートができたー!」「お金が届いたよ!」と、気持ちも新たに旅立っていきました(ただ、例の南アフリカのコだけはまだパスポートが取得できず、心が痛みますが…)

さて、事件のせいで1週間もブエノスアイレスに滞在することになり、宿泊費と生活費でアルゼンチンペソが皆無に。また強盗に狙われないか怖いけど、そろそろお金をおろさなくては。

しかし! ここで問題が発生。名付けて「アルゼンチン問題」。そう、現在アルゼンチンペソの公式レートは相当悪い! 銀行でお金をおろすにも、クレジットカードを使うにもすごく損をすることになる。

そこで、旅人の間でひそかに常識となっているのが、“闇両替”。これなら、アルゼンチンで価値の高いUSドルをかなりの高額レートで両替できる。その差、なんと1.5倍! 「闇両替」なんてどこか犯罪めいた響きがあるけれど、要は個人間での両替。現地の言葉では普通に「カンビオ(両替、交換)」だし、警察にも暗黙の了解。(そもそも強盗事件も大して相手にしてくれない警察だけど…)

じゃあその常識にならって私もUSドルを両替しよう→しかーし財布にはすでにUSドルがほとんどない→そしてアルゼンチンではUSドルがおろせません。どうする私? どーすんのよ? …と、そういえば、カーニバルで浮かれていた頃に、リオの宿で日本人のコたちが口を揃えて「ウルグアイにドルを取りに行かないといけない」と言っていたのを思い出した!

そう、隣国ウルグアイではATMでUSドルがおろせるのだ。そうと決まれば、12カ国目はウルグアイに決定! ブエノスアイレスの対岸にあるウルグアイのコロニア・デル・サクラメント(以下コロニア)はフェリーでたった1時間。その近さからか、現地の人もウルグアイにUSドルをおろしに行くらしく、最近は一度におろせる額が少なくなったそう。そして皆がお金を引き出しまくったATMは運が悪けりゃお金がスッカラカンのこともあるとか。

フェリー代もかかる上、お金を引き出せない可能性もある。さらにUSドルを持って帰ってくるのは危険な週末のブエノスアイレス。正直かなり不安だれど、お金がないまま迷ってる暇はない。いざ日帰りでコロニアへ!

■USドルゲットして、“ちょっとだけ運試し

コロニアの旧市街はウルグアイ唯一の世界遺産に認定されている。過去スペイン領になったりポルトガル領になったりしたため、両建築スタイルが混在する歴史的街並が美しい。

私はこの小さな街に数時間しか滞在しないけど、さすがラテンアメリカで2番目に生活水準が安定してると言われるだけあって、経済が不安定な国との空気感の差は大きく、フェリーを降りた皆は堂々とカメラを出して写真を撮っている。私も久々にカメラを出して、好きに撮影できるのがとっても幸せに感じる。それくらいブエノスアイレスでは緊張感が必要だったのだ。

せっかくの初ウルグアイ。観光もしたいけど、まずはATMに直行。意外や意外、すんなりおろせた。けど一度に300USドルまでで、1回ごとに手数料がかかるのでとりあえず3回だけにして、ここでの任務完了! 強盗事件後、現金を持ち歩くのもまだまだトラウマ。こんなのんびりした街だけど、私は靴の中にお金を隠した

ブエノスアイレスでつらい1週間を過ごした私に、コロニアの世界遺産は癒しの時間を与えてくれた。石畳にカラフルな建物が並び、ラプラタ川沿いに佇む街の姿はなんとも穏やかでかわいらしい。

ほんの数時間の滞在だけど、せめてウルグアイ名物のステーキハンバーガー「チビートス」を食べよう。むむ、今度はウルグアイペソが必要か。しかも観光地で物価が高い。むーん。隣国と通貨が違うのって本当やっかい。皆ユーロを見習って!

ふと、小さなカジノを発見。そこなら両替できるだろうと100アルゼンチンペソ(約1300円)だけ両替してみると150ウルグアイペソになった。それだけで店を出るのは気まずいので、スロットマシーンをすこーし(ホントに少しですよー)試してみたが、みるみるうちに負けてしまった。「ああ、ついやってしまった…」と定番の後悔中、なんと最後の一回しで大当たり! 260ウルグアイペソになった。いぇーい!

せっかくカジノで勝ったし、旧市街にあるオシャレな店でチビートスに舌鼓を打ちたいなとさまようと、なんと所持金ピッタリのお店を発見。所持金を見せて「オンリー260ペソ、OK?」と聞き、店外の石畳に並べられた席に座った。さあ、世界遺産を眺めながらの名物堪能の時間だ。

チビートスとは、パテではなくステーキ肉とハム、トマト、玉子、レタスなどを挟んだハンバーガー。名前に似つかわしくないビッグなボリュームで、オマケにポテトとクラッカーとパンまで付いて(パンにパンもどうかと思うけど)、ジューシーなお肉はとにかくおいしくて「デリシオーソ!」と叫んだ。

両替目的の旅人にとってコロニアは退屈だという声も聞くが、私は時間が足りないくらい楽しめたし、ウルグアイの他の都市にもにも興味がわいた。そして、つかの間の休息を楽しんだ後は、また緊張のブエノスアイレスに大金を持って帰るのだった。

■ミッション達成? ドキドキの闇両替

すっかり日が落ちた週末のブエノスアイレス。私は足の裏のUSドルの感触を確かめながら、早歩きで無事宿に帰りついた。

でもまだまだ任務は終わらない。明日がブエノスアイレス最終日。予約してある深夜出発の航空券を支払うためには、必ず午前中に闇両替を成功させなければ!

翌日は朝から緊張。まず闇両替のレートは一定でなく、時間によっても人によっても変わる。USドルの紙幣額が大きいほど、また合計金額が多いほど、良いレートで交換できる。100ドル紙幣7枚を握りしめた私は、ひとりじゃ怖いので同じ宿の子たちと連なって街へ出た。

ドキドキしながら闇両替の行なわれているフロリダ通りに着く。洋服屋やカフェ、有名スポーツブランドショップもおみやげ屋もあって、決して怪しい通りではない…と思いたい。

通りに一歩入るや否や「カンビオ!」の一声。3歩けば「カンビオ~」、さらに進むと「カーンビオ!」。さまざまな声色でカンビオの誘いがある。怪しいサングラスの男もいれば、若いバイト風の男の子、セクシーなお姉さんからおばちゃんまで。しかし今の私にはどの人も疑わしく、相性や人相では識別できない。

あまり長くウロウロしたくないので、ひとまず端から交渉開始。4、5人話すも本日のレートの限界はどこも似たりよったり。US1ドルが10.65アルゼンチンペソ。11ペソ位に近づけたかったけど、長居無用、カンビオしましょう!

路上での交渉が成立すると、こんどはビルの中にある洋服屋に連れて行かれた。一見普通の洋服屋。そこで私を連れて行った交渉人のおじさんは消え、レジの若いスタイリッシュなお兄さんが両替人らしい。目の前で西洋人風のカップルが先にカンビオしている。こんな普通にやるのか。この人たち、全く緊張感がないぞ。

そして緊張でガチガチの私の番。しかしお兄さんは事務的にササッとお金を数え、あっという間に交換。枚数を騙されてはなるまいと、「目の前で確認していい?」と聞くと、彼は笑いながら「もちろん!」。

何しろ数万円のお金が千円単位の紙幣になるので、枚数がやたら多い。緊張感が増すその作業に、額には若干の汗がにじむ。金額はあっている。私がそそくさと洋服のいろんな場所に隠すのを見て、店員たちはちょっと笑っているようだったが、私は気にも止めずに「グラシアス!」と足早にその場を去った。

私のほうがよっぽど怪しい人だったけど、無事宿に帰ってミッション達成! お金も手に入れ、航空券もゲットした私は、また深夜の怖いローカルバスで空港に向かうのだった。いつまで続くのかこの緊張感。これが南米か。まだ生きてます。

【This week’s BLUE】




白地に青色で彩色されたタイル絵風のコロニアの街の地図。当時の東洋文化の影響を受けているとか

●旅人マリーシャ




平川真梨子。9月8日生まれ。東京出身。レースクイーンやダンサーなどの経験を経て、Sサイズモデルとしてテレビやwebなどで活動中。バックパックを背負う小さな世界旅行者。【http://ameblo.jp/marysha/】Twitter【marysha98】

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