消費増税後なのに、コーヒーチェーンの値上げラッシュが到来?

週プレNEWS / 2014年4月9日 6時0分

世界最大の産地が大干ばつに見舞われ、コーヒー豆の供給量が世界的に不足しそうだという。主要コーヒーチェーンの対応は?

カフェや喫茶店で出されるコーヒーの原料となる、アラビカ種コーヒー豆の国際的な価格が急騰している。

これはアラビカ種豆の世界最大の生産国、ブラジルが数十年ぶりの大干ばつに見舞われ、収穫量の大幅減が予想されていることが原因だ。3月中旬の時点で、同コーヒー豆の国際価格が決定されるニューヨーク先物市場では、5月決済分の豆の1ポンド当たり価格が、昨年11月に比べて2倍以上(!)に跳ね上がってしまった。

となると当然、日本に入ってくるコーヒー豆の価格にも影響が及んでいるのではないか? コーヒー業界の団体である全日本コーヒー協会に尋ねてみた。

「ニューヨーク先物市場での高騰は、あくまで今後取引が行なわれるコーヒー豆についてのもの。だから、現在日本に輸入されている商品の価格には関係がありません。しかし、逆に言えば、今の高値相場で仕入れられた豆が数ヵ月後には日本に入ってくるわけで、そのときには当然、輸入原価が跳ね上がっているでしょうね」

日本の主要コーヒーチェーンは、消費増税に伴って4月から価格改定を行なっている。そのわずか数ヵ月後に、各チェーンがまた一斉値上げに踏み切るなんて展開が待っているのだろうか? そこで恐る恐る、再値上げの可能性について主要チェーンの本部に問い合わせてみた。まずは日本最大チェーンのドトールコーヒーから。

「当社は先物相場や為替レートを考慮しながら、より有利な条件のときに先々までの仕入れ量や価格を確定させています。つまり、短期的な相場の上下動の影響を受けにくいよう、リスクヘッジしてコーヒー豆を調達しているのです。再度の値上げをすることは、今のところ予定していません」

では、喫煙者にも優しいオシャレ系チェーン、タリーズコーヒージャパンはどうか。

「ニューヨーク市場での相場高騰に伴う値上げは、現時点では検討していません。先物取引で仕入れ、価格の変動をできる限り抑えていますし、当社ではブラジルやグアテマラといった国ごとに、優れた生産者との直接取引も行なっています。彼らは不作時でもタリーズ向けの量を確保してくれるので、品質だけでなく、豆の安定供給の面でも貢献してくれているんです」

そして、トリを飾るのはご存じ、スターバックスコーヒージャパン。

「各国のスターバックスで使われているコーヒー豆は、シアトルの米国本社が世界中の産地との直接取引で一括購入しています。市場を通してないわけですから、先物価格の変動とは無関係なのです。また、当社はブラジル産の豆の比率がもともと高くないので、その意味でも影響は微小です。ですから、近々に小売価格の値上げを行なう考えはありません」

グローバル企業はやることのスケールがでかい……。

どうやらチェーン系については、再値上げの心配はなさそうだ。ただ一方で、こんな指摘もある。

「このまま高騰が続けば、個人経営の喫茶店さんにとっては死活問題でしょうね。彼らが仕入れるのは毎回1、2週間分程度なので、問屋の卸値が上がったからといって買わないわけにはいきません。その分は店側でかぶるか、コーヒー代金に上乗せせざるを得ない。いずれにしても、苦しい選択を迫られてしまうのです」(前出・全日本コーヒー協会)

大手チェーンが持つ華やかさもいいが、個人経営の喫茶店ならではの落ち着きも、日本のコーヒー文化の大切な一部分だ。幸い、アラビカ種豆の不作はまだ確定したわけではない。愛すべき、街の小さな喫茶店が窮地に追い込まれないよう、ブラジルの干ばつが劇的に解消されることを祈る!

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