守備陣に“つけ入る隙”あり。コロンビア戦は「本田&香川」抜きで倒せる!

週プレNEWS / 2014年6月25日 0時0分

今こそ根性の見せどころだ! グループリーグ最終決戦の相手は、南米の強豪コロンビア。下馬評はザックジャパンの圧倒的不利だが……。ビビる必要なんて全然ない! 相手の死角を突けば、勝ち点3をゲットできるのだ。

■コートジボワールと似た攻撃的スタイル

そもそも、現在FIFAランキング8位(日本は34位)、グループC最強といわれるコロンビアって、どんなチームなのか?

「実力的にはブラジル、アルゼンチン、ドイツといった優勝候補の次に位置するチーム。個々の能力は高く、日本がチャレンジャー精神を発揮しなければならない相手です」(現地で大会取材中のサッカーライター・杉山茂樹氏)

コロンビアは知る人ぞ知るサッカー大国。特に1990年代前半は、金髪アフロヘアの司令塔バルデラマや、GKながらドリブルで攻め上がる怪人イギータら超個性派選手を擁(よう)し、世界中のサッカーファンを喜ばせた。

94年アメリカW杯では、予選で強豪アルゼンチンをアウェーで5-0と撃破し、優勝候補にも挙げられた。ところが、本大会ではグループリーグで敗退。そして、オウンゴールを決めて戦犯扱いされたDFエスコバルは帰国後に射殺され、大きな衝撃を与えた。ちなみに当時のコロンビアでは、世界最大の犯罪組織メデジン・カルテルと政府の間で“麻薬戦争”が勃発(ぼっぱつ)。約2万人に上る死者を出し、エスコバルの事件にも関連組織が絡んでいたといわれている。

その後、98年フランスW杯にも出場したが、以降の3大会は予選敗退と低迷。今回は16年ぶりの本大会出場となった。

アルゼンチン在住で、南米各国事情に精通するサッカーライター、“ホルヘ”三村高之氏がその理由を語る。

「その間もタレントはそろっていましたが、選手の個性が強すぎてまとまりに欠けていたんです。自分本位でキレやすく、フリーの味方がいても強引に自分でシュートする。そんな選手が多かった」

現チームのFWグティエレスも、試合中のプレーをめぐって口論となったチームメイト相手に威嚇(いかく)発砲事件を起こし、所属クラブを解雇された“実績”を持つ。

このキレやすさはぜひ日本も突きたいところだが、この問題を解決したのが、アルゼンチン人の知将ペケルマンだった。

「W杯予選の途中に就任すると、代表に規律とフォア・ザ・チームの精神を注入し、チームを飛躍させたのです。例えば、エースのFWファルカオも特別扱いせず、MFで起用したこともあった。その上でファルカオ中心のチームにし、グティエレスにも脇役に徹することを納得させた」(三村氏)

ペケルマン就任後、FIFAランキングは30位台から最高位3位にまで上昇。その影響からか、現在同国の麻薬取引で大きな力を持っている反政府ゲリラ組織、コロンビア革命軍からも「ペケルマン監督と選手たちを支持する。可能な限り勝ち進もう!」との応援メッセージを送られている。

今大会、予選で9得点を挙げたファルカオがケガのためにメンバー落ちしたが、攻撃陣はそれを感じさせない層の厚さを誇る。

ワントップのグティエレスはもちろん、右には縦に強いクアドラード、中央はバルデラマが後継者と認めたロドリゲス、左に快足ドリブルでDFをぶっちぎっていくイバルボと並ぶ2列目も強力。加えて厄介なのが、スニガとアルメロの両サイドバック。ガンガン攻め上がってくる。

そう、実はこのコロンビアの攻撃的スタイル、日本が初戦で敗れたコートジボワールによく似ているのだ。そんなコロンビアの攻撃を、日本はどうやって封じる?

「日本戦のコートジボワールの攻撃が単発だったのに対して、コロンビアのサイド攻撃は組織的。特に右サイドはクアドラードをスニガがどんどん追い越していく。そのふたりを長友と香川で抑えられるのか。守備を考えたら、日本の左サイドは香川より大久保が適任です」(前出・杉山氏)

「日本が攻撃を仕掛けた後のカウンターは要注意。特に左サイドのイバルボはドリブルで50、60mも突進します。彼がドリブルを始めたら、対面となる内田はイエロー覚悟で止めにいかなければなりません」(前出・三村氏)

■必要なのは、相手のボールを奪える選手!

攻撃陣は強力。だが、その一方で守備陣にはつけ入る隙がある。

まずは攻撃的すぎる両サイドバックの裏側だ。

「ふたりとも攻め上がってしまい、ボランチがカバーできないケースが多いのは狙いどころです。日本のワントップがサイドバックの裏でボールを受け、2列目の本田や岡崎にラストパス。決定機がつくれるはずです」(三村氏)

また、コロンビアには、予選のチリ戦で30分間に3点を奪われるなど、守備が一気に崩壊する悪癖(あくへき)もある。日本が得意とする素早い展開も苦手。センターバックのふたりはスピードに難があるのだ。

「コロンビアは攻め上がった選手が戻るのを待つため、時間をかけて守ろうとします。日本はそれに付き合わず、スルーパスやアーリークロスで早めにゴール前にボールを入れるのが効果的です。また、ゴールから距離があると寄せが甘い傾向があるので、ミドルシュートも狙い目」(三村氏)

ただし、守ってばかりでカウンターを狙うだけでは、コートジボワール戦のようにいずれ決壊してしまうのが今の日本。果たして、どんなメンバーでどういう戦い方をすればいいのか。

「日本はボール支配率を上げる必要があります。ただし、ボールキープ合戦ではテクニックのあるコロンビアには勝てない。そこで必要なのは“相手ボールを奪う能力”のある選手です。相手ボールを奪わなければ、またサンドバッグのように攻められ続ける。その能力が高いのは前線では岡崎と大久保。本田、香川ではありません。そして、今の代表で相手ボールを奪う能力が一番高いのは今野。調子がよければ、彼を守備的MFで使いたい。さらにサイドバックに酒井宏、酒井高を起用し、内田と長友をMFに上げる手もある。サイドできちんと2対2をつくり、相手ゴールに近い位置でプレッシャーをかけてボールを奪う。それをひたむきに続ければ、コロンビアが根負けする可能性は十分ある」(前出・杉山氏)

ペケルマン監督は「何度もW杯に出ている日本をリスペクトすべきだ」と引き締めにかかっているが、すでに国内には楽勝ムードが漂っている。

だが、前出の三村氏はコロンビアが94年アメリカW杯でグループリーグ敗退した際、知人のコロンビア人が漏らした「われわれはプレッシャーに弱いんだ」のひと言が忘れられないという。失うものなどない日本代表よ、プレッシャーをかけ続けろ!

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