避難所には入れない! 首都圏直下型地震発生から2週間を生き延びる“サバイバルBOX”

週プレNEWS / 2014年9月15日 6時0分

東日本大震災から3年半が経ち、今すぐにでも起きる可能性があるといわれる「首都直下型地震」。

すべてのライフラインがストップし、建物の倒壊や木造家屋の密集地帯を中心に大規模火災が発生することが予想される中、防衛省によると一週間内に10万人から11万人規模の自衛隊員動員を想定しているという。

だが、火災や倒壊でインフラが壊滅状態、瓦礫や車両で渋滞する道路状況では、いかに自衛隊の装備でも救援物資が2週間近く届かない可能性もあるのだ。

発生直後に約300万人(都内では約150万人)とされる避難民は、その後の断水、停電などで2週間後には約720万人(都内では約330万人)もが自宅生活困難となり、避難生活を余儀なくされる。だが、東京都区部の学校など指定避難所に収容可能な人数はわずか約221万人。しかも、高齢者や幼児がいる家庭が優先されるため若者や独身者は後回しにされる確率が高い。

もっとも、過密な避難所生活も苛酷の極みとなるのは間違いない。家屋までたどり着き無事で生活ができるなら、そこで暮らすのが理想だ。

しかし、ライフラインが失われれば、そうとも言っていられない。生き延びるためには、何をどのくらいの量、備蓄しておけばいいのかーー。

目安は「最低でも1週間分」というのが防災専門家の一致した意見だ。1週間後には全国から救援物資が届くとみられるためだが、先述の理由に加え、東京湾岸の石油コンビナートで炎上が続いている可能性もあり、物資を陸揚げできない状態が続くことを考えると、やはり2週間分は用意しておきたい。

そこで、独身男性ひとりが2週間生き延びるため必要なものを紹介しよう。大きく「食料」「燃料」、そして下着や薬など「衛生用品」も欠かせない。飲料水以外は大きめのコンテナボックスに入れておけば、部屋に置いておいても日常生活の邪魔になることはないだろう。

何より重要なのは飲料水の確保だ。飲み水は最低一日1Lは必要だろう。ただし、調理や食器洗い、洗濯用にさらに一日約1、2L程度欲しいので、本当は2L6本入りが2箱はあったほうがいい。自衛隊の給水車が来たときのために、折り畳めるポリタンクも用意しておこう。それまでは備蓄のペットボトルでしのぐしかない。

続いて食料だ。非常時でカロリー消費も少ないだろうから一日2食で十分。アルファ米は水やお湯で簡単に調理できるため便利だ。おかずにはサバの缶詰やレトルトカレーなど調理の必要のないものを用意する。毎日缶詰やカレーばかりでは飽きてしまうので、レトルトのスパゲティや乾麺も欲しいところ。乾麺でも、小さめの麺がたくさいん入ったパックが売られている。カップ麺は意外とかさばるのでオススメできない。とにかくコンパクトに収まるものを選ぼう。

災害・危機管理アドバイザーの和田隆昌氏はこうアドバイスする。

「備蓄用だからといって特別なものを買う必要はありません。普段から食べているもので、日持ちのするものであれば、それで十分。私はゆでるだけでできるパスタも備蓄しています」

さらに、おなかの調子が悪くなったり、熱が出たりしたときのために胃腸薬やかぜ薬など基本的な薬をそろえておく。総合ビタミン剤も重要だ。

「どうしても野菜など生ものが不足してしまいます。総合ビタミン剤があるとビタミン不足を補うことができ、体調不良になるのを免れることができるのです」(和田氏)

続いては燃料。お湯を沸かすためのガスコンロや鍋は必需品だ。鍋は登山用のものがコンパクトで使い勝手がいい。夜に備えるために長時間保つろうそくと火をつけるためのライターがいる。ジッポーライターは強い風でも消えないため重宝するし、オイルも用意しておけば長時間使用できる。

地震直後は電気もストップするのでテレビは映らない。携帯電話やスマホも基地局が倒壊したり、通信規制のためしばらくは使えない。被害の状況がどうなっているのか把握することは難しくなる。こういうとき頼りになるのがラジオだ。

ハンドルを回すことで充電できる、懐中電灯と一体となったラジオを用意しておけば、乾電池がなくてもなんとかなる。スマホの充電もこれでできる。

そして何より大事なのはトイレだ。簡易トイレキットは必ず用意しておきたい。阪神・淡路大震災のときにも上下水道が止まり、トイレ問題が大きくクローズアップされた。便座にビニール袋をセットするタイプの簡易トイレであれば、用を足した後に袋をしばって置いておけるので、においもそんなに気にならないはずだ。

より快適に過ごしたいならば登山用の下着を替えに用意したい。少々値段は高いが速乾性もある。消毒もできるぬれタオルがあれば体を拭くこともできるし、除菌シートなら鍋や食器を拭いて水の節約にもなる。その他、様々な用途で役に立つ軍手やタオル、保湿性のアルミシートもあれば体に巻いて寒さを凌(しの)ぐこともできる。

こうして自宅で2週間持ちこたえられれば、避難所や配給所に徐々に救援物資も届くようになっているだろう。周辺地域の被害状況や救援物資の到着日などの情報は、こまめに避難所に行って情報を得ればいい。備蓄の基本は「生死に関わるものを優先して備蓄すること」(防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏)だ。

だが、こんな備蓄ができていなくても、諦めることはない。「災害時は日常生活の延長で知恵を出すことが大事」(渡辺氏)なのだ。

水は水洗トイレのタンクに8~10L入っているので、いざというときの貴重な飲料水となる。食料も停電後、すぐに冷凍庫の食品を冷蔵庫の上の棚に移してドアを密閉すれば、数日は食品を冷やして保存も可能だ。ただし、必ずカセットコンロで火を通すこと。

トイレも吸水・消臭機能に優れたネコ用トイレ砂が利用できる。ゴミ袋を便器にかぶせて、ネコ砂をその中に入れて用を足せば「非常用トイレ」として使うことができ、さらにゴミとして処分できる。

繰り返すが、備蓄の基本は「飲料水や食料など生死に関わるものを優先的にすること」。そのうえで、さらに必要と考えられるものを『サバイバルBOX』にそろえていこう。自宅で耐える期間の目安は、2週間だ。

(取材/西島博之)

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