U-40を突然襲う! “痛すぎる病気”ケース別対策 (4)下半身の痛み編

週プレNEWS / 2014年9月12日 6時0分

荷物運びで腰がギックリ、オフィスでかがんでまたギクリ! 下半身の痛みはつらい上に、その姿が情けない……。腰痛や足痛に悩むのは高齢者ばかりとは限らない。慢性化しやすいだけに、早くからの適切な治療が必要だ!




【針状の結晶が足に炎症を起こす 痛風(つうふう)】

●Jさんのケース




出版社に勤務して12年目のJさんは、作家の取材に付き添って10日間の北アフリカ旅行に。炎天下、作家、カメラマンとともに砂漠地帯を歩いていたとき、急に足先がグキッと痛んだ。

「あれ、こんなところでくじいたのかな……」と思ったが、仕事中なので我慢して歩き続けた。

その夜、ホテルで足を見ると、親指のつけ根が赤く腫れ上がっている。ひどい痛みも続いていたが、結局、病院に行ったのは帰国後。下った診断は捻挫(ねんざ)ではなく、なんと「痛風」だった。

●どんな病気か?




食品に含まれるプリン体と呼ばれる物質からつくられる尿酸が体内にたまり、それが結晶となって関節に炎症が起きる病気。

尿酸の結晶は足にできやすく、足首付近の激痛が病気のサインとなる。もともと尿酸値は女性よりも男性のほうが高く、痛風発症も圧倒的に男性が多い。20代でかかる例も珍しくない。

●なぜ痛むのか?




老廃物である尿酸は尿や汗とともに体内から外へ出るが、体内で増えすぎると針状の細い結晶となる。これが関節にくっつくことで、炎症と激痛が起きる。

骨折よりひどい痛みが出ることもあり、病名の由来は「風に吹かれただけでも痛い」からともいわれる。普段から尿酸値の高い人は要注意。健康診断で、自分の血清尿酸値を把握しておこう。

●治療法や予防法は?




炎症と痛みを抑える薬を投与しながら、食事療法で尿酸を減らしていくことになる。プリン体を多く含む食品は、タラコ、イクラなど魚卵類、レバー、エビ、イワシ、ビールなど。日頃からこれらの摂取を控えめにすることで予防になる。




【「やっちまった!」と身動きできず ぎっくり腰】

●Kさんのケース




繊維会社に勤務するKさんは、2年前の人事異動で東京本社から広島支社へ転勤になった。引っ越しの日、東京から手伝いにきた彼女の前でカッコをつけ、段ボール箱を2個重ねて持ち上げた途端、腰がギクッ! こらえきれず箱を手放すと、そのまま足の指の上に落ちてダブルパンチ!

「ぎっくり腰」と足指の血豆が痛すぎて動けなくなったKさん。泊まり込みで看病してくれた彼女とは結婚にこぎつけたが、ぎっくり腰は癖になり、それ以来、半年に一度は激痛に襲われている。

●どんな病気か?




ぎっくり腰とは、突然やってくる腰の激痛の総称。正式には急性腰痛症というが、西洋では“魔女の一撃”とも呼ばれている。

腰を伸ばしたまま上半身の力だけで重いものを持ち上げたり、背中を必要以上にひねったりしたときに発症しやすい。

●なぜ痛むのか?




ぎっくり腰の原因はさまざまだが、主に背骨と背骨をつなぐ椎間関節、背骨と背骨のクッションの役目をする椎間板、骨盤部分にある仙腸(せんちょう)関節に強い刺激が加わることで激痛が走ると考えられている。

特に椎間板の神経が損傷して起きた場合は再発しやすく、半年から数年おきに地獄のような「ギックリ!」がぶり返す恐れが多い。

●治療法や予防法は?




安静にしていれば1、2週間で痛みが治まるケースも多いが、強い痛みが持続する場合は薬物治療や理学療法で治す。

重いものを持つとき、プロの引っ越し業者や宅配業者の動きをまねて膝(ひざ)を曲げ、体全体の力で持つようにすれば予防できる。




【コルセットが欠かせない生活に 腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア】

●Lさんのケース




15年ほど続けた首都圏でのサラリーマン生活に見切りをつけ、東海地方の実家に帰って父親のメロン畑を継いだLさん。以前は嫌っていた農作業は思いのほか楽しかったが、かがみ込む姿勢が多いのがつらい。

3年たってようやく農業にも慣れたと思った頃、腰に「ズキンッ!」と泣きたいレベルの痛みを感じるようになった。特にかがみ込むとき、猛烈にズキンッ! 痛みだけでなく、しびれもある。

たまらず整形外科を受診すると、「腰椎椎間板ヘルニア」と診断された。Lさんは専用のコルセットをつけて作業しているが、痛みもしびれも今なお改善していない。

●どんな病気か?




ヘルニアとは「飛び出る」の意味で、背骨をつなぐ椎間板の中心部にある髄核が飛び出てしまう。腰の椎間板ヘルニアは、前かがみの姿勢を続けたときなどに起きやすい。髄核はゼリー状でクッションの役目をしているが、これが外部へ漏れることで、背中を自由に曲げたり伸ばしたりすることが困難になる。高齢から40代にも発症し、凄絶(せいぜつ)な激痛に苦しむ人は多い。

●なぜ痛むのか?




髄核は背中側に飛び出すことがほとんどで、椎間板の背中側に集中している神経に触れることで腰に激痛が起きる。髄核の飛び出しが大きいと、足につながる神経の根元が圧迫され、座骨神経痛が起きることもある。

●治療法や予防法は?




飲み薬や神経ブロックで痛みを抑えたり、血行をよくするための理学療法、ストレッチなどの運動療法を行なうが、症状が重い場合、内視鏡手術でヘルニアを取り出すことも。日頃から適度な運動をすることや、無理な姿勢を続けないことが予防になる。

(監修/奥仲哲弥先生[山王病院副院長] 取材協力/臼田美穂先生[麻酔科医] 取材・文/浅野恵子 世良光弘)

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